突然ですが、あなたの周りにも「自分の言動は問題にしないのに、人のことになると厳しくなる。」そんな人いるのではないでしょうか?

こんな攻撃的で自分勝手な人のことを「自分のことは棚に上げて!」って思いますよね。


棚に上げる


「棚に上げる」ってよく使う言葉ですが、正しい意味はなんだろう?

何となく、こんな意味だったはず…と覚えているから、「正しく理解しているの?」と言われたら不安(;´Д`)
そういった言葉って意外と多いものです。

間違えた意味で覚えていると、使ったときに恥をかくこともありますね。

そうならないように、今回は「棚に上げる」の意味や使い方・語源を紹介いたします!

まずは意味と読み方から。

一緒に見ていきましょう。



棚に上げるの意味・読み方!


「棚に上げる」「たなにあげる」と読みます。

意味は、

  • 自分に都合が悪いことは、わざと知らん顔をする。
  • 不都合な事には、あえてふれない。
  • しなければならない事に手をつけないで先延ばしにする。



「棚上げ」ともいわれますね。

それにしても、なんて自分勝手なことでしょう( 一一)

意味を見るだけでも、イヤな気分になってしまう言葉ですね。


しかし、変ですよね。「棚に上げる」のなら「片付けて」いるんじゃないんでしょうか?

ほったらかしにせずに、片付けているのに嫌な意味に使われる…

何だか、すっきりしませんね。

では、それを解決させるためにも次の章では語源を紹介しましょう。


スポンサーリンク


棚に上げるの語源・由来とは?

「棚に上げる」の語源をたどっていくと商売にたどり着きます。


商売をする際に、

  • 過剰在庫になるのを避けたり、値上がりしそうな商品を寝かして置いたりするとき。
  • 市場の需要と供給の調整をするために、一時的に保管し市場に出さないようにしていたとき。

に、商品を棚に上げたり倉庫に保管していたことがありました。

一時的に商品を棚に上げたり・倉庫に保管すると、商品が見えなくなってしまいますよね。

その見えなくなった商品を「都合の悪いこと」に置き換えて例えたのが「棚に上げる」の語源なんです。

やはり、慣用句やことわざは比喩表現が好きですね(笑)


棚に上げる

棚に上げるの使い方・例文!

では早速、例文を見ていくことにしましょう。

Fくんって本当にわがままで空気が読めないよね。と僕に向かって言い出したAくん。

僕からみたら、Aくん君も十分空気が読めないしわがままなだよ。

ホント自分のことを棚に上げてよく言うよ。

今だってそう、授業中なんだからこんな話をすべきじゃないってわからないのかな?



自分のことが見えていなく、人の悪口を言う。こういう人って結構多いですよね(-_-;)

もう、N部長なんてホント大っ嫌い!

昨日の自分のミスを棚に上げて、今日、私がしてしまった小さなミスをネチネチといつまでも責めてくる。

昨日の部長のミスの尻拭いをしたのは私なのに!



自分に甘く、他人には厳しい。こんな人もよくいまよね。

あなたも経験がしたことがあるのではないでしょうか?

会社の同僚のYさん。

今日中に明日の会議の資料を作るように課長から言われているのを棚に上げて、まだ締め切りが先の別の作業をしている。

注意してあげても聞く耳を持たないし、後から「助けて~!」なんて言ってきても知らないからね。



こちらは、先のふたつの例文とは、使い方がちょっと違いますね。

「しなければならない事に手をつけないで先延ばしにする。」の方の意味を使っていますね。

こちらの意味は忘れられがちなのですが、正しい使い方なのでしっかりと使いましょう


スポンサーリンク


まとめ

いかがでしたか?「棚に上げる」の意味や語源・使い方を見てきました。


突然ですが、あなたはこんな英語を知っていますか?

  • talk about the pot calling the kettle black

直訳すれば「鍋がやかんを黒いと呼ぶ」です。

この言葉の背景には、「鍋が自分もこげて黒くなっているのに、やかんを黒いとののしる」ということがあるんです。

「目くそが鼻くそを笑う」と同じで「自分のことを棚にあげてよく言うよ!」と言われることをしているのをあらわす英語なんですよ^^

英語でも同じような言葉があるなんて驚き!ですね!

それだけ、「棚に上げる」人が多いということでしょうか。(;一_一)


ちなみに、類語は、

  • 紺屋の白袴(こうやのしろばかま): 他人のことに忙しくて、自分自身のことには手が回らないことのたとえ。
  • 医者の不養生:正しいとわかっていながら自分では実行しないことのたとえ。
  • 易者の身の上知らず:他人の身の上の判断はするが、自分のこととなるとわからなくなることのたとえ。
  • 学者の不身持ち:口先だけは立派な事を言うが、自分の事になると実際には何もしない人が多く、実行力が伴わない者が少なくないということ。



などがあります。

実は、これらの類語には共通点があることがあります。

そう、どれも「自分のことはちゃんとできていない(手が回らない)」というところが共通しているんです。

それなのに、なんだか偉そうですね(+_+)

せめて、自分は「棚に上げる」ような人にならないように努力していこうと思います。


関連記事(一部広告含む)