あなたも仕事で失敗をした経験ありまよね?
人に迷惑をかけてしまった時は、当然上司から注意や指導を受けます。
例えば、「申し訳ございませんでした、もう2度といたしません」などと反省して許してもらっても、すぐにまた同じ原因でミス…。
すぐさま上司の元へ謝罪に向かいましたが、返ってきたのは「舌の根も乾かぬうちにもう謝罪?」という言葉。
「舌の根の乾かぬうちに」という言葉はなんとなく理解していたのですが、どうやら誉め言葉ではないようですね。
今回は、舌の根の乾かぬうちにの意味や語源について見ていきたいと思います。
舌の根の乾かぬうちにの意味・読み方とは?
多くの場合「前に言った言葉と全く違う言動をしたとき」に、その行動を非難する場面で使われます。
上の例で言えば「もう2度としない」と誓ったのに、またすぐに同じ失敗をしてしまったために、そのことに対しての非難の意味で使われたのですね。
「舌の根の乾かぬうちに」と似た表現としては「言ってるそばから」や「言うや否や」「間髪を入れず」などが挙げられます。
また「舌の根も乾かぬうちに」や「舌の根が乾かないうちに」などという表現も多く見られますが、意味は同じです。
ただし「舌の先の乾かぬうちに」という表現は間違い。
「舌先三寸」(話の内容が薄いことの例え)のように「先」という言葉を使ってしまいそうですが、正しくは「根」だということには注意が必要でしょう。
舌の根の乾かぬうちにの語源とは?
では「舌の根の乾かぬうちに」の語源について紹介します!
直接的な意味としては「舌の根が乾かないほど短い間」というイメージ。
では「舌の根が乾く時」というのはどのような場面を指しているのでしょうか。
私たちが何かしゃべろうとした場合、口の中が乾燥していてはしゃべりづらいと感じたことはありませんか?
もし口の中が乾燥している状態で言葉を発しようとした場合、唾液なり飲料水などで口の奥をある程度湿らせてからになるかと思います。
つまり、口の中が潤っている状態というのはいつでもしゃべる準備ができている状態ということになります。
逆に言うと頻繁にしゃべらなければ口の中を潤しておく必要はないとも言えますね。
ですので、口の中が乾かないほどすぐに言葉を発してしまうことを「舌の根の乾かぬうちに」と言うようになったのではないでしょうか。
もちろん、しゃべらないにしてもある程度の潤いは必要ですよ(*^-^*)
余談になりますが、私が子供の頃、口を意図的に開け続け口の中を乾燥させようと思ったことがあります。(そんな変な目で見ないで。瞬きを我慢するとかしませんでした?)
乾燥するまでの時間は忘れてしまいましたが、無事に(?)乾燥させることはできたのですが、口の中にちょっとしたブツブツができてしまいました。
「これはやばい!」と思ったので普段の生活を心がけたところ、気づいたらそのブツブツはきれいになくなっていました。
きっと口の中が乾いたことによって、細菌と戦う力がなくなってしまったのでしょう。
唾液には殺菌作用があるのだな、と知るきっかけになりました(雨降って地固まる。)
舌の根の乾かぬうちにの使い方・例文
少々説明の言葉とくだらない話が長くなってしまいました。
では、使い方や例文について見ていきましょう。
「舌の根の乾かぬうちに」は「言葉を言い終えてからすぐにそれに反した言動をしてしまった時」に対する非難の言葉でしたね。
例文としては「舌の根の乾かぬうちに嘘をつく」や「舌の根の乾かぬうちに前言を撤回した」などが挙げられるでしょう。
例えば「毎朝ジョギングをします!」と高らかに宣言した場合。
次の日になって「やっぱ辞めた」となってしまった時「舌の根の乾かぬうちにそういうことを言ってはいけないよ」というように非難されることもあるということです。
まとめ
いかがでしたか。
「舌の根の乾かぬうちに」という言葉についての意味や語源、私のほほえましい体験について見てきました。
ポイントとしては、この言葉は前に言った言葉と違った言動をすることに対する非難の意味を含んだ言葉であるということ。
舌の根が乾く暇のないほど間髪を入れずに次から次へと話す様子からきた言葉であることが理解できたのではないかと思います。
ことわざや慣用句に人間の体の一部を使ったものは良く見られますが、何かに例えて表現している場合が多いです。
そのようなことを考えながら他の言葉について見ていくのも面白いと思います。
実際に舌の根が乾いてしまうのは良くないことのようですが「舌の根の乾かぬうちに」と言われないような行動をすることは大事なことのようですね。
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