「ママ~!」と泣きわめく子供達、毎日のことですからさすがに母親の私だってイライラすることもあります。
そんなとき、パパがボソッと、
「お~い、やめておけ~!今、ママは虫の居所が悪いんだぞ(小声)」
…聞こえてるぞー!!!
こんな風に使われる「虫の居所が悪い」聞いたことがある人もいるかもしれません。
しかし、正しい意味まではよくわからないなって人もたくさんいますよね。
今回は虫の居所が悪いの意味や語源、使い方について解説します!
いったいどんな意味の言葉なのでしょうか?一緒に勉強していきましょう!
虫の居所が悪いの意味・読み方は?
猫の目のようにコロコロと機嫌が変わるのは手に負えませんが、こういうことって誰にでも経験がありますよね!
そんな意味がある「虫の居所が悪い」ですが、「虫の居所?」そして、それが「悪い?」とは?
この言葉を単純に見るだけだと、正直意味不明ですよね。
では、なぜ「虫の居所が悪い」がそんな意味で使われるようになったのか、その語源について勉強していきましょう!
虫の居所が悪いの語源とは?
「虫の居所が悪い」の語源を解説していきます。
まず気になるのは「虫」って何?ではないでしょうか。
答えを言うと、「虫の知らせ」、「虫がいい」、「腹の虫が収まらない」などの言葉にも使われている「虫」と同じだと考えられています。
昔々の中国、道教では、人間は生まれた時から体の中に「虫」がいると考えられてきました。
その虫は「三尸(さんし)」と呼ばれる3匹の虫のことで、上尸(じょうし)、中尸(ちゅうし)、下尸(げし)と呼ばれています。
三尸は人間の体の別々のところにいて、様々な症状や欲をうみだします。
- 《上尸》人間の頭の中にいて、首から上の病気を引き起こしたり、宝貨を好ませる
- 《中尸》人間の腹の中にいて、臓器の病気を引き起こしたり、大食を好ませたりする
- 《下尸》人間の足の中にいて、腰から上の病気を引き起こしたり、淫欲を好ませたりする
三尸は人間の心の中の意識や、感情を呼び起こすと言われています。
つまり、人の悪い感情は三尸(虫)が起こすとだ!ということですね。
このことから、「虫の居所が悪い」とは、体の中にいる三尸の居所が悪いため、ちょっとしたことでも不機嫌になったりする、という考え方からきた言葉なのです!
ちなみに、この三尸は60日に一度訪れる庚申(こうしん)という日に、寝ている人間の体から抜け出して、神様にその人間の悪事を告げに行くとされています。
悪事を告げられた人間は寿命を縮められてしまうそうです!なんと恐ろしい虫なのでしょうか…
では、次はそんな「虫の居所が悪い」の実際の使い方を勉強していきましょう!
虫の居所が悪いの使い方・例文!
「虫の居所が悪い」の使い方を解説していきます!
例えば、
- 「○○さん、今は虫の居所が悪いから話しかけない方がいいよ」
- 「今日は朝から虫の居所が悪いんだ」
こんな風に使うことが出来ますよ!
すでにイライラしている状態の時に使う言葉なので、ちょっとしたことでもすぐに怒ってしまったり、爆発してしまうようなイメージですね。
一般的には陰で「○○さん、虫の居所が~」なんてこっそり注意しあうのに使うことが多いです。
例文のように、自ら「虫の居所が悪いんだ」と言うことも出来ますが、あまりいい印象は持たれませんので、本や漫画の中で多用されているようですよ。
さいごに
ではここで、「虫の居所が悪い」の類義語を紹介していきます!たくさんの言葉を知ると世界が広がるかも!?
- 「目に角を立てる」
- 「頭にくる」
- 「腹の虫が収まらない」
「めにかどをたてる」と読みます。意味は「ひどく怒って睨みつけること」です!
「あたまにくる」と読みますよ。「怒りで興奮すること、かっとなること」という意味があります。
「はらのむしがおさまらない」と読みます。「腹が立って我慢できない」という意味がありますよ!
こうやって見ると、人間の感情を例える言葉には、「虫」や「体の一部」が使われていることが多いのですね!
調べてみると意外と面白い発見があったりするものです。
今回は「虫の居所が悪い」についての意味や語源、使い方の解説をしてきました!
「虫」が体の中にいるという考え方は、とても面白いものでしたね!
ちなみに三尸は上尸、中尸、下尸と全て姿かたちが違うそうです。
興味がある方は調べてみてくださいね^^
「虫の居所が悪い」は誰にでも経験があることで、とても自然なことです。
しかし、不機嫌にしてばかりいると顰蹙を買ってしまいますのでほどほどにしてくださいね!
これを読んだことで、今日も語彙力がグンとアップしましたね!
三尸のことも含めて人に説明できたらとてもかっこいいと思います。
更なるスキルアップを目指して、これからも色々な言葉を勉強していきましょう!
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