「社会で生きていくうえで、長い物に巻かれることは避けては通れない道だよね。」
なんて、会社の先輩から言われた経験ありませんか?
私も言われたことあるのですが、「長い物には巻かれろ」の正しい意味を知らずに返答に困った経験があります(~_~;)
なんとなく聞いたことはあるけど、曖昧な意味しか分からない言葉は、意外と多いものです。
今回は、そんな言葉のひとつ「長い物には巻かれろ」の意味や語源について紹介します!
まずは、意味と読み方から一緒に見ていきましょう。
長い物には巻かれろの意味・読み方!
ここでの注意点はひとつ。
「長い物」を「長い者」と誤表記しないようにしてください。
パソコンやスマホの変換でも「長い者」と出てしまう場合もありますので、気を付けましょう。
でもなぜ、「従うこと」を「長いものには巻かれろ」と表現するのでしょうか?
次の章で、言葉の成り立ちを紹介します!
長い物には巻かれろの語源・由来とは?
「長いものには巻かれろ」の語源には、所説あります。
全部を紹介するのは大変なので、今回は1番有力と言われている語源を紹介しますね(*^-^*)
もっとも有力説と言われているのが、中国の猟師のお話。
猟師は、象に逆らったり攻撃を加えたりしなかったから得をした。というお話なのです。
ここから、「長い物」を「目上の者・権力のある者・手に負えないほどの相手」に例え「長い物には巻かれろ」という言葉が生まれたのです。
語源を知ることで「長い者」ではなく「長い物」と表記される理由も知ることができましたね。
それでは、最後に使い方を見ていきましょう!
長い物には巻かれろの使い方・例文!
例文を用いながら「長い物には巻かれろ」の使い方を紹介します。
ふたつの例文を続けて見ていただきました。
どちらも「目上の者」や「権力のある者」を「長い物」として表現していますね。
「手に負えないほどの相手」というわけではないけれど、「相手にするのが面倒」ということで、「長い物には巻かれろ」を使っています。
こういう「あきらめ」の表現にも使えるんですよ。
と、こんなふうに「長い物に巻かれろ」を使います。
自分より力のある者に妥協するとき、妥協せざるを得ないときなどに、「長い物に巻かれろ」を使って表現してみましょう。
まとめ
いかがでしたか?
「長い物には巻かれろ」の意味や語源・使い方を見てきました。
「長い物には巻かれろ」の類語にはこんなものがあります。
- 大きなものには呑まれる:勝てる見込みのない者には、へたに反抗などしないで、 言いなりになっているほうが得である。
- 泣くこと地頭には勝てぬ:道理の通じない者や権力者にはどうやっても勝てないから、無理を言われても従うしかないということ。
- 太きには呑まれよ:自分の手に負えない者にはいっそのこと従った方が得策であることのたとえ。
- 寄らば大樹の陰:頼るのなら勢力の大きなものに頼るべきだということのたとえ。
- 不和雷同:自分にしっかりとした考えがなく、他人の言動にすぐ同調すること。
英語だと、「It is no meddling with our betters.(目上の者と争うことはできない)」「Better bow than break.(突進するより屈服した方がいい)」などで表現できますね。
「権力には従った方がよい」という表現は各国にもあるようですよ。
- 卵に石をぶつけるな(カンボジア)
- 金持ちと争うな、角ある者をおさえるな(ブルガリア)
- 王様が正午に「夜だ」と言ったら星を仰げ(イラン)
- 川が曲がれば、ワニも曲がるがよい(ブルキナファソ)
- 卵は石とは相撲をとらない(セネガル)
なかなか面白い表現ばかりですね(*^-^*)
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