学校から帰ってきた子供が「昔の遊びをする時間に教えてもらったの。「そもさん、せっぱ」で答えられなくって困るから切羽詰まるって言うだって!」
違う!違う!Σ(゚д゚lll)
「じゃあ、なに?」
う~ん、困った…。私が切羽詰っちゃったよ…
「違うよ。」「間違えてるよ。」とは言えても、正しい意味や語源をうまく説明することができない。
そんな経験あなたにもありますよね。
原因は、意味や使い方を「何となく知っている」あいまいな状態で使っていたこと。
子どもの質問には正しく答えたいので困りますよね。
そこで今回は「切羽詰る」の意味や語源・使い方を紹介いたします。
それでは、意味と読み方からスタートです。
切羽詰まるの意味・読み方
困り果てて頭がいっぱいになったり・余裕がなくなる状態のことを表す言葉ですね。
一言でいうとしたら「絶体絶命!」や「ものすごく困った状態」といったところでしょうか。
「切羽詰まる」の意味はわかったけれど、何だが疑問がいっぱい。
「詰まる」はなんとなく「行き詰る」からきている気がするけれど、「切羽」っていったい何のこと?
どんな状態から「切羽詰まる」という言葉が生まれんだろう?
そんな疑問を解決するためにも、次の章では語源を見ていくことにしましょう。
切羽詰まるの語源・由来とは?
「切羽詰まる」の語源には「日本刀」が大きく関係しています。
実は、江戸時代より以前から使われ続けている言葉なんですよ。
「切羽詰まる」の「切羽」とは、日本刀に使われている金具のひとつで、鍔(つば)と刀を収める鞘(さや)との間にある金具のこと。
小判のような形で、真ん中に穴が開いている金具ですね。
この金具の閉まり具合(詰まり具合)によって刀が抜けなくなる場合もあるそうなんです。
刀を抜かなくてはいけないような緊急事態に「切羽が詰まり」刀が抜けなくなっては大変!
窮地に追い詰められて刀を抜くことも、もちろん逃げることもできなく為す術がなくなるりますよね。
手も足も出ない、もうどうにもならない..。
この状態を一言で表すと、
- 追い詰められてどうしようもなくなる
- 物事が差し迫りどうにもならない状態
- 絶体絶命
ですよね。
ということから、上記のような状態のことを「切羽が詰まる」というようになり、年月とともに「切羽詰まる」へと転じていったいうわけなんです。
「刀の切羽が詰まって抜けなくなり、もうどうにも成す術がなくなった状態」が語源ということになりますね。
「詰まる」は「行き詰る」という意味ではありませんでしたね。
しかし、「切羽詰まる」の意味として、「行き詰る」は正解と言ってもよいんじゃないでしょうか。
さて、「切羽詰まる」の語源をしっかりと学ぶことができました。
次の章では、実際の使い方を例文を使って説明しますね!
切羽詰まるの使い方・例文!
「切羽詰る」は、「余裕がなくなっている状態。」を表す言葉でしたね。そんな、シーンを想像しながら、例文を作っていきましょう。
お子さんをおもちの方にとっては、ふたつとも宿題あるあるの光景なんじゃないでしょうか(-_-;)
つぎの例文はもっと本格的に切羽詰まっていますよ。
会社がつぶれそうな状態に比べたら、宿題が終わっていなくて余裕がなくなているなんて、まだかわいいもんです。
「余裕がなくなっている状態」と一言でいっても、どこまでいったら余裕がなくなるのかは人それぞれ違いますね^^
まとめ
いかがでしたか?「切羽詰まる」の意味や語源・使い方を見てきました。
「切羽詰まる」は日本刀が語源の言葉でしたが、他にも慣用句やことわざには日本刀に関係するものがたくさんあります。
ほんの一例ですが、紹介いたします。
きっと、あなたも耳にしたことがある言葉がみつかるはずですよ。
- そりが合わない:気心が合わない。
- 相槌を打つ:相手の話に調子を合わせて、受け答えをする。
- 抜き打ち:何の予告もなしに突然物事を行うこと。
- 伝家の宝刀:とっておきの手段・切り札。いざというときにしか使わない奥の手。
- 付け焼刃:その時だけの間に合わせ。にわかに覚え込んだ知識や技術。
- 真打:落語界をはじめ、その世界で一番格の上のひとのこと。
などがあります。
せっかくなので、類語の一例もご紹介しておきますね。
- 前門の虎後門の狼:一つ災難を超えても別の災いに襲われるというたとえ。
- 袋のネズミ:逃げ出すことのできない状態のたとえ。
- 絶体絶命:危険や困難からどうしても逃れることができないこと。
- 背水の陣:一歩もあとにひけない絶体絶命の状況や立場。
- 土俵際:もうあとがない、ぎりぎりの所。
です。
さすが日本語、たくさんありますね。
「切羽詰まる」や類語をしっかり学んだあなた。これであなたもその場面にあった言葉をうまく使えることでしょう!
使うような状況にはなりたくありませんが( ̄▽ ̄;)
関連記事(一部広告含む)