「鯖を読む」という言葉は、日常生活においてもよく見かける言葉ではないでしょうか。
「あの人は、5才も鯖を読んでいた」などと、実際と違った数字を相手に伝える場面で見かける言葉です。
しかし、改めてこの言葉を見てみると、「なぜ鯖が使われてるの?」と疑問に思いますよね。
確かに、鯖は有名な魚ですが、他の魚ではなく鯖が使われる理由は何なのでしょうか。
そこで今回は、鯖を読むの意味や語源に触れながらこの言葉について見ていきましょう。
鯖を読むの意味・読み方は?
まずは「鯖を読む」の意味や読み方を確認してみたいと思います。
実生活でも、プライベートな数値を相手に対して、「ありのままに伝えることは戸惑ってしまう」なんてこともありますよね。
ちょっとごまかしたほうが相手から良く見られそうだから、数字を少なく言ってみたり…
実は、私も、相手から良く思われようと鯖を読んだ経験があります。
でも、それがバレたときは、大抵悪いイメージへとつながるんですよね(;´∀`)
本来は「鯖を読む」行為はしてはいけないものですので、ご注意を!
鯖を読むの語源とは?
まずは「鯖」と「読む」、それぞれの言葉についてです。
「鯖」はみなさんご存知のとおり、あの魚。
「読む」についてですが、ここでは「数える」という意味で使われています。
一般的に、「読む」という言葉は、「本を読む」のように使いますが、例えば、「秒読み」のように「数える」という意味で使われる場合も。
という訳で、「鯖を読む」とは「鯖を数える」ということになります。
では、なぜ「鯖を読む」と「数をごまかす」ことがつながるのでしょうか。
これには、いくつかの説があるのですが鯖は傷みやすく、大量の鯖を数える際には早口で数えていかなければならず、そのため実際の数と合わないこともあった、ことからきているという説があります。
他にも、江戸時代に使われていた「いさば読み」という言葉に由来しているという説も。
漁場などで魚を数える際、悠長に数えていては間に合わないため、早口で数えることを「いさば読み」と言っていたそうのですが、「い」の文字がいつしか抜けてしまい「さば読み」という言葉ができたと。
調べてみると、本当にたくさんの語源があるようです。
鯖のように傷みやすい魚を、新鮮なまま遠方に運ぶために魚に振る塩の量を読むことだとか、運ぶために日数がどのくらいかかるのかを読むことなど…
中には仏教に関係があるという説もあります。
いろいろ調べてみるのも面白いかもしれませんね。
鯖を読むの使い方・例文!
「鯖を読む」を使った場面について見ていきましょう。
例えば、実際の年齢が35才であるのに、人から年齢を尋ねられた際に、「私は30才です」と発言した場面。
その人の実年齢を知っている人からすれば「あの人は5才も鯖を読んでいる」と言われてしまうでしょう。
別の例文も見てみましょう。
急に書類整理の仕事を任された後輩社員。
そこへ、自分の仕事を終わらせた先輩社員がその仕事を手伝おう、と思い一言。
「あとどれくらい残ってるの?」
そこで、後輩社員は、仕事の量を少なく見せるために「あと5、6枚くらいですかね。」と。
「よし、それくらいならすぐ終わるな」と仕事を始めましたが、一向に終わる気配がありません。
結局、終わった書類の数を数えてみたら十数枚…
「お前、鯖読みすぎ」と軽いツッコミが飛んでくるかもしれませんね。
このように「鯖を読む」という言葉は、正確な数字を自分の都合のいいようにごまかす場合に使います。
例えば、ちょっとしたミスにより、書類の数字が一桁間違っていたからと言って、その間違いに対して「鯖を読む」という言葉は使いません。
間違った使い方をしないようにしましょう。
まとめ
いかがでしたか。
「鯖を読む」という言葉について進めてきました。
まとめますと、「鯖を読む」とは、語源は諸説あるのですが、「都合のいいように数をごまかす」を例えた言葉であることが理解できたかと思います。
この言葉が良く使われるのは、やはりプライベートの話題になったときでしょうか。
一方で、逆サバという言葉もあるようです。
これは、あえて自分の都合が悪くなるような数字を伝える、ということを指します。
一見「そんなことをして得があるの?」などと思ってしまいそうですが、例えば上の年齢を伝えることによって、大人っぽく見せたり、人から同情を買ったりする効果を期待しています。
とはいえ、「鯖を読む」ことは嘘をつくことです。
安易な気持ちで、鯖を読んでしまうと、後にそれがバレてしまったとき、大きな問題に発展しかねませんので、実際の数値を掛け値なしに伝えるようにしましょう。
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