「君の良いところは、枚挙にいとまがないな!」
上司にこんな言葉を言われたら、あなたならなんて答えますか?
「え…!あはは!」とりあえず笑ってごまかしたりしていませんか(´∀`)
確かに、その場でわからないことがあったら、ごまかすしかないのかもしれません。
しかし、誉められているのか怒られているのかもわかりませんし、社会人としてはしっかりとした受け答えをしたいものですよね!
そこで今回は、枚挙にいとまがないの正しい意味や使い方など紹介します!
枚挙にいとまがないの意味・読み方は?
じゃあそう言ってよ!と思ってしまいますが、いえいえ!この言葉にはちゃんとした「意味」があるんですよ!
そもそも「枚挙」も「いとまがない」も日常であまり聞かない単語ですよね。
単語の意味も含めて、なぜ「枚挙にいとまがない」がこのような意味になるのか?気になりませんか?
その点も知って、もっと詳しくなりましょう!
それでは「枚挙にいとまがない」の語源を説明していきますね!
枚挙にいとまがないの語源とは?
まずは「枚挙」と「いとまがない」の意味から考えていきましょう。
どちらもあまり聞いたことのない言葉ですよね。
これだけでどんな意味があるのでしょうか?
「枚挙」とは「いちいち数えあげること、一つ一つ数えたてること」という意味です。
「いとまがない」の「いとま」は漢字で書くと「暇」と書きます。「ひま」という漢字ですよね!
その他にも「遑」と書く場合もありますが、これは常用漢字ではないので参考程度に覚えてください。
「暇」の由来は、「いと」は「いとなし」、「ま」は「間」の意味から来ています。
※「いとなし」とは「ひまがない、忙しい」という意味です。
意味としては、
- 用事のない時間、ひま
- 一時的に休むこと、休暇
- 職務を離れること、辞職
- 離縁、離婚
- 別れて去ること、その挨拶「おいとまする」
- 喪に服すること
「暇」一文字だけでこんなに意味があるとは驚きですよね!
単純に「ひま」だけだと思っていた人も多いのではないでしょうか?
特に「おいとまする」なんかはよく聞く言葉ですよね!
「これって『いとま』のことだったのか~」と思うとなんだか身近に感じられます。
そして「いとまがない」は「時間の余裕や、手が開かない様」を表す言葉。
それにかかりっきりで休まるひまがない、といったニュアンスです。
つまり「枚挙にいとまがない」は、「数えることにかかりっきりで休むひまがない」という意味になりますよね!
それが転じて「枚挙にいとまがない」は「数が多すぎてきりがない、数えられないほどたくさんある」と現在で使われる意味になったと考えられています。
ちなみに、その「数えるもの」は特に決まっているわけではないので、多岐に渡って使えますよ!
実際にどんな風に使えるのか、次で使い方を紹介していきますね!
枚挙にいとまがないの使い方・例文!
それでは、「枚挙にいとまがない」の使い方の例文をいくつか上げていきます。
- 「彼女を食事に誘いたい男は枚挙にいとまがないほどだ」
- 「日本の問題は枚挙にいとまがないほどある」
- 「あいつの悪事は枚挙にいとまがない」
3つの例文をあげてみました。
意味としては3つともほとんど同じで、「数えきれないほどある」というとです。
ただ、この言葉はいい意味にも悪い意味にも使うことが出来ますよ!
1つ目は美しい女性がモテる様子、2つ目は国がかかえる問題の多さについて、そして3つ目は個人の悪事についてです。
このように個人から国という大きなものまで、いい意味、悪い意味に使うことが出来ますので比較的多用しやすいと思います。
最後に
ではここで、「枚挙にいとまがない」の類義語をいくつか紹介していきたいと思います!
- 「十指に余る」
- 「掃いて捨てるほど」
- 「幾多」
「じっしにあまる」と読みます。「10本の指で数えきれないほどある」という意味があります。
「教授は十指に余る功績を持っている」などと使うことが出来ます。
読み方は「はいてすてるほど」です。「非常に多くて有り余るほど」という意味がある言葉。
「息子の部屋にはゲームソフトが掃いて捨てるほどある」などと使えますね。
「いくた」と読みます。「量の多いこと、数多く」という意味があります。
例えば「幾多の困難を乗り越えてきた」などど使ったりすることが出来ますよ。
いかがでしたか?今日は「枚挙にいとまがない」について説明してきました!
「ない」の否定形で終わるので勘違いされやすいのですが、意味としては「数多くある」ニュアンスということだとわかりましたよね!
使い方でも触れましたが、色んな方面で使うことが出来て、案外使いやすい言葉です。
しかしながらあまり聞きなれない単語も入っていますから、サラッと使えたらとてもかっこよく決まると思いますよ!
ビジネスシーンでも活用出来る言葉です。チャンスが来たら是非使ってみましょう!
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