「情が移るってどうやって説明したらいい?」
子供が帰ってきたとたんに聞いてきました。
くわしく話を聞いてみると公園にダンボールに入った捨て猫がいたらしい。
猫を友達と一緒に構っていたところ、散歩中のおじさんに「情が移るからやめておけ!」と言われたようです。
その時に友達が「???」状態だったのに、うまく説明してあげられなかったのだとか…
という訳で、今回は「情が移る」の意味や語源・使い方の紹介をしていきます。
一緒に見ていきましょう。
情が移るの意味・読み方!
ペットを飼っている方は「だんだんと可愛くなってきた!」なんて経験があるんじゃないでしょうか。
まさに、それが「情が移る」や同義語である「情が湧く」状態なんです。
ちなみに「情が湧く」の意味は、「気にかける感情が芽生える」。
散歩中のおじさんは、猫を拾いたくなる気持ちになる前に歯止めをかけてくれたんですね。
でも「情」って具体的にいえば何なんでしょう?
愛情のことでしょうか?
次に語源で説明しますので、続けて見てみましょう。
情が移るの語源とは?
「情」とは、物に感じて動く心の働き。感情。男女間の愛情。他人を思いやる気持ち。の事をいいます。
「移る」は移動するという意味はもちろん、変わってゆくという意味もありますね。
一緒に過ごしているうちに、相手を思う気持ちがかわっていく。
自分の感情が相手を思いやるる気持ちにかわっていく。
というところから「情が移る」という言葉がうまれたんですね。
しかし残念ながら「情」は良い方向にばかり変わるのではありません。
どんなふうに使うわれるのか?
例文を見ていきましょう。
情が移るの使い方・例文!
「情」がよい方向にかわっていくものと、あまりよくない方向にかわっていっているものをわけて、紹介していきますね。
まずは、相手を思いやる気持ちに変わっていく例からです。
もうひとつあげてみましょう。
「相手を思いやる」気持ちにかわったからこそ「別れ」が悲しくなる。という使い方をするのが多いですね。
次に、あまりよくない方向に変わっていく例をあげてみますね。
なんて、感じで使われるのです。
愛情が覚めて惰性になってきたという、意味で使われてしまっていますね。
どうやら、「情が移る」は恋愛関係になると良い意味で使われることは少ないようです。
「愛」は相手を思いやるという感情なので、「情」の一部であるはずです。
ですから「愛ではなく情」という言葉は本来はおかしな言い回しなんですけど言葉って難しいですね。
まとめ
今回は、「情が移る」の意味や語源・使い方をご紹介しました。
せっかくの、機会ですので「情が移る」の同義語もご紹介しましょう。
先ほども出てきましたが、「情が湧く」がそのひとつです。
他にも
- 情(なさけ)を知る:人情のこまやかさを知る。色恋の道に通じる。情事を経験する。
- 情が芽生える:気にかける感情が芽生える。
- 気がかりになる:物事の結果やなりゆきなどが気になる。
などが、あります。
英語でも表現できるんですよ。
get attached to
attach は「くっつく」という意味です。
「気持ちがくっつく」すなわち、「情が移る」ですよね。
冒頭部の会話にかけて「 get attached to」を使った例文をあげてみますね。
I got attached to this abandoned cat. (この捨て猫に情が移っちゃった。)というように、使います。
今回「情が移る」をご紹介するきっかけは、「上手に意味を説明したい」でしたね。
そのためには、語源を知ることがいちばんの近道です。
意味だけじゃなく語源を知る。
そうすれば、言葉の理解度がぐんと深くなりますよ。
ほかの言葉でも、ぜひ試してみてくださいね。
意外な語源が出てきて楽しいかもしれませんからね\(^o^)/
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