「大好きな漫画なのに、また休載だって!しかもすごくいいところなのに!続きが気になる~!もう、蛇の生殺しだよ!」
「うん、続きが気になる気持ちわかるよ~早く読みたいよね」
こんな風に返した記憶があるのですが、当時の私は「???」でいっぱいでした。
そうです。「蛇の生殺し」この言葉が何を意味しているのかわからなかったんです(;´∀`)
なんだか怖いような難しいようなイメージのある言葉ですが、意味を知ると意外と使える言葉なんですよ!
今回は、蛇の生殺しについて意味や語源、使い方を説明していきますね。
早速、意味の説明からいきますよ!
蛇の生殺しの意味・読み方とは?
やっぱりちょっと、怖い意味もありましたね((( ;゚Д゚)))
しかし、なぜ「蛇の生殺し」がそのような意味になるのでしょうか?
もしかして、蛇が獲物を殺してしまうことなの…。
「蛇の生殺し」の語源を知ると明らかになりますので、どんな語源から生まれた言葉なのか一緒に見てみましょう!
蛇の生殺しの語源とは?
まず「蛇」について少しお話していきます。
「蛇」は目と耳と足が退化した生き物で、あの独特な動きが苦手な人も多いのではないでしょうか?
歯を持っていますが、獲物は咀嚼せずに丸飲みします。自分より何倍も大きな生き物を丸飲みすることもありますよ!
毒を持っていたり、攻撃力が強いことから危険な生き物という印象がとても強いですよね!
蛇は南極大陸以外の世界中に分布していて、遥か昔から様々な役割で神話に登場してきました。
- 「死と再生の象徴」として
- 「大地母神」として
- 「永遠の象徴」として
- 「生命力」として
- 「知恵の象徴」として
- 「悪魔の位置付け」として
→脱皮を繰り返すことから
→ネズミなどの害獣を食べることから
→ウロボロスという尾をくわえた蛇の絵から
→脱皮をする、なかなか死なないことから
→創世記の蛇は悪魔の象徴で、同時に賢かったことから
→キリスト教、イスラム教、ユダヤ教での考え方
ざっとあげるだけでも、世界中でこれだけの力や役割があると考えられてきた生き物です。
さて、続いて「生殺し」とは何か?ということですが、実は「生殺し」だけでも「蛇の生殺し」とほぼ同じ意味があるんです!
それをわかりやすく言い換えると「半殺し」と言ったところで、半死半生の状態のこと。
この場合の「生」とは中途半端にしておくという意味の接続詞の役割がありますよ!
先程も少し触れましたが、蛇はとても生命力が強くてなかなか死なない生き物です。
蛇を一思いに殺さず、半殺しの状態にしておく(死なないので必然的に半殺しの状態になる)ということから「蛇の生殺し」は
「半死半生の状態にしておくこと」
「中途半端な状態にすること」
という意味で使われるようになったと考えられています!
ちなみに、「半殺しなのは蛇か?蛇の獲物か?」と悩むところですが、「蛇」自身のことなので覚えておいてくださいね!
次にその使い方について見ていきましょう!
蛇の生殺しの例文・使い方!
- 「どちらの意見に賛成するのか、両方から圧力がかかって蛇の生殺し状態が続く」
- 「彼女にプロポーズしたけれど、1ヶ月も返事がないなんて蛇の生殺し状態だよ」
このように使えます!
どっちつかずな、中途半端な様子を例えて表現出来ますね!
例えば、「おいしそうな食べ物を目の前にして食べられないなんて蛇の生殺しだ!」と聞くことがあります。
「中途半端」というよりは「おあずけ」の状態になりますね。
ちなみに、「蛇の半殺し」という誤用が多いので気をつけてください。
意味としては同じですが、慣用句としては「蛇の生殺し」が正解ですよ!
さいごに
最後に「蛇の生殺し」の関連語を紹介していきますね!
- 「蛇の生殺しは人を噛む」
- 「焼きを入れる」
- 「顰蹙を買う」
「へびのなまごろしはひとをかむ」と読みます。「痛め付けたまま、半死半生の状態にしておくと恨みを買うということ、転じて、中途半端な状態にしておくと後で害を受ける」という意味があります。
「やきをいれる」と読みます。意味は「ゆるんだ気持ちを引き締めさせること、制裁や拷問を加えること」です。
「ひんしゅくをかう」と読みます。「人から嫌がられる言動をして、嫌われ、軽蔑・非難されること」という意味がありますよ!
今回は「蛇の生殺し」について解説をしてきました!
文面からも怖そうなイメージがありますが、意味も怖いものがありましたね。
しかし、「中途半端」という点の使い道は多岐に渡ります。
新しく覚えた言葉って早く使ってみたくなりませんか?
是非今後に活用してくださいね!
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