「女優のKさんは秋波を送る演技が上手だね!」
実家に遊びに行ったときに、父がドラマを見ながらつぶやきました。

「そうかなぁ…いやらしいだけじゃない?」となんだか、否定的な返事が母から…


秋波を送る


恥ずかしながら、私ははじめて耳にした言葉でした。

母が否定的な返事をしているのとドラマの雰囲気から、何となく「男性に媚びている」ということかな?と想像して、その場はしのいだのですがやはり意味が気になります。

「きっとこんな意味だよね!」なんて、何となくわかるような気がするけれど、はっきりと確信がもてない。そんな経験あなたもありますよね?

そこで今回は「秋波を送る」について、正しい意味や語源、使い方を分かりやすく紹介します!

では、まずは意味と読み方から、一緒に見ていきましょう!



秋波を送るの意味・読み方!


「秋波を送る」「しゅうはをおくる」と読みます。

意味は、

  • 女性が男性の気を引くためにする媚びた目つき
  • 流し目や色目
  • 媚びを売る

です。



ついつい「あきなみ」なんて読んでしまいそうですね( ̄▽ ̄;)

単純に「秋波」とだけで表す場合もありますので、覚えておいてください。

ちなみに、漢字の並びがよくにた言葉に「秋風を送る」というものがあります。

「物事をおしまいにする。」という意味で、全く別の言葉ですから、こちらもあわせて覚えておいてくださいね。


さて、「秋波を送る」の意味を学んだところで疑問が出てきました。

使うのは「目」なのに、なぜ「秋」や「波」という漢字が出てくるのか?
「目線」は「向ける」ものなのに、「送る」ときているのか?などなど。

そんな疑問を解決するためにも、次の章では語源を使って説明しますね!


スポンサーリンク


秋波を送るの語源・由来とは?

「秋波を送る」の語源をたどると、中国へとたどりつきます。

「秋波」は、もともと中国語だったんですね!なるほど、見慣れない文字使いだったはずです。

もともとは、秋の澄み切った水の波の涼しげな様子を表す言葉でした。

それを、美しい女性の涼しげな目元をたたえる言葉となり、さらに男性の気を引くためにする色っぽい、媚びたような目つきというものに転じでいったのです。

さらに、最近では性別・個人・団体を限定せず「媚びを売る」という意味に転じました。



まさか、「秋の澄み切った水の波の涼しげな様子」が女性の目元に例えられているとは、思いもよらなかったので、ビックリしましたね!

でも、もう一つの「目線」は「向ける」ものなのに、なぜ「送る」というのか?という疑問がまだ解決していませんね。

「向ける」の意味は、「その方を見る。」ですね。英語でいうところの「look」です。

それに対して、「送る」の意味は、

  • 物や情報などを、先方に届くようにする。(物を送る。信号を送る。)
  • 人を、ある役割をもたせて差し向ける。派遣する。(企業に人材を送る。)
  • 行く人・去る人に付き従ってある所まで一緒に行く。(駅まで車で送る。)
  • 去って行く人に別れを告げる。(地元へ帰る友たちを見送る。)
  • 時を過ごす。(だらだらした日々を送る。)

などです。

「秋波を送る」の場合は、「物や情報などを、先方に届くようにする。」の意味が当てはまります。

こちらのほうが、ただ「見る」と表現するよりも「秋の澄み切った水の波の涼しげな様子」が女性の目元に例えられている「秋波を送る」という言葉にはピッタリきますよね!

また、「向ける」だけでは、時間的に一瞬で思いを送ることは出来そうにありませんね。

と、このような理由から「向ける」ではなく「送る」が使われているのです。


ただ、「秋波を送る」は、普段使いするのがちょっと難しそうな言葉。

しかしせっかく、ここまでで意味を掘り下げて、学んだので実際に会話で使えるようになりたいですよね。

次の章では例文を使って実際の使い方を見ていきましょう。


秋波を送る

秋波を送るの使い方・例文!

例文を作る前に、「秋波を送る」は「相手の気を引きたいとき」で使う言葉でしたね。

現在は「男女問わず」「個人・団体も問わない」で使えるという事も踏まえて、例文を作っていきましょう。

私のバイト先のマスターは、常連客のTさんがお気に入りで、彼女がお店に来るたびに秋波を送っている

でも、残念ながらTさんには届いていないようだ。


僕の所属する部署には、社内一のイケメンといわれるKさんが所属している。

そのため、あちこちの部署から大した用事でもないのに、女性たちがやってきてはKさんに秋波を送っている



あらあら、秋波を送るのは結構ですが、仕事はきちんとしないといけませんね。

では、つぎの例文はどうでしょうか。

ねぇねぇ、K者の経理課のUさんを見たことがある?

彼女が秋波を送れば、どんな人も恋に落ちてしまいそうなくらいの美人らしいよ。

どれくらいの美人か一度、お目にかかりたいね。


大衆演劇にはまっている経理課のEさん。

大衆演劇の魅力は、「秋波を送る」ことなんだとか

なるほど、妖艶(ようえん)雰囲気が良いということか!



こちらの使い方はいわゆる、「武器」として計算して秋波を送っていますね。

「色目を使う」いうと「いやらしい」感じがしますが、「秋波を送る」というと粋な印象にかわりますね。

言葉の力ってすごい!ですよね!


スポンサーリンク


まとめ

いかがでしたか?「秋波を送る」の意味や語源・使い方を見てきました。

「秋波を送る」以外にも「媚を売る。」ということを表す言葉はありそうですね。

類語とともに、ご紹介していきましょう。

  • 媚態を示す(びたいをしめす):男にこびるなまめかしい女の態度。また人にこびへつらい取り入ろうとする態度
  • 意味ありげな:何か特別な意味がありそうな様子
  • 水を向ける:相手の関心が自分の思う方向に向くよう誘いかけること
  • 呼び水を与える:ある事柄をひきおこす、きっかけを与える

などがあります。

たくさんありましたが、英語はどうでしょうか?

  • butter up
  • flatter

両方とも誰かのことを誉めすぎるという意味で「媚を売る」と意訳されます。

「秋波を送る」の意味が「媚を売る」なので、英訳をいっても過言ではありませんね。

使い方の章でもチラッと出てきましたが、言葉の力とはすごいものです。

「秋波を送る」の類語だけに限らず、たくさんの言葉を覚えて自分の思いをうまく伝えられるようになりたいものですね。


おすすめの関連記事♪