「間髪を入れず」という言葉って聞いたことありますよね。
私も同僚と話しているときに、「うちの上司は、こっちの話を全然聞かないで、間髪を入れずに話してくるから困ったもんだよね~」と使ったばかりです。
なんとなく、「すぐに」と同じような意味で今まで使っていましたが、この使い方で本当に合っているのでしょうか?
考え出すとなんだか、気になってしまいますよね。
そこで今回は、間髪を入れずの意味や語源、使い方を紹介します!
間髪を入れずに一緒に見ていきましょう。
間髪を入れずの意味・読み方!
「間髪を容れず」とも書きます。
ちなみに、使う時には言葉の句切り方と読み方に注意が必要です。
実は、「間、髪を入れず」と区切ります。
「間髪を、入れず」や「間髪、入れず」と区切るのは間違いです。
この辺りの理由は、語源の章で詳しく説明しますね^^
読み方も、「間髪」を「かんぱつ」と読むのは、本当は間違いです。
現代では、「かんぱつ」と読むのが浸透してしまっていて、パソコンやスマートフォンの変換でも「かんぱつ」で「間髪」と表示されちゃいますけど・・・。
ここも、語源の章で詳しく説明していきたいと思います。
普通に「間髪を、入れず(かんぱつを、いれず)」や「間髪入れず(かんぱついれず)」って使っていました。
間違いだったなんて結構ショックですね( ̄▽ ̄;)
これから使う機会があれば、「間髪を入れず(かんはつをいれず)」と正しく使おうと思います!
間髪を入れずの語源・由来とは?
「間髪を入れず」は、中国、漢の時代の説話集である「説苑(ぜいえん)」で使われた言葉です。
語源の前に、少しだけ「説話(せつわ)」の説明をしますね。
「説話」とは、神話・伝説・民話など人々の間に語り伝えられた話のことです。
「説苑」は、人伝いに語り継がれてきた話をまとめたものということになります。
「説苑」の中で使われていた元々の句は、「間不容髪(かんはつをいれず)」で、意味は「間に、髪の毛一本も入れる余地がない」です。
ここから、「髪の毛一本すら入る余裕がない」ということで、転じて、「少しも時間を置かず直ちに、即座に」という意味で使われるようになりました。
成り立ちが「間不容髪」という句からなので、言葉の句切りが「間、髪を容れず」となります。
「間」と「髪」の間に区切りがくるので、読み方も「かんぱつ」と一つの言葉のように読んでしまうと間違いになりますね。
間髪を入れずの使い方・例文!
では、「間髪を容れず」を用いた例文を使って、使い方をマスターしていきましょう。
テレビとかで、大阪のおばちゃん達がテンポ良く話している姿を見ると感心しちゃいます。どうやったら、あんなにテンポの良い切り返しができるんですかね?
この例文の「間髪を入れず」は、「すぐに、即座に」という意味で使われています。
Aさんのボケに対して、Bさんがすぐにツッコんでいるのだと分かりますね。
続いて、2つめの例文も確認していきましょう。
大きな駅に隣接しているカフェとか、朝の時間帯は見ているだけでも大変そうですよね・・・お店の外まで行列が続いているという状況も、珍しくはないです。
こちらの例文も、「すぐに、即座に」という意味で「間髪を入れず」が使われています。
1人のお客さんの会計終わってコーヒー渡したら、すぐに次のお客さんの接客へ、という感じですね。いやー、これが2時間ほど続くとしたら、本当に大変ですね…
「間髪を容れず」の類語を確認しておきましょう。
- 咄嗟(とっさ):ごくわずかな時間、あっという間、一瞬。
- 間一髪(かんいっぱつ):ほんのちょっとのところで、あぶないところで。
「間一髪」も、「髪の毛1本も入るすき間がないこと」から転じて「ほんのちょっとのところで、あぶないところで」という意味を表すようになりました。
「間髪を容れず」と同じ語源ですね!
まとめ
今回は「間髪を容れず(かんはつをいれず)」について、意味や語源、使い方をまとめてみました。
読み方に注意が必要でしたね。
「間髪(かんぱつ)」と読むのは、語源から考えると間違えでした。
言葉の句切りも「かん、はつをいれず」というのが正しいです!
ただ、現代では、「間髪を容れず」を「かんぱつをいれず」と読む人が多く、いきなり正しい読み方で話すと意味が伝わらないことがあるかもしれません。
「語源から読み方を考えると”かんはつ”なんだよな~」と思い出しつつ、臨機応変に使っていって欲しい言葉ですね!
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