「顔を立てる」という言葉。

「顔」を使った言葉はたくさんありますよね。その中でも「立てる」とは不思議です。


顔を立てる


顔ってみんなが持っているあの「顔」ですから、それが「立つ」とは意味として成り立たないのではないでしょうか?

今回はそんな疑問を解決していきましょう!

これから「顔を立てる」の意味や語源、使い方について解決しますよ!



顔を立てるの意味・読み方!


「顔を立てる」読み方は「かおをたてる」です。

意味は「面目が立つようにする、名誉が傷付かないようにする」などがありますよ!



どうですか?あまりピンときませんよね。

「面目」とは「世間や周囲からの立場や名誉」という意味です。

「顔を立てる」をわかりやすくいうと「その人の立場を守るような言動」このようなニュアンスなんです!

しかし、なぜ「顔を立てる」がそのような意味で使われているのでしょうか?これだけではまだよくわかりませんよね。

その語源から、もう少し「顔を立てる」について詳しくなっていきましょう!


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顔を立てるの語源とは?

「顔を立てる」の語源を解説していきます!

まずは文章をバラして考えていきましょう。そうすると文章のままでは見えない部分も見えてくるかもしれません。

「顔(かお)」は、顔面のことですよね!

表情、顔つき、容貌、名誉、団体の代表、物の表面などの例えとして幅広く使われています。

「立てる」たてる、これにはたくさんの意味がありますよ。

  1. ある場所に物を縦に置く
  2. 表明した決意で身を律する
  3. 人をある状況に置く、地位につかせる
  4. 感情を高ぶらせる
  5. 物事を好ましい形で成り立たせたり、持続させたりする

これらは一部ですが、このような意味があります。


「顔を立てる」この場合の「立てる」は③の「人をある状況に置く、地位につかせる」が当てはまりますよ。

「顔」はその人の顔、または名誉、つまりは「その人自身」を指します。

「立てる」は「名誉が傷付かないように、いい地位を保つようにする」そのようなニュアンスになりますね。

つまりここから、「顔を立てる」は「その人の名誉が傷付かないようにする」ということになります!

その人の為に、その人の「名誉」を守ってあげる、そのようなイメージでしょうか?


このように単語1つ1つを見てみるとしっかりとした意味があります。

そこから言葉が出来上がってきたことがわかりますね!

「名誉を守る」ことを「顔」に見立てて使うなんて、なるほど!と納得してしまいました!

ここで気になるのは、実際に日常会話でどのように使えるのか?ではないでしょうか?

せっかく意味をしったのですからスマートに使える大人になりましょう!次は使い方を説明します!


顔を立てる

顔を立てるの使い方・例文!

「顔を立てる」の使い方を説明していきますね!

いくつか例文をあげていきますので、どの様に使われているかその場面を想像しながら読んでみてください!

  • 「さっきのやり取りは課長の顔を立てるべきだったろう、と後から先輩に怒られてしまった」
  • 「ここは双方の顔を立てなくてはなるまい」
  • 「気は進まなかったが、ここは後輩の顔を立てておこう」



3つの例文を上げてみました。

このように、「顔を立てる人」「顔を立てられた人」どちらからも使える言葉です。


ちなみに「自分としては本当はあまりやりたくないけど」「何か違うと思ったけど」などのニュアンスが含まれる場合があります。

例えば3つ目がそれに当てはまりますね。

「その人の名誉を傷つけないようにする」為に自分は一歩引いて対応する。そのように使うことが出来る言葉なんです!

正しく大人の対応というやつですね!

もちろん、1つ目や2つ目のように、自分が思った通りに「顔を立てる」こととも使い方としては正しいので、覚えておいてくださいね!


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さいごに

「顔を立てる」の類義語を紹介したいと思います。どんな言葉があるか見比べてみましょう!

  • 「花を持たせる」
  • 「はなをもたせる」と読みます。意味は「人に名誉を譲ること、そこ人を立てて功を譲ること」などがありますよ!

    例えば「ここは彼女に花を持たせよう」などと使うことが出来ます。

  • 「面子を立てる」
  • 読みは「めんつをたてる」「相手に敬意を払って、他の人の前でその人が恥をかかないようにすること」という意味があります。

    「顔立てる」とほぼ同じ意味がありますよ!

  • 「義理立て」
  • 「ぎりだて」と読みます。「交際上、相手に対する義理を固く守ること」という意味があります。

    例えば、お世話になっている人が困っている時に「義理立てするわけではないけど、君の力になりたいんだ」なんて使うことが出来ますよ!



今回は「顔を立てる」の意味や語源、使い方について説明してきました!

どんなイメージの言葉でしたか?

「顔を立てる」は相手のことを考え自分は一歩引き、相手の名誉を守ること。という言葉でした!これは正しく大人の対応ではないでしょうか?

自分のことばかり考えている人には到底できませんよね。

せっかく覚えたこの機会に、「誰かの顔を立てて」見ませんか?

明日から、語彙力も気遣いもワンランクアップしたあなたを周りに見せつけちゃいましょう!


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