ビジネスシーンや講演会などでは、割とよく使われる表現の「手前味噌」。

「味噌」なんて生活に密着したものを使っているのに、日常生活ではあまり耳にしない言葉ですね。


手前味噌


今回は「手前味噌」の正しい意味や語源・使い方ご紹介していきますね。

まずは、意味と読み方からスタートです。

一緒に見ていきましょう。



手前味噌の意味・読み方


「手前味噌」は、「てまえみそ」と読みます。

意味は、「恐縮しながら、自分で自分のことをほめたり自慢すること。」です。



意味を見ても、「味噌」と通じるところが全然ありませんね。

いったいどのような背景から、生まれた言葉なのでしょうか?

次の章で見ていきましょう!


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手前味噌の語源・由来とは?

「手前味噌」の語源は、「味噌作り」にあります。

今は、スーパーなどで売っているものを買うのが主流の「味噌」ですが、昔は各家庭で作っていました。

「手前」の意味は「自分」ですね。

つまり「手前味噌」は「自分で作った味噌」を指しているのです。


実は、手作りのお味噌、材料が同じでも保存状態などで、味や舌触りが全然変わってしまうのだとか!

同じ材料で作った味噌でさえ味が変わるのに、各家庭で作るとなればどうでしょう?

美味しくなるようにする工夫も、千差万別だったことでしょう。

工夫を凝らし美味しく出来た「お味噌」を近所の人達やお友達同士でお互いに自慢し合う。

「ねぇ、私のお味噌食べてみて!おいしく出来たの!」なんていう光景が「手前味噌」の語源なんですよ。


手前味噌

手前味噌の使い方・例文!

「手前味噌」はビジネスシーンや講演会などで、使用されることが多い言葉ではあります。

しかし、日常生活での会話で使っても支障のない言葉なんですよ。

使うときのポイントは「恐縮」しつつも、自慢したいときに使う言葉だということです。

そんなことも踏まえて、例文を見ていきましょう。

手前味噌ですが、今回のプロジェクトが成功した一因はメンバー選出にあると思います

メンバーが一致団結し、プロジェクトを進めたことが成功へと導いたのです。


手前味噌ですが、うちが納品する製品には不良品が混ざることは、まずありえません

製造中はもとより、出荷前の検査もきちんと行い二重三重のチェックを行っていますから。


手前味噌なんだけど、うちの主人は賭け事もしないしお酒も煙草も嗜まない

本当に、よく出来た人なんです。


この間の写真どうだった?

手前味噌なんだけど、私写真を取ることには結構自信があるんだ



4つの例文を見ていただきました。

いずれも「自分のこと」「自分の会社のこと」「自分の家族のこと」を「自分で」自慢していますね。


ここでちょっと、試していただきたいことがあります。

紹介してきた例文の「手前味噌ですが」や「手前味噌なんだけど」の部分を省いて読んでみてください。

一気に高慢な印象がする文章へと、変わってしまいますよね。

「手前味噌」は前置きをするだけで、「自慢」しているのだけれど、少し柔らかい印象にする
という、大きな役割を持っている言葉なんです。

省いて読んでみることによって、役割を再確認することができましたね。


印象を変えるために役立つ「手前味噌」ですが、目上の方に使う場合は注意が必要。

実は、素直に「恐縮」を使う方が、より恐縮度をアップさせれますよ。


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まとめ

いかがでしたか?

「手前味噌」の意味や語源・使い方を見てきました。

先ほどお話に出てきた「恐縮」もそうですが、こんな言葉が類語にあたります。

  • 自画自賛: 自分のした行為を自分で褒めること。
  • 自負:自分の才能や仕事について自信を持ち、誇りに思うこと。
  • 矜持(きょうじ):自信と誇り。自信や誇りを持って、堂々と振る舞うこと。
  • うぬぼれる:実質以上に自分の事をすぐれていると思って得意になる。
  • 駄味噌:つまらない自慢話。



などがあります。


英語だと、

  • I don’t mean to brag, but~(自慢するわけじゃないんだけど~)
  • I don’t want to sing my own praises, but~(自慢したくないんだけど~)

で表現することができます。


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