数字が使われていることわざや慣用句って意外と多いですよね。

今回は、そんなことわざや慣用句のひとつ「人の噂も七十五日」の意味や使い方を紹介します!


人の噂も七十五日


なぜ、「七十五日」になったのか?

使う場合には、どんな間違いが多いのか?など、一緒に、見ていきましょう!



人の噂も七十五日の意味・読み方!


「人の噂も七十五日」「ひとのうわさもしちじゅうごにち」と読みます。

意味は、「人の噂は長く続くものではなく、七十五日もすれば忘れられてしまうというたとえ。」です。



「人の噂は七十五日」と言い間違えたり、「人の噂も四十九日」などと法要のひとつである「四十九日」と混同してしまいがちです。

間違える人が意外に多いので、気を付けましょうね。

では、どうして「七十五日」なのでしょうか?

次の章で、言葉の成り立ちを見ていきましょう!


スポンサーリンク


人の噂も七十五日の語源・由来とは?

「人の噂も七十五日」が「七十五日」に選ばれた理由は、ズバリ「語呂が良いから」です!

語呂が良いからって驚きますね(*´▽`*)

とは言え、なぜ「七十五日」が出てきたのにはちゃんと理由があります。

ひとつ目は、農作業で種をまいて収穫するまでが約75日間だから。

ふたつ目は、四季(春夏秋冬)のひとつひとつが、約75日であるということです。

旧暦では春夏秋冬の間にそれぞれ18日間の土用の日がありました。
ですから、ひとつの季節は約75日になるんですよ。



「人の噂も収穫が終わる頃には、誰も気にしていないよ。」「人の噂も季節が変わるころは、きっと忘れられてしまうだろう。」そんな意味も込められて「人の噂も七十五日」という言葉が生まれたんですね。


因みに、1833年に発行された「春色辰巳園(しゅんしょくたつみのその)」に「人の噂も七十五日、過ぎたむかしは兎も角も~」と書かれているそうです。

と、いうことは江戸時代後期には「人の噂も七十五日」という言葉は、生まれていた。ということになりますね(;゚Д゚)!


人の噂も七十五日

人の噂も七十五日の使い方・例文!

それでは、例文を用いながら「人の噂も七十五日」の使い方を紹介していきます。

いつまでもつまらない失敗で、くよくよしないの。

人の噂も七十五日って言うくらいなんだから、そのうちみんな忘れてしまうって!

あなたのその、くよくよした態度のほうがよっぽど恥ずかしいよ。



励ましの言葉として、「人の噂も七十五日」を使用している例文です。

「あなたの失敗はすぐに忘れられてしまうよ。」そんなニュアンスですね。

他にはどんな使い方があるのでしょうか?

あんなに連日ニュースに流れて話題になっていた事件なのに、もう誰も口にすらしないね。

人の噂も七十五日とは、よく言ったものだよ



「早くも忘れてしまったことを呆れている。」そんな状態を表す言葉として、「人の噂も七十五日」を使用しています。

大きな事件や震災など、忘れてはいけないものはたくさんあるのですが、どうしても年月で風化されてしまいますね。

ネット上に一度上げたものは、半永久的に消えることが無いんだよ。

人の噂も七十五日とはいかないんだから、インターネットの使い方には気を付けること!
と、子どもたちには指導しています。



こちらでは、注意の言葉として「人の噂も七十五日」を使っていますね。

実はこれ、小学校の保護者会で先生が話をした内容なんです。

インターネットが普及した現代では「人の噂も七十五日」では済まないものもあるのが現状なのかもしれませんね。


と、このように「人の噂も七十五日」を使います。

人は良くも悪くも、忘れる生き物です。

一説によると、忘れないと生きていけないのだとか…

そんな、「忘れる」ということを表すときなどに、「人の噂も七十五日」を使って表現してみてくださいね。


スポンサーリンク


まとめ

いかがでしたか?
「人の噂も七十五日」の意味や語源・使い方を見てきました。

同じ意味を表す言葉は、他にも

  • 善きも悪しきも七十五日
  • 世の取り沙汰も七十五日

があります。


実は、英語にも同じような意味のことわざがありますよ!

「A wonder lasts but nine days.(不思議なことも9日間だけ)」

こちらは、「不思議な出来事や驚くような出来事を聞いても、その驚きは9日間くらいしか続かない。」という意味のことわざです。

日本では「75日間」なのに、英語では「9日間」とずいぶんと短くなってしまうことに驚かされますね。

どうやらこちらは宗教に関係があるようで、英語では「9」のつくことわざが多いそうですよ。


関連記事(一部広告含む)