「あいつは虫がいいよなぁ」なんて言われて、「虫…?なにそれ?」と思った経験はありませんか?
「虫がいい」という言葉、これだけを聞いても何を言われているのかわかりませんよね!
「いい」というくらいですから何かを褒めているのか…しかし「虫」というのが気になるところですよね!
トンボやセミが好き!って話なのでしょうか?
今回は、虫がいいにスポットを当てて、意味や語源、使い方について解説をしていきます。
いったいどんな意味のある言葉なのか?実は面白い語源を持った言葉なんですよ!
では早速、その意味の解説から始めましょう!
虫がいいの意味・読み方は?
これを聞くと、あまりいい意味ではないことがわかりますね。なんだか…自己中なイメージです!
しかし、ここで気になることがありませんか?
そうです!「虫がいい」がなぜこんな意味になるのか?
なにやら「虫」に秘密が隠されていそうですね。実は、語源から読み解くことが出来ますよ!
次はその語源について解説をしていきます。
一緒に勉強して、その糸口を見つけていきましょう!
虫がいいの語源とは?
それでは「虫がいい」の語源を解説をしますね!
まず、「虫」とはなんなのか?という所から。
実は「虫」とは、人間の体の中にいる「虫」を指しているのです!
といっても、本当に虫がいるわけではなくて、昔の中国・道教で、考えられてきた「三尸(さんし)」と言われる「虫」のこと!
道教では、人間は生まれたその時から体内に「三尸」という三匹の虫がいて、本能的な感情や様々な悪い症状・欲などを生み出すと考えられていました。
ここで簡単に三匹の役割について紹介しますね^^
- 「上尸(じょうし)」は頭にいて、目を悪くしたり、シワや白髪を作ったりします
- 「中尸(ちゅうし)」はお腹にいて、内臓を悪くし食欲を強くします
- 「下尸(げし)」は足にいて、下半身の病気を引き起こしたり精を悩ませます
三尸はこのように、人間にとってはあまりいいことをしません。むしろ困った存在なんですね!
つまり三尸の存在や役割は、人間には都合の悪いこと=三尸には都合がいいこと、ということになります。
この事が転じて、「虫がいい」は「自分に都合のいいことばかり考えて、身勝手な様子のこと、ずうずうしいこと」という意味になったのです!
ちなみに、三尸のもう1つの大切な役割は、その宿っている人間の悪事を神様に告げにいくことなんです。
なんと!悪事を告げられた人間は寿命が縮んでしまうそうですよ!
なんて恐ろしい虫なのでしょうか…悪いことは出来ませんね!
これぞ正しく「虫がいい」ということなのでしょう。
では次はこの「虫がいい」の使い方について解説をしていきます。
せっかく覚えたのですから、スムーズに使えるようになりましょう!
虫がいいの使い方・例文!
「虫がいい」の使い方を解説します!
- 「彼女はいつも虫がいいことばかり言っている」
- 「困ったときばかり頼ってきて、なんて虫のいいやつなんだ」
こんな風に使うことが出来ますよ!
どれも自分勝手な人に対して怒っている様子が伝わってきますね…。
読んでいるだけでもちょっと嫌な気持ちになります(;´∀`)
人の気持ちを考えずに自分のことばかり考えていると、こんな風に「虫がいいやつだ」と言われてしまうのですね。
あまりに目に余る行動は考えものです。
ちなみに使い方としては、「虫がよい」という言い方もありますので、是非覚えておいてくださいね!
使いやすい方を使ってください!
さいごに
「虫がいい」の類義語を紹介します!どんな言葉があるのでしょうか?
- 「面の皮が厚い」
- 「尻馬に乗る」
- 「渡りに船」
「つらのかわがあつい」と読みます。「恥を恥と思わない、ずうずうしい」という意味がありますよ!
「しりうまにのる」と読みます。意味は「よく考えずに他人の言動に便乗すること」です!
「わたりにふね」と読みます。「困っている時には、ちょうどよくそれを助ける人が現れたり、環境に恵まれたりすること」という意味があります。
今回は「虫がいい」の意味や語源、使い方について解説をしてきました!
「虫」の意外な正体を知って驚いたのではないでしょうか?
私も初めはとても衝撃的でしたが、今は具合が悪い時などに「三尸め!」と勝手に三尸のせいにして自己管理の悪さを責任転嫁していますよ。
それこそ「虫がいい」話なのでしょうね!
ネガティブな意味なのであまり使う機会はないかもしれませんが、これを読んだあなたの語彙力がアップしたことは間違いありません!
今後に役立ててくださいね!
関連記事(一部広告含む)