「今日、テストかえされたよ。」と学校から帰った子どもが話しかけてきました。
答案を見てみると…「三個の礼」と書いてあり「×」となっていました。(T_T)
あぁ~、どうやら我が子は、勘違いして覚えちゃっていますね。
正しいと思っていた言葉が間違いだったり、間違えたまま覚えてしまっていたり…とあなたも心当たりがあるんじゃないでしょうか。
今回はそんなことわざのひとつ、「三顧の礼」の紹介です。
意味や語源・使い方を分かりやすくそして、覚えやすく説明しますね。
まずは、意味と読み方からスタートです。
一緒にみていきましょう。
三顧の礼の意味・読み方!
目上の人がある人物を見込んで、特別に優遇する場合に使うこともありますので覚えておいてください。
「三顧の礼を尽くす」といわれる場合もありますね。
また、「三個の礼」や「さんどのれい」と勘違いしやすいので気を付けてください。
ことわざとしての「三顧の礼」の意味はわかりました。
しかし「三顧」とはいったい何なのでしょうか?
「礼」は「起立・礼・着席」の「礼」?そんな疑問が残りましたね。
というわけで、単語に分けてに意味をご紹介することにしましょう。
「三顧」とは「三たび訪ねる。」「繰り返し訪ねる。」という意味です。
「礼」は、「社会秩序を保ち、人間関係を円滑に維持するために守るべき礼儀」という意味ですが、この場合「礼を尽くす(礼儀や作法相手への敬意などの気持ちを表現しきること)」という意味に取るほうがよういでしょう。
この二つの意味をあわせると「三たび訪ねて礼を尽くす。」です。
でもこれが、どうして「地位のある人や目上の人が、能力のある人に対し礼を尽くして物事を頼み込むこと。」になるのでしょうか?
その疑問の答えは語源の中にあります。
次は語源をみていくことにしましょう。
三顧の礼の語源・由来とは?
「三顧の礼」の語源とたどると中国へとたどりつきます。
そして、この言葉はかの有名な「三国志」に関係した言葉だったのです!
諸葛亮「前出師表」に書かれているお話です。
抜粋はしたもののちょっと長めのお話ですが、お付き合いくださいね。
超簡単に言ってしまうと…
「地位があり目上の人でもある劉備が、能力のある孔明に対して三度も訪れ礼を尽くして物事を頼んだ。」といったところでしょうか(笑)
三顧の礼の使い方・例文!
さて、「三顧の礼」の意味と語源がわかったところで、次は例文を作っていきましょう。
と、こんなふうに使いましょう。
このことわざは、組織のトップ・企業の代表など地位がある人や目上の人が、何度もわざわざ足を運んでくださる場合に使う言葉でしたよね。
その行為によって、地位のある人や目上の人が礼を尽くすほどの価値があるということを伝えようとしているのです。
ということは…
彼女の両親やクライアントは、目上の人にあたります。ということは、これは誤用ですね。
結構、やってしまいがちなので注意しましょう。
まとめ
いかがですか?
「三顧の礼」の意味や語源・使い方を見てきました。
「草廬三顧(そうろさんこ)」こちらは「三顧の礼」を四字熟語で表したものです。
意味は、もちろん同じです。
他にも、同義語とまではいきませんが、
- 足しげく通う
- 通い詰める
- お百度を踏む
同じところへしばしば出かけていくこと。
同じ場所に熱心に何度も通う。
頼み事を聞き入れてもらうために、同じ人や場所を何度も繰り返し訪ねる。
が、似たような意味の言葉ですね。
日々の生活の中で、似たようなシチュエーションは多々あることでしょう。
しかし、チョイスした言葉によっては失礼に当たる場合もあります。
たくさん、言葉を覚えてシチュエーションにあったものを使えるようにしていきたいですね。