新たに社会人としての一歩を踏み出そうとしているフレッシャーズのあなた、「半畳を入れる」の正しい意味はご存知でしょうか?
文字を見ただけでは「畳屋さんの専門用語?」なんて思ってしまう人がいるかもしれませんね。
自信満々にそう答えてしまった人は、まさに周りから半畳を入れられてしまいますよ。
今回は、「半畳を入れる」の正しい意味や使い方を紹介します!
さぁ、社会人としての一歩を踏み出しましょう!
半畳を入れるの意味と読み方は?
社会人として漢字や慣用句、ことわざなどを正しい読む方や意味を知っておくのは、とっても大切なことですね^^
意味が理解できたところで次は「半畳を入れる」の語源についてみていきましょう。
語源を知ることで、さらに言葉の意味を深く理解することができますよ。
半畳を入れるの語源とは?
「半畳を入れる」の「半畳」とは何なのでしょうか?
この「半畳」とは、昔の芝居小屋で観客が下に敷いていた「ござ」のことを指します。
芝居がつまらなかったり、役者の芝居や芸に不満があったりすると、「ござ」を舞台に向かって投げ入れたことがこの言葉の語源です。
相撲中継を見ていると、格上の力士が格下の力士に負けた時に、客席から座布団が舞う光景を見たことがある人も多いでしょう。
「もしかしてこれも「半畳を入れる」と同じこと?」と思ったのですが、これにはまた違った意味があります。
確かに格上の力士が格下の力士に負けたことに対しての不満を表している場合もありますが、相撲の場合はこれだけが理由ではありません。
勝った力士に対しての賞賛の意味もあり、また取り組みそのものに波乱が起きた時や、金星が出たときに座布団が舞うことが多いようです。
最近では、千秋楽に横綱同士の結びの一番の時、「両者に対して賞賛の意味を込めて座布団が舞う」という見解もあります。
相撲の場合はまた別に考えた方がよさそうですね。
半畳を入れるの例文・使い方!
人同士の会話の中で「半畳を入れる」ことは、相手の話に対して冷やかし気味の横やりを入れることになり、相手を馬鹿にしていることになってしまいます。
そのため、人との会話の中で「半畳を入れる」ことは品がない行為としてあまり好まれていません。
しかし、年上の人が年下に対してや、上司が部下に対して「半畳を入れる」ことは適切な使い方です。
もし、あなた自身が上司に「半畳を入れる」と言われたら、あなたの行為が上司にとって好ましくなかったのだと理解しましょう。
「半畳を入れる」という言葉は決して良い言葉ではありません。
あなた自身の日々の言動を振り返ってみましょう。
「半畳を入れる」を現代的な言葉にすると、「ブーイング」になります。
野球やサッカーなどでひどい試合をしてしまったときに、観客席からメガホンやゴミなどがグラウンドに投げ入れられることがありますね。
この行為はまさに「現代版・半畳を入れる」です。
実際にこれを受けた選手にとっては、かなり屈辱的な行為と言えるでしょう。
選手たちに好プレーを期待するがゆえに、こういった行為に至ってしまう気持ちもわかりますが、試合を中断させてしまったり、ほかの人に迷惑をかけてしまったりすることを考えたらあまり良い行為ではありません。
観客としては「お金を払って見に来ているのになんて試合だ!」と思ってしまうでしょうが、せめてブーイングや野次る程度にとどめておきたいものです。
使い方の例としては…
- 「一生懸命やっている人に対して半畳を入れることはやめなさい。」
- 「彼が話をするたびに、周りが半畳を入れるので、嫌な気分になった。」
- 「半畳をいれたくなるほどのつまらない芝居だった」
などになります。
どの使い方にしても、あまりいい印象を与える言葉ではありませんね。
さいごに
「半畳を入れる」という言葉の意味を理解していただけましたか?
「半畳を入れる」ことは、その行為自体は上品なものではありませんが、元をたどれば「より質に良い、高い技術を求めよう」という人々の気持ちの表れだとも思えます。
「半畳を入れる」という言葉を使う時には、相手の気持ちを理解し、相手のためを思ってのこと!という気持ちが大切です。
言われた側は「この人は私のためを思って指摘してくれたんだ」という気持ちで受け止められたら「半畳を入れる」という言葉も素敵なものになるでしょう。
古い時代から伝わる言葉にはきちんとした意味があるものです。
その言葉に込められた昔の人々の気持ちもあわせて後世にもつなげていきたいものですね。
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