慣用句は日常生活で頻繁に使う言葉ではないので、読み方を間違ったり、意味を取り違えたりしますよね。
しかし逆に、そういった難しい言葉を知っていると周りから尊敬のまなざしで見られることも(#^.^#)
さて今回のテーマ「相好を崩す」ですが、あなたはこの読み方や意味は分かりますか。
恥ずかしながら私は読み方も意味も全く分かりませんでした…。
徹底的に調べたので、この言葉を初めて見る人にも分かりやすく説明していきますね^^
それでは、さっそく意味と読み方から見ていきましょう!
相好を崩すの意味・読み方は?
「相好」は「そうこう」と読んでしまいそうですが「そうごう」と読むのですね。
また意味は「にこやかな表情となるさま」とありますが、これと同じような表現として「表情が和らぐ」「にっこりする」「笑みがこぼれる」「破顔する」「目を細める」などが挙げられます。
似たような表現を見ることでだいぶこの言葉のイメージがつかめてきたのではないでしょうか。
意味は分かったのですが、そもそも「相好を崩す」という慣用句はどのような状況を指しているのでしょうか。
語源の話と絡めてもう少し詳しく見ていきましょう。
相好を崩すの語源とぱ?
まずは「相好を崩す」を「相好」と「崩す」の2つの言葉に分けて見ていきます。
- 相好:顔かたち、表情
- 崩す:形あるものがその姿を変えたり、原形をなくしたりする
それぞれこのような意味となりますので、「相好を崩す」とは直接的に言えば「表情が変わる」ことを表しています。
確かに笑った顔を想像してみると普通の顔とは表情が違いますよね。
そこから、「相好を崩す」は「にこやかな表情となるさま」を表す言葉として使われるようになりました。
もう少し「相好」という言葉について掘り下げてみますと、「相好」は仏様の美しく立派な身体上の特徴を指す「三十二相八十種好」を略した言葉でもあると言われています。
「三十二相」とは「見てすぐにわかる特徴」、「八十種好」は「もう少し細分化した特徴」を表す言葉。
ちなみに「三十二相」をいくつか紹介してみますと
- 足の裏が平らで安定している
- 手足の指が長くて繊細
- 身長と両手を広げた長さが等しい
- 歯が40本あり、歯並びが美しい
- まつげが長く乱れない
「相好」とはもともと、仏様のこういった特徴を指す言葉だったのですが、いつしか顔かたちや表情を表す言葉として使われるようになったのだそう。
言葉にはいろいろな歴史があるものなのですね。
相好を崩すの使い方・例文!
「相好を崩す」を実際に使ってみましょう。
意味は「にこやかな表情となるさま」を表していましたね。
しかし、ただ単に笑顔を表している言葉というよりは、どちらかというとそれまでの硬い表情を笑顔に変えるさまを表しているといったイメージのほうが強い言葉。
1章でいくつか似たような表現を紹介しましたが、中でも「顔をほころばせる」「破顔する」がより近い言葉ですね。
では、それらを踏まえまして例文を紹介します。
例えば、普段から難しい顔をしている部長。
その日は何やら考え事をしているようで、腕組みをしたまま椅子に座っており何とも近寄りがたいオーラが…
そんな部長ですが、部下から「長い間面談を重ねてきた仕事が上手くいった」との知らせを聞いた途端、一気ににこやかな顔になりました。
このような場面で、「いつもはお堅いイメージの部長が、その知らせを聞いた途端相好を崩した」と使うことができます。
他にも例文を紹介しますと
- いつもは感情を表に出さない彼だが、そのときばかりは相好を崩した。
- 厳格な父なのだが、孫の顔を見るたびに相好を崩す。
このように、笑顔になる理由はさまざまでしょうが、それまでの表情を崩してしまうほどにこやかになる場面で使われることが多いです。
ちなみに、英語の表現方法についても触れてみたいと思います。
- to smile broadly
- to grin widely
このような表現で「相好を崩す」と表します。
補足しますと「grin」は「歯を見せて笑う」、「broadly」「widely」は「広く」という意味を持つ単語。
英語の表現でも表情が変わるほど笑う顔が想像できますね。
まとめ
いかがでしたか。
「相好を崩す」の意味や語源、使い方などについて見てきました。
ポイントとしては、「相好」は「そうごう」と読み、「顔つき、表情」を表す言葉であること。
また、それを崩すことから「今までの硬い表情から笑顔になるさま」という意味を表している言葉であると理解できたのではないでしょうか。
ひとえに「笑顔になること」を表す言葉といってもたくさんの表現方法があります。
その場その場で場所に合った言葉が使えるようになったらかっこいいですよね。
今回は「笑う」についての言葉でしたが、他にも「怒る」や「泣く」などについても調べてみたら面白いかもしれませんね。
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