あなたも子どものころに、かるた遊びをした覚えがありますよね。
「いろはかるた」の「い」と言えば「犬も歩けば棒当たる」
かるたには、犬が棒にぶつかっている絵が描かれていることが多いですね。
しかし、犬が棒にぶつかる…そんな様子から生まれた言葉なのでしょうか?
言葉はよく聞くけれども、どうしてそんな言葉が生まれたの?と聞かれるとわからない言葉は、意外と多いものです。
もしかしたら、かるた遊び中に「どんな意味?」「何でそういうの?」とお子さんに聞かれるかもしれませんよ。
そんなときに困らないためにも、今回は「犬も歩けば棒に当たる」の正しい意味や語源・使い方を紹介していきますね。
まずは、意味と読み方から一緒に見ていきましょう。
犬も歩けば棒に当たるの意味・読み方!
この言葉、かるたの絵に描かれているような状態から生まれた言葉なのでしょうか?
それとも、本当は違う語源があるのでしょうか?
次の章で、言葉の成り立ちを見ていきましょう!
犬も歩けば棒に当たるの語源・由来とは?
「犬も歩けば棒に当たる」という言葉が生まれたのは、江戸時代だと言われています。
江戸時代はどのように犬を飼っていたんでしょうか。
室内飼い?鎖でつないで犬小屋に?
実は、室内飼いなんてとんでもない。かといって、鎖につないでもいませんでした!(◎_◎;)
なんと!江戸時代の犬は、ほぼ放し飼いの状態だったのです。
ですから、野良犬や野犬もたくさんいて当たり前。
人の食べ物を取ったり、時には人間に危害を加える場合もありました。
そんなとき、人間は棒で叩いて身を守ったのです。
もしかしたら、何もしていないのに犬を見ただけで棒を持って追い払ったりする人もいたのかもしれません。
そんなところから、「犬も歩けば棒に当たる」という言葉が生まれたのです。
といっても、本当は「棒に当たっていた」のではなく、「棒で叩かれていた」んですが・・・(;゚∀゚)
「犬も歩けば棒に当たる」は、もともと「何かをしようとすれば、何かと災難に遭うことも多い。」ことを例えた言葉だったのです。
「出歩けば思わぬ幸運に出会うこと」という意味は、後に「当たる」という部分をくじ引きや懸賞などに使われる「当たり」にかけたものなんですよ!
「災難に遭う」のと「幸運に出会う」のでは、両極端なことなのに同じ言葉で表せる。
日本語って本当に難しいですね(^_^;)
犬も歩けば棒に当たるの使い方・例文!
では、例文を見ながら「犬も歩けば棒に当たる」の使い方を見ていきましょう。
まずは、ふたつの例文を見ていただきました。
このふたつの例文は「災難に遭う」という方の意味で「犬も歩けば棒に当たる」を使っていますね。
「幸運に出会う」という意味で使っている例文をふたつ見ていただきました。
どうせ当たるなら、誰しも幸運のほうが良いですよね。
と、このように「犬も歩けば棒に当たる」を使います。
予定外の事が起こったとき、それが「災難」でも「幸運」でも使える言葉なので比較的使いやすいのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?
「犬も歩けば棒に当たる」の意味や語源・使い方を見てきました。
「犬も歩けば棒に当たる」の類語にはこんなものがあります。
- 棚から牡丹餅:思いがけない好運を得ること、労せずしてよいものを得ることのたとえ。
- けがの功名:失敗したことや過失が、思いがけずにもよい結果につながること。 何気なく行ったことが偶然にもよい結果をもたらすこと。
- たまに出る子は風に遭う:めったにしないことをすると、失敗したり不運なことにぶつかったりするものだというたとえ。
- 歩く足には泥がつく:何か物事を行うと、それに伴って煩わしいことが生じることのたとえ。
- 藪をつついて蛇を出す: 必要もないことをしたために危難にあうたとえ。
などがあります。
英語にも似たことわざがあるんですよ。
A flying crow always catches something.(カラスが飛んでいればいつも何かを捕まえる。)
外国では、「犬」が「カラス」になってしまいましたね。
国が違えば例えるものが違う。
それも言葉の面白さのひとつですね。
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