「豚に真珠」この言葉はあなたも聞いたことがありますよね。

私も会社で上司と話しているときに「Tくんに、これを与えても豚に真珠だな。これはWさんに使ってもらおう。」なんて、会話で出てきていました。


豚に真珠


聞いたことはあるし、多分こんな意味だったはず。と分かっているつもりでも、誰かに「教えて!」と言われると、ちょっと不安になってしまう…
そんな言葉って、思いのほか多いものです。

社会に出ると、年上の方と接する機会も増えてくるので、あなたの語彙力が試されることもあるかも!

特によく聞く言葉を「知っているつもり」では勿体ない(;´∀`)

そこで今回は「豚に真珠」の意味や語源・使い方を紹介していきます。


正しい意味や使い方を知って自信をもってに使っていきましょう(*^-^*)

もしかしたら、「仕事を任そう!」というきっかけになるかもしれませんよ。



豚に真珠の意味・読み方!


  

「豚に真珠」「ぶたにしんじゅ」と読みます。

意味は、「貴重なものも、価値のわからない者には無意味であることのたとえ。無駄なことのたとえ。」です。



意味は理解することができました。

しかし、「豚に真珠」という言葉はどこからきた言葉なのでしょうか。

やはり、語源をみないことには解決できそうにありませんね。

というわけで、次の章では語源を見ていきましょう!


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豚に真珠の語源・由来とは?

「豚に真珠」の語源をたどると、英語のイディオム( 2つ以上の語が結びついて特殊な意味を持つ言葉。)へとたどり着きます。

慣用句やことわざは中国に語源があることが多いので、珍しいですね。


その言葉とは、「cast pearls before swine」 直訳すれば「(家畜の)豚の目の前に真珠を投げる」です。

意味は、「高価なもの、良いものをその価値を知らない者に差し出すこと。」で、この言葉を日本語に訳したものが「豚に真珠」。

なので、今回は「cast pearls before swine 」の語源のお話をしますね。


実はこの言葉、聖書の一説が語源なんですよ。

書かれているのは「新約聖書」

その中のマタイ伝第7章6節に出てくる言葉「犬に聖なるものを与えてはいけない。豚に真珠を与えてはいけない。かれらはそれを足で踏みつけて、あなたがたに攻撃してくるだろう」がもとになっています。


豚は新約聖書の中では、不浄な動物つまり穢れたもの・救いがたい愚かなものとして扱われています。

そんな、豚にいくら価値のあるものを与えても価値が分からないから無駄である。それどころか、攻撃されたと思い豚が反撃してくるであろう。というのが新約聖書の中の言葉です。


実際に豚に真珠を与えたわけではなく、貪欲な人間を豚に比喩しているんですよ。

そんな人に、神の尊い教えを伝えても無駄。むしろ邪魔なものと扱うだろう。だから「価値の分からないものに尊いものを与えるな!」という戒めの言葉なんですね。



さて、無事に「豚に真珠」の語源を知ることができました。

次の章では「豚に真珠」を使った例文を紹介しますので、続けて見ていきましょう。


豚に真珠

豚に真珠の使い方・例文!

早速ですが、例文を見ていきましょう。

きっと、あなたも「あるある!」なんて思ってしまいますよ。

何でも最新型のものを欲しがるA氏。

例にも漏れず、最新型のスマートフォンを欲しがっているようだ。

彼は筋金入りの機械音痴でどうせ使いこなせないんだから、豚に真珠

なのに何で、本人は気が付かないんだろう?



こちらの例文では、「無駄なもの」という意味で「豚に真珠」が使われていますね。

「息子さんの小学校の進学祝いに。」と、高価な万年筆を頂いた。

せっかく頂いたのに、どうやら豚に真珠だったようで「万年筆なんて使わないよ!」と机にしまいこんでしまっている様だ。



見事なまでに、「価値がわからず無意味」になってしまっていますね。

素敵な青いスカーフだけど、Kちゃんには豚に真珠よ

Kちゃんは、赤系統の色が似合うんだから♪



あれあれ、何だかおかしい文章になっていますね。

どうやら「似合わない」という意味で「豚に真珠」を使っているようです。

「豚に真珠を付けても似合わない」から、「豚に真珠」ということわざは「似合わない」という意味。と思っている。
これ、結構やってしまいがちな間違いなんですよ。誤用しないように注意してくださいね。


このように慣用句やことわざは、使い方を間違えるとあらぬ誤解を招くもととなります。

意味をしっかり理解したうえで使用しましょうね。


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まとめ

いかがでしたか?「 豚に真珠」の意味や語源・使い方を見てきました。

今回紹介した「豚に真珠」の元になっている「cast pearls before swine 」は、英語版「猫の小判」だともいわれています。

「ねこに小判」は言わずと知れた「豚に真珠」の類語ですね。しかし、「豚に真珠」のほうが何だか嫌味が含まれているように聞こえますね。


ちなみに、他にもこんな類語がありますよ。

  • 猫に小判:価値が分からないものに貴重なものを与えても無駄なこと。
  • 馬の耳に念仏:馬にありがたい念仏を聞かせても無駄である。いくら意見をしても全く効き目のないことのたとえ。
  • 犬に論語:どのように説いて聞かせても無駄なことのたとえ。
  • 豚に念仏 猫に経:どんな立派なものでも、価値のわからない者にとっては、何の値打ちもないものであるというたとえ。
  • 兎に祭文(さいもん):いくら意見をしても効き目がないことのたとえ。
  • 牛に対して琴を弾ず:いくら高尚なことを説いて聞かせても、愚かな者にはなんの役にも立たないことのたとえ。



たくさんありますね。

このように価値のあるものを与えられるのが動物である場合は、否定的に使うことが多くあります。

「ねこ」や「うさぎ」なんて、可愛らしいのに揶揄する言葉なんて意外ですよね。


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