[貧すれば鈍する]って、あまり聞かない言葉ですね。
私も初めて聞いたときは、全く意味や使い方が分かりませんでした(;´Д`)
この記事を読んでくれているという事はあなたも同じように分からずに調べているのではないでしょうか。
漢字や言葉のニュアンスから、ある程度の意味が分かる言葉も多いです。
しかし、貧すれば鈍するの様にイメージすら湧かない言葉なら調べるしかありません!
そこで今回は、「貧すれば鈍する」の意味や語源、使い方まで分かりやすく紹介しますね!
まずは、意味から一緒に見ていきましょう。
貧すれば鈍するの意味・読み方!
「貧すれば鈍す」「貧すりゃ鈍する」ともいいます。
貧しくなると、生活に追われ生きていくことに精一杯の日々でしょうから、他の事まで気が回らなくなるのも仕方ありません。
日本でいうと、戦後がまさにそうであったのではないでしょうか。
しかし、そんな負のスパイラルから抜け出した日本は、素晴らしい国ですね。
貧すれば鈍するの語源とは?
「貧する」「鈍する」ともに、あまり聞きなれない言葉ですよね。
まずはそれぞれの意味の説明です。
- 「貧する」とは貧しくなる・貧乏になる
- 「鈍する」とは鈍く(にぶく)なる・鈍感(どんかん)になる・バカになる
お金に困ってくるとどうしても、お金に関することを優先させてしまいがちです。
「貧すれば鈍する」がよく使われていた江戸時代なんかは「貧乏」になれば即、命に関わってくる問題だったのですから、他の事に余裕がなくなるのも納得いきますね。
貧すれば鈍するの使い方・例文!
それでは、例文を使いながら「貧すれば鈍する」の使い方をみていきましょう。
- 貧すれば鈍するとはよくいったもので、リストラにあった彼は別人のように変わってしまった。
- あの社長、貧すれば鈍するですっかり見る影もなくなった。
- 貧すれば鈍するとはこのことなのか、減給されてから彼はひとにたかる事ばかり考えている。
- たとえ不況で給料が下がったとしても、貧すれば鈍すると言われないように努力を怠らないようにしよう。
- どんなに落ちぶれても、貧すれば鈍するとは言われたくない。
例文からもわかるように、ある程度の立場や経済状況にあった人が取り巻く環境がかわり「貧」になったから「鈍」するようになったというふうに使います。
もともと「貧」である人の状態を言い表す慣用句ではありませんから、貧乏な人を差別する言葉ではありません。
むしろ、「貧」でも「鈍」にならないようにしましょうという注意を呼びかける言葉ですね。
まとめ
「貧すれば鈍する」は英語では「poverty dulls the wit」といいます。
poverty は貧乏。
dull は鈍くする。
wit は心の余裕を表す言葉です。
直訳気味ですが、的を射た表現ですね。
せっかく「貧すれば鈍する」を学んだので、「貧乏」に関するも慣用句やことわざをご紹介しましょう。
- 貧は諸道(しょどう)の妨げ(貧乏は何をするにしても妨げになる)
- 貧ほどかなしきことはなし(世の中にある悲しい事の中で貧乏が一番悲しい事だ)
- 赤貧(せきひん)洗うが如し(ごとし)(洗い流したほどに何も持ち物がないくらいの貧乏)
- 衣食足りて礼節を知る(生活に余裕ができてそこ礼儀や節度をわきまえるようになる)
- 貧乏暇なし(貧乏になると生活に終われて、余裕がなくなる)
一度貧乏になると、立ち直れないような慣用句やことわざばかりで、悲しくなってきちゃいました。
でも、前向きな慣用句やことわざもたくさんあるんですよ。
ご紹介しますね。
- 貧にして楽しむ(貧しくても、その中で楽しみを見つけて生活すること)
- 貧乏に花が咲く(いつまでも貧乏するのでなく、そのうちに金持ちになって栄えるときも来る)
- 貧は世界の福の神(貧乏だからこそ、これからがんばって成功しようと努力するのであってやる気を起こさせてくれる貧乏は福の神のようなものだ)
- 貧乏難儀(びんぼうなんぎ)は時の回り (貧乏だからと言ってくよくよしない。これからはどんな良いことが起こるかはわからないものだ)
- 稼ぐに追いつく貧乏無し(いつも一生懸命に働いていれば、貧しくて苦しむことはない)
結構あるものでしょう。
本当にたくさんある慣用句やことわざ。
ポジティブ思考の慣用句やことわざを探して気分を盛り上げていくといった楽しみ方もできそうですね。
関連記事(一部広告含む)