「気は心というから、こんなものだが受け取ってくれ。」
こんな台詞を誰かに言われたことがありませんか?
私も言われたことがあるのですが、何が言いたいのか、よく分かりませんでした(-_-;)
例えば、気は心の本当の意味を知っていたら、もっと違うリアクションをできたので…。
このように聞いたことはあるけど、正しい意味を知らなくて困ることは意外に多い。
次に言われても大丈夫のように、ここでは、「気は心」の意味や使い方を説明していきますね。
気は心の読み方と意味は?
詳しくみていきましょう。
贈り物をするときに使われるのが多い言葉。
高価ではないもの、量が多くないもの、質素なものであったとしても、真心が込められているため相手に敬意は伝わります。
そして、他人のためにすることは自分の満足にもつながるのです。
最初に挙げた「気は心というから、こんなものだが受け取ってくれ。」は、「大したものではないが、気持ちが込められているから、こんなもので申し訳ないけど受け取ってくれ。」というような表現ですね。
では、ここでいう「気」「心」とは一体なんでしょう?
言葉の語源についてみていきます。
気は心の語源
「気は心」の語源を知るには、「気」「心」の意味をそれぞれ調べてみる必要があります。
- 「気」とは何かをやろうとする思い、また思い付くこと。
- 「心」とは喜びとか楽しさという精神作用、思いやりのこと。
ですから、もともとは誰かのためにすることは自分の喜びになる、という意味でした。
それが段々と、他人のためにすることはたとえわずかでも、それは真心の表れである、という意味合いになったのです。
実は「気は心」は、江戸時代からすでに使われていたんですよ!
「武玉川」という江戸時代中期の雑俳集があります。
江戸の俳諧を集めたもので、その一節に「出代りや三粒降っても気は心」と出てきます。
「入れ替わりでお店を辞めさせられた。出ていくときには涙雨が欲しいところだが、三粒ほどだけ降ってくれた。気は心、それだけで慰められた。」という意味です。
ここでは、わずかに降ってくれた雨に対して真心を感じているのですね。
でも、私達が現在「気は心」を使うなら、どんな場面で、どう使えばよいのでしょう。
例を挙げて説明してみます。
気は心の使い方・例文!
先ほども言いましたが、「気は心」は贈り物をするときに使われることが多い言葉。
例えば、仲のいい友人に対して「気は心というから、誕生日に何か買ってやるよ。」というような使い方ですね。
高価なものは買えないが、何かしらは贈ってあげたいという思いを伝えるためにこう言います。
また、お客さんに向かって、店員さんから「気は心ですので、少しだけ値引きさせていただきます。」などと言うことも(*^-^*)
「本当は値引きはしないのですが、せっかく来ていただいたのでお礼の気持ちを込めて値引きします。」という意味です。
心を込めて言う分には、誰に使っても問題ありません。
自らをへりくだって、このようなものですが受け取ってくださいと言っているのですから、嫌な思いをする人はそういないはずです。
しかし、いつも口先だけで済ませるのは良くないですね。
いつ、誰に対しても「気は心ですから」を多用していると、「あの人はああ言うだけで、何もしてくれない。」となってしまうかも…。
また、あくまでも真心の話ですので、私には真心があります!とわざわざ主張するのは好まない方もいます。
本当に必要なときに、気持ちを込めて言うのが正しい使い方ですね^^
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ちなみに、似ている表現はいくつかあります。
「志は木の葉に包む」「塵を結んでも志」などが類義語ですね。
また、英語だと、「as a small token」「sentiment is everything」「heart is heart after all」など、たくさんありますね。
全て簡単にいうと、目に見えないが真心は確かにある、とか心の働きが全てだ、という訳になります。
気は心、読んでくださってありがとうございました。
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