上司が、「彼女の対応は痒い所に手が届くから、気持ちがいいわ。」と先輩の仕事ぶりを褒めていました。
「痒い所に手が届く」が褒め言葉なのは、なんとなく分かるのですが、ちゃんとした意味は分かりません・・・。
イメージや雰囲気で使ってしまっている言葉って意外と多いですよね。
今回は、そんな言葉のひとつ「痒い所に手が届く」の意味や使い方について紹介します。
まずは、意味と読み方から一緒に見ていきましょう!
痒い所に手が届くの意味・読み方!
意味の中に「相手が望んでいること」とありますが、いったい誰からみた相手のことなんでしょうか?
痒い所に手が届くの語源・由来とは?
あなたは、背中が痒い時はどうしますか?
自分でかこうと思っても届かない・・・。
しかも、孫の手もない。
そうなると、誰かにかいてもらいますよね。
しかし残念ながら、なかなか相手が痒い所をかいてくれません( ̄▽ ̄;)
「もうちょっと右」「ほんのちょっとだけ下」「行き過ぎ!」なんてイライラすることってありますよね。
では、頼んだ相手がこんなやり取りもなく、すんなりと痒い所をかいてくれたらどうでしょうか?
「おっ、よくわかってるね!」なんて、いい気分になりますよね!
「言わなくてもちょうどいい所を掻いてくれる」そんな様子を、「相手が望んでいることを察し、細かな点まで気配りや配慮が行き届くこと。」に例えているという訳です。
言わなくても、やってほしいことをわかってもらえるのって気持ちがいいですもんね。
痒い所に手が届くの使い方・例文!
次は「痒い所に手が届く」を、実際に使っている例文を見ていきますよ。
続けてふたつの例文を見ていただきました。
どちらも「痒い所に手は届く」を良い意味で使っていますね。
そして「痒い所に手が届いている人」は「自分」です。ここのところを覚えておいてください。
「痒い所に手が届く」を良い意味で使っているというところは、先に見ていただいたふたつの例文と同じですね。
しかしこちらは、「痒い所に手が届いている人」は、「自分以外の人」です。
このように、自分以外の人に「細かな点まで気配りや配慮が行き届いている様子。」を表す場合にも使えるんですよ。
ここが先のふたつの例文と違うところですね。
では、最後にちょっと変わった使い方を見ていただきましょう。
気配りのつもりなのかもしれないが、ちょっと迷惑。
そんな使い方をしてみました。
気配りや配慮も行き過ぎると迷惑になる場合があるので、過剰サービスにならないように気を付けなければいけませんね。
と、このように「痒い所に手が届く」を使います。
自分が相手に配慮する場合、自分が相手に配慮しもらう場合、自分以外の人が相手に配慮したりしてもらったりする様子を表す場合。
いろいろな、パターンで使える言葉でしたね。
まとめ
いかがでしたか?
「痒い所に手が届く」の意味や語源・使い方を紹介しました。
「配慮してもらうこと」を表す言葉は、他にもこんなものがあります。
- 気が利く:細かいところにまで注意が及ぶ。
- 至れり尽くせり:細かく配慮が行き届いて、申し分がない。
- 麻姑掻痒(まこそうよう): 物事が思い通りにうまくいくこと。 または、細かい要望に対して満足する結果で応えることができること。 痒い所に手が届くという意味。
- 手厚い:扱い方やもてなし方が、親切で丁寧である。
- 心遣い:その人のためを思っていろいろと気をつかうこと。配慮。
などがあります。
英語だと、「consideration(配慮)」や「give great attention to customers(お客様に、細心の注意を払う) 」で表現することができますよ。
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