動物や植物を使った慣用句やことわざは、たくさんありますね。
今回は、そんな言葉のひとつ「能ある鷹は爪を隠す」を紹介します。
有名な言葉なので、耳にしたことがある方も多いと思います。
どんな過程があって生まれてきたのか言葉なのか?
どんな場面で・どんなふうに使用するのが、正しい使い方なのか?など。
実生活で使うことを想定して、さまざまな角度から掘り下げていきますよ!
まずは、意味と読み方から見ていきましょう!
能ある鷹は爪を隠すの意味・読み方!
普段は、「こんなことできるよ。」とひけらかさず、いざというときに「本来の力」を見せる。といった、ところでしょうか。
なんだか、カッコいいですね(*´▽`*)
しかし、どうしてこんな表現をするようになったのでしょうか?
次の章で、語源を見ていくことにしましょう。
能ある鷹は爪を隠すの語源・由来とは?
「能ある鷹は爪を隠す」の語源は「鳥」の習性にあります。
肉食の「鳥」である「猛禽類」にとって、「爪」は最大の武器です。
かなり鋭いものなんですよ!
種類にもよりますが、多くの猛禽類は獲物に狩りを悟られないように、爪を隠すのだそうです。
その代表格に選ばれたのが「鷹」。
肉食ということは獲物を捕まえなければもちろん、生きていくことはできません。
しかし、狩りは百発百中ということはありえませんよね。
そこで獲物を油断させるために、「鋭い爪を隠す」ということを覚えたのです。
猛禽類は、鳥類のなかでも頭がいい種類なんですよ。
そんなところから、「才能や実力のある者は、軽々しくそれを見せつけるようなことはしない。」ことを「能ある鷹は爪を隠す」と表現するようなったのです。
能ある鷹は爪を隠すの使い方・例文
では、「能ある鷹は爪を隠す」の正しい使い方とは、どのようなものなのでしょうか?
例文を使いながら紹介しますね。
ふたつの例文を見ていただきました。
どちらも「褒め言葉」として「能ある鷹は爪を隠す」を使っている例文ですね。
次は違った使い方の例文を見ていただきましょう。
できることをひけらかしている人に対しての「嫌味」もしくは「注意」として「能ある鷹は爪を隠す」を使っている例文ですね。
ちょっと意外な使い方かもしれませんが、正しい使い方です。覚えておいてくださいね。
と、このように「能ある鷹は爪を隠す」を使います。
「能ある鷹は爪を隠す」は、「才能や実力のある者は、軽々しくそれを見せつけるようなことはしない。」ということを表す言葉でした。
ですが、決して「力の出し惜しみ」を表す言葉ではありません。
勘違いしないようにしましょうね。
まとめ
いかがでしたか?
「能ある鷹は爪を隠す」の意味や語源・使い方を見てきました。
「能ある鷹は爪を隠す」の、類語はこちらになります。
- 上手の鷹が爪を隠す:才能や実力のある者は、軽々しくそれを見せつけるようなことはしないというたとえ。
- 上手の猫は爪を隠す:本当に能力のある者は、それをひけらかすようなことはしないたとえ。
- 大賢(たいけん)は愚なるが如し:非常に賢い人は、知識をひけらかしたりしないから、一見愚かな人のように見える。
- 口達者の仕事下手:よくしゃべる人、あるいは、言葉を巧みに話す人ほど仕事はうまくない。
など。
英語や中国語でだって、表現できちゃいます!
- Still waters run deep:静かに流れる水は深い。
- Who know most , speaks least:最も知っている人こそ、最も黙っているものである。
- 真人不露相, 露相非真人:能力のある人は本当の様子を見せず、本当の様子を見せる人は能力のある人ではない。
実はこの中国語。
有名な「西遊記」に登場する言葉なんですよ!
最後に、「能ある鷹は爪を隠す」と同じように、動物を使っている慣用句やことわざを紹介しますね。
- 猫に小判:価値が分からないものに貴重なものを与えても無駄なこと。何の役にも立たないこと。
- 犬も歩けば棒に当たる:何かをしようとすれば、何かと災難に遭うことも多いというたとえ。出歩けば思わぬ幸運に出会うことのたとえ。
- 馬耳東風:人の意見や批評を全く気にかけないで聞き流すこと。
- 月とすっぽん:比較にならないほどその違いは大きいこと。ふたつのものが全く違っていることのたとえ。
- 犬猿の仲:非常に仲が悪いことのたとえ。関係が険悪であることのたとえ。
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