上司の話を聞いているとき、

「あの時、彼は手をこまねいていたんだよ」

という言葉が飛び出しました。


手をこまねく


「手をこまねく?」聞いたことあるような気はするけど…

どんな意味だっけ?とあなたも思ったのではないでしょうか?

もし、言葉の意味がわからなければしっかりとした受け答えは出来ません。


今回は、手をこまねくという言葉に注目して、意味や語源や使い方の解説をしていきます。



手をこまねくの意味・読み方は?


「手をこまねく」は「てをこまねく」と読みます。

「何もしないで傍観している、手出し出来ない」という意味があります!



正直、これだけ聞くと「ふーん」といった感じではないでしょうか?あまりピンと来ませんよね!

そもそも「こまねく」という言葉、あまり聞きなれません。困っているんだか、こねているんだか、何が起きているのかよくわかりません。

なぜこのような意味になるのか、語源について解説していきますね。

実は意外な語源が隠されているんですよ!


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手をこまねくの語源とは?

「こまねく」とは元々「こまぬく」と言っていたそうで、長い年月の中、音変化したものです。

漢字ではどちらも「拱く」書きます。


「こまぬく」で辞書を引くと「両手を腕の前で重ね合わせる、腕を組むこと」と書いてあります。

実は「中国の敬礼の動作」から来ている言葉なんです!

胸の高さで両手をパーで重ね合わせたり、片手をグーもう一方をパーにしてグーを包み込むような形にしたり…地位や性別で様々なパターンがある挨拶!

「手を合わせる」だけの動作だと、拱手(きょうしゅ)と呼ばれています。形の違いやお辞儀をするかしないかでも、挨拶の呼び名が違ってくるそう。

長い歴史がある中国ですから、 年代や地域によって色々なパターンが生まれるのもわかる気がしますよね!


「こまねく」動作が、腕を組むことに似ていることから、「腕を組む」=「何も出来ないで傍観している様子」という意味に置き換えられて、現在の意味になったと考えられています!

確かに、自分は何もせずに人が何かをしている時って、つい腕を組んでしまうものですよね。

さて、せっかく意味と語源がわかったので、次は実践編です!

どんな使い方が出来る言葉なのでしょうか?


手をこまねく

手をこまねくの使い方・例文!

  • 「私には手の余る問題で、手をこまねくしかなかった」
  • 「少子高齢化がこれだけ進んでも、政府は手をこまねいているだけだ」



このように使うことが出来ます!

1つ目は、「自分にはどうしようも出来ない!」というニュアンスです。

そして、2つ目のように「手を出す能力があるのに、若しくは出さなければいけないのにしない」といったニュアンスでも使うことが出来ますよ!

こう考えると日常生活でもたくさんの場面で使っていけそうですね!


また、ここ数年「準備して待ち構える」という意味で使う人がたくさんいるそうなのですが、これは間違いです!

若い世代になるほど本来の「何もしないで傍観している、手出し出来ない」という意味で使う人の割合が少ないそうです!とても残念なことですよね。

「準備して待ち構える」は、「満を持する」や、「万全を期す」などが当てはまりますよ!

しっかりと正しい日本語を使って、今後にも継承していきたいものです。


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さいごに

最後に、「手をこまねく」の類義語を紹介して終わりにしましょう。どんな言葉があるのでしょうか?

  • 「指をくわえる」
  • 「ゆびをくわえる」と読みます。「うらやましがりながら、手を出せずにいること」という意味があります!

    積極的に手をだしたいけど、出せずにいる様子ですね。

  • 「高みの見物」
  • 「たかみのけんぶつ」と読みます。「物事の成り行きを、興味本意で第三者の立場から傍観すること」とう意味がありますよ。

    ただ面白がって見ているだけで、手を出すつもりはない、といったニュアンスです!

  • 「尻馬に乗る」
  • 「しりうまにのる」と読みます。
    「よく考えずに他人の言動に便乗すること」という意味です。何もせずに人に流されているようなニュアンスです!



今回は「手をこまねく」について解説をしてきました!

もしかしたらあなたも「手をこまねいた」経験があるのではないでしょうか?

自分に当てはめて考えると、その言葉はとても身近なものに変わりますし、自分の言葉として早く馴染んでくるものです。

比較的使いやすい言葉ですから、是非今後に役立ててくださいね!


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