「○○君ってなんでもよく食べるのに、相変わらず線が細いよねぇ。」

学校の体育大会で久しぶりに会ったママ友さんからの言葉…

確かにうちの子供「細い」んだけど、運動部で身体鍛えてるので「弱々しく」はないんだけどなぁハァ━(-д-;)━ァ…

あれ?そういえば、「線が細い」って 「細い」「弱々しい」どっちの意味だったっけ?


線が細い


何となく意味を知っているつもりでいたけれど、はっきりした意味は曖昧…なんて経験あなたにもありますよね。

そこで今回は「線が細い」の紹介です。

意味だけではなく、覚えやすいように語源や使い方も順を追って説明していきますね。

それでは、まずは意味と読み方から。
一緒に見ていきましょう!



線が細いの意味・読み方!

「線が細い」「せんがほそい」と読みます。

割と耳にする言葉じゃないですか?ってことは、意味も使い方も簡単なはず!なんて思ったら大間違い!

実はこの言葉、「身体(外見)的」な意味と「内面(性格)的」な意味があって、ちょっとややこしいんです。

少しでも、わかりやすくするために意味を二つにわけて紹介しますね。

まずは、身体(外見)的な意味から紹介しましょう。

  • 細いと感じる
  • 華奢(きゃしゃ)な印象
  • 弱々しそうな印象

です。


そして、内面(性格)的な意味は、

  • おとなしそうな印象
  • 繊細な印象
  • 気弱な印象

となります。



という事は、「細い」か「弱々しい」どっちだったっけ?冒頭での疑問の答えは、「両方」とも ということになりますね。

疑問はひとつ解決しましたが、「どちらの意味」で使っているのかを判断するのは、前後の会話で判断するしかなさそうです。

冒頭文では、きっと「細いね。」という意味だったのではないでしょうか。

理由は「なんでもよく食べるのに」という言葉から、「なんでもよく食べるのに、思いのほか細いよね~。」という言葉が隠されていると推測できますね。

しかし、「印象」というのは人それぞれ感じ方が違います。

それも頭において、語源や使い方も学んでいくことにしましょうね。


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線が細いの語源・由来とは?

さて、こちらの章では「線が細い」の語源のご紹介です。…と、言いたいところなのですが「線が細い」には語源らしい語源はありません

単語、ひとつひとつの意味から成り立っている言葉なのです。

ということで、「線が細い」を単語ごとにわけて意味を掘り下げて説明していきます。

「線」の意味には

  • 糸のように細長く連続するもの
  • 電線や電話線
  • 光線や放射線
  • 幾何学で、点が動くとき、面が交わるときにできる、幅と厚さのない長さ。直線と曲線とがある
  • 交通機関の道筋。路線
  • 物事を行う道筋・方針
  • 物事の境目。仕切り
  • 物事の、ある水準
  • 物の輪郭
  • 外見や言動などから、うかがえるその人の印象

たくさんの意味がありますね。

「線が細い」での意味は最後のふたつ、「物の輪郭」「外見や言動などからうかがえるその人の印象」があてはまりますね。


続いて「細い」の意味はどうでしょうか?

  • 棒状のものの径が小さい。周囲が小さい。また、肢体などがやせている
  • 線状のものの幅が小さい。幅が狭い
  • 量が少なく、勢いが弱い
  • 声量が少ない。また、高く弱々しい声である
  • 気が小さい。また、繊細である
  • 物事の規模が小さい。栄えていない

「線が細い」の身体(外見)的な意味の場合は、「肢体などがやせている。」が、内面的な意味では、「気が小さい。また、繊細である。」があてはまりますね。


上記から、「線」と「細い」の意味を組み合わせれば…
細いと感じる

  • 華奢(きゃしゃ)な印象
  • 弱々しそうな印象
  • おとなしそうな印象
  • 繊細な印象
  • 気弱な印象

という、「線が細い」の意味が完成しました。

言葉のポイントは「印象」ということですね。


このように、語源を持たない慣用句やことわざは「線が細い」以外にもあるんですよ。

などがそうです。


線が細い

線が細いの使い方・例文!

さてこちらの章では、例文を作っていくことにしましょう。

いつお会いしても、線が細くて神経質そうな表情をしているお隣のご主人

ふとしたことで、職業が某製薬会社の研究員だと知り「どうりで!」と納得しちゃいました。



こちらの例文では、「おとなしそうな印象」「繊細な印象」という意味で使っていますね。

では、次の例文ではどうでしょうか?

彼はラグビー部だというのに、線が細いからすぐに相手に吹っ飛ばされてしまっている

しっかりと食べて、筋力トレーニングをしないとね



こちらは、「細いと感じる」「華奢な印象」の意味でしょう。

褒め言葉としても使えるはずの「線が細い」ですが、男性に向かって使うとあまり良い意味に聞こえませんね。

では、女性に向かって使うとどうでしょうか?

彼女は、色が白く線が細いうえに笑顔が素敵だから、周りの人たちに癒しを与えてくれるような存在だね。



こちらでは、「おとなしそうな印象」「繊細な印象」の意味ですね。

彼女は線が細いのに、体力も持久力もあって思いのほか体育会系なのでおどろいた!



こちらは、「細いと感じる」「華奢な印象」の意味でしょう。

不思議ですね。それぞれが男性に対して使っている例文と同じ意味で使われていますが、どちらかといえば褒め言葉に聞こえますね。

この四つの例文で、「線が細い」は形容する性別によって「褒め言葉」にも「あまりよくない意味で使う言葉」にもなる、不思議な言葉だということがわかりました。

これは「性別」だけでなく「人によって」も違うといえるんですよ。

あなたも、実生活で使う場合は相手を良く見て、使うことを心がけてくださいね^^


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まとめ

いかがですか?「線が細い」の意味や語源・使い方をご紹介しました。

ちなみに「線が細い」を英語で表すとすると…

  • Slim(細い)
  • thin(繊細で弱々しく感じられるさま。)
  • Sensitive(繊細な)

などになります。

日本語だと一つの言葉なのに、不思議ですね。

もちろん、日本語でも類語はたくさんあります。

  • か弱い
  • ほっそりした
  • スラッとした
  • 神経質な
  • デリケートな

などでしょう。

対義語は、あなたにも予想がついていると「線が太い」です。

類語だと、

  • 図太い
  • どっしりした
  • 無神経な

などですね。

「線が細い」意味がたくさんあるうえに、とらえかたにや使う人によって「褒め言葉」にも「あまりよくない意味で使う言葉」にもなる、ちょっとむつかしい言葉でしたね。

そういうときは、類語をうまく使うというのもひとつの方法です。

誤解から人間関係がこわれてしまう…ありがちですね。

そうならないためにも、「言葉」をたくさん知っておきましょう!


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