会社で働いていると、知らない言葉に出会う機会が結構ありますよね。
この間も、先輩が「○○さんは、如才ない受け答えができるから、お客さんにも好かれているよね」と、上司のことをほめていました。
でも、このとき私は、「”じょさいない”ってなんだろう?文脈的には、上司の事をほめてるんだろうけど…」と、使う漢字すらわからない…。
今回は会社の先輩とのお話だったので、文脈だけでなんとか対応できました。
しかし、お客様の前であったり、取引先の担当者の前だったり、ちゃんと意味を分かって使っていないと、信用問題にも関わることも(;´Д`)
そこで今回は「如才ない」について、意味や使い方を確認していきましょう!
私のように、雰囲気で相槌だけうって、なんとかしないように!(笑)
如才ないの意味・読み方とは?
まずは、意味と読み方を確認していきましょう!
細かく説明していくと、「如才ない」は、「如才」と「ない」の2つの言葉に分けられます。
「如才」は、「気をつかわないために生じた手落ちがあること、手抜かり」という意味。
この「如才」に「ない」という否定の言葉がつくため、「如才ない」は上記のように気が利いて抜かりがない、いい加減な感じがなくよく行き届いている、という意味です!
「ない」っていう言葉がつくと否定的なイメージがありますが、「如才」の意味があまりポジティブでないので、「如才ない」自体は、良い意味になるんですね!
なるほどー!意味と、読み方はこれでばっちりです!
では、続けて語源も確認していきましょう。
如才ないの語源とは?
如才は本来「如在」と書きますが、「在」の漢音が「さい」であることから、誤って「才」と書くようになりました。
如才は、『論語』の「祭如在、祭神如神在(祭ることいますが如くし、神を祭ること神いますが如くす)」から、眼前に神や主君などの、要するにエライ人がいるかのように、非常に謙虚にかしこまっていることをいったそうです。
これが、「形ばかりの敬意」「形式的」という意味の誤った使い方をされて、「手抜かりがある」、「なおざりにする」という意味になっていきました。
この「如才」を「無い」で否定したのが、「如才ない」になります。
如才の元々の意味は、ネガティブなイメージではなかったんですね。
常日頃から、誰に対しても謙虚すぎる人って、あまり良いイメージを持たれなかったのかもしれませんね。
「なんでこの人私にまでこんな丁寧なんだろ?」ってこと、私は会社で下っ端なので、時々あります。
敬意も使う相手を考えないと、「形ばかりの敬意」って言われちゃうのかもしれませんね!
これで、如才ないの意味がしっかりイメージできてきましたね!
では、続けて使い方を例文も交えながら確認していきましょう。
如才ないの使い方・例文!
- 「彼女の如才ない態度は、多くの男性の心を射止めるだろう」
- 「先輩の営業は如才ないので、自分にはとてもまねできない」
いつの時代も男性は、気配りができる女の子が大好きですよね~(笑)
如才ない女性、確かに結婚にはもってこいのタイプです!
そして、お客さんがいっぱいついている営業マンは、気配りが半端ない。
こちらが要望を出す前にできている…みたいな。もう神業の域です。
上記の例文のように、如才ないは、気配りできていて、足らないところが見当たらないことを言い表すときに使えます。
人のことをほめるときに使えますね!
ちなみに、如才がないに似た言葉で、「そつがない」や「抜け目がない」があります。
「そつがない」は、手落ちがない、無駄がないを意味する言葉です。
「そつなくこなす」などは、難なく(作業を)こなしている意味になりますね。
「抜け目がない」は、手抜きがないこと、特に利益につながるような物事についてよく準備されていることを意味します。
ちょっと、誉め言葉には使えなさそうな言葉ですね。
まとめ
今回は「如才がない」という言葉について、意味・読み方、使い方をまとめてみました!
「ない」という言葉で否定されていますが、実際には、気が利いていて完璧なことを表しています!最上級の誉め言葉!
これで会社でも、取引先でも、「如才ない」という単語が出てきても自信を持って受け答えできますね。
知らない日本語が出てきても、一個ずつ確実に覚えていけばいいんです!
どんどん使える言葉が増えていって、自信にもつながります。
記憶に残るよう覚えるためには、語源や例文がすごく役に立ってくるので、他の言葉を覚える際にも活用していってくださいね!
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