「お母さん、ちょっと聞いてー!めっちゃ腹が立つ事があるの!!」と子供が地団駄を踏みながら話しかけて来ました。
いったい何があって地団駄を踏むほどの事態になったのでしょうか。
心配と同時に気になることが…。そうです、「地団駄を踏む」。
良く使う言葉だけど、正しい意味や使い方など知らない人は意外に多いです。
そこで今回は、地団駄を踏むの意味や使い方について紹介しますね!
間違えた使い方をして地団駄を踏まないように、一緒に見ていきましょう!
地団駄を踏むの意味・読み方とは?
抑えきれない感情を地面にぶつけているのですね。
地団駄を踏むの語源とは?
「地団駄」は古事記に出てくる金属の精錬(鉱石から不純物を取り除き金属を取り出す作業)や加工の際に、必要な空気を送り込む大型の足踏み式の送風機の「蹈鞴(たたら)」からきています。
「もののけ姫」をご覧になった方、エボシ御前の蹈鞴場で大勢の女性達が踏んでいたアレですね。
「地団駄をふむ」激しく地面を踏む様子が、蹈鞴を踏む様子にを似ていることから「地踏鞴(じたたら)をふむ」と言われる様になり「地団駄をふむ」に転じました。
小さな子どもが「お菓子買って~!」「オモチャ買って~!」「抱っこ~」とダダを捏ねているときの様子なんて、まさに「地団駄をふんでいる」状態なんです。
地団駄を踏むの使い方・例文!
意味がわかると例文が次々と作れますね。
さぁ、張り切って作りましょう!
- 悔しさのあまり、子どもの様に地団駄を踏んでしまった。
- スーパーでお菓子を買って~と地団駄を踏む子ども。あんな時期もあったなぁとなつかしんで眺めていた。
- 成績が落ちて悔しくて地団駄を踏んだ。 後悔先に立たずだ。
- 決勝戦で負けてしまいチーム全員が地団駄を踏んで涙を流した。
- あまりの嬉しさに地団駄を踏んでよろこんだ。
- たのしい音楽にあわせて、地団駄を踏んで踊った。
あっという間に沢山出来ました\(^O^)/
ん!あれあれ~。何か変なのが混ざっていませんか?
ここまでで、意味や語源を学んだあなたなら、どれがどういうふうに変なのか、わかりますよね。
そう、最後2つの例文が間違った使い方をしているのです。
「地団駄」は悔しい時や腹が立ったときに地面を踏む仕草の事です。
例文では「嬉しくて」や「たのしい音楽」とあるので腹が立っている状態でないことがわかりますね。
間違えた使い方をしたのも勉強のチャンス!
せっかくの機会なので、正しい表現の一例を紹介しましょう。
- あまりの嬉しさに足をふみならして喜んだ。
- あまりの嬉しさに心が踊った。
- 楽しい音楽に合わせて、足をふみならした。
といった表現になります。
まとめ
爆発した感情が行動に出てしまった状態を表す「地団駄をふむ」。
他にも感情やどうしようもない状態を表す慣用句が沢山あるので、ご紹介します。
- 匙を投げる(見込みがないからと諦める)
- 見切りを付ける(匙を投げるの同義語)
- 後ろ髪が引かれる(なかなか思い切りがつかない)
- 高をくくる(みくびる)
- 目の保養(美しいものや珍しいものを見て楽しむ)
次は、「地団駄」以外にも色んなものを踏んじゃいますよ。
- 二の足を踏む(躊躇する・ためらう)
- 薄氷を踏む(はくひょうをふむ 目の前にに危険がある状況に身を置く)
- 場数を踏む(経験をつんで慣れる)
- 轍を踏む(てつをふむ 前例と同じ失敗をする)
- 塩を踏む(世の中へでて苦労をする)
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