あなたも、「いつも御託を並べて・・・」って言われて嫌な気持ちになったことあるのではないでしょうか?
確かにこの言葉が持つイメージは、「鬱陶しい・・・や、どうでもいい事を偉そうに」など、あまり良いイメージではありませんね。
でも実は、神様のお告げに関係するありがたい意味の言葉だったんですよ。
よく聞くのに、意味はあいまいにしか知らない言葉って意外とありますよね。
今回はそんな言葉のひとつ「御託を並べる」の意味や語源を紹介します!
どんな時に使うのが正しいのでしょうか。
一緒に見ていきましょう。
御託を並べるの意味・読み方!
う~ん、「御託」の意味がわからないんですよねぇ…
「御託」が、「自分勝手なこと」という意味なんでしょうか?
次の章で、掘り下げて紹介していきますね。
御託を並べるの語源・由来とは?
「御託を並べる」の語源は神事にあります。
「御託」はもともとは、「御託宣(ごたくせん)」という言葉でした。
御託宣とは、「託宣」を丁寧に言った言葉なんですよ。
「託宣」とは、神様からのお告げを知らせること、お告げ自体のことで「神託(しんたく)」とも言われます。
「自分勝手なこと」って意味じゃなかったんですね(;゚Д゚)!
そんなありがたいはずの「御託を並べる」が、なぜ嫌なイメージの意味になったのかは、「信託」つまり「お告げ」を話すときの様子に由来します。
例えば、テレビなんかで霊能者が「神様のお告げです。」なんて、言っているところを想像すればわかりやすいんじゃないでしょうか。
何だかもったいつけているような、偉そうにしているように見えますよね。
そんな様子から「御託を並べる」という言葉が生まれたのです。
もともと「神様のお告げ」が聞こえるということ自体が信心深い人以外は信じられないようなこと。
それなのに、胡散臭い人が、自分勝手な理屈をこねて長々と偉そうに話すなんて、怪しいことこの上ないですよね!
「神様のお告げ」ということを、笠に着て好き勝手する輩が出てきたのではないでしょうか。
そんな事から、この言葉のイメージが悪くなったでしょうね。
ありがたいはずの「御託」が「鬱陶しい!」や「偉そうに!」と言われる様子を比喩する言葉になってしまうなんて、残念ですね。
ちなみに、「御託を言う」ではなく「御託を並べる」としたのは、「並べる」に「次々といくつもあげて言う。」という意味があるからです。
単純に「言う」よりも「次々といくつもあげて言う。」のほうが、「くどくどと言う様」を強調できますからね(;´Д`)
冒頭であげていた、イメージは正解でしたね!
さて、ここまでで語源を見たことで、より深く「御託を並べる」の意味を知ることができました。
次の章では「御託を並べる」を、どんなふうに使うのかを紹介します。
御託を並べるの使い方・例文!
では早速、例文を見ていきましょう。
「偉そうに言いたてること」という意味で、「御託を並べる」を使った例文ですね。
次の例文はどうでしょうか?
「自分勝手なことを、もったいぶってくどくど言うこと。」という方の意味の「御託を並べる」を使った例文ですね。
この場合の御託は「屁理屈」とも、とれるんじゃないでしょうか。
こちらは、「偉そうに言いたてること」「自分勝手なことを、もったいぶってくどくど言うこと。」のどちらともとれる使い方ですね。
どちらにとっても鬱陶しいことに変わりはありませんね。
と、こんなふうに「御託を並べる」を使います。
まとめ
いかがでしたか?
「御託を並べる」の意味や語源・使い方を紹介してきました。
「御託を並べる」は、あまりよくない意味で使われる言葉でしたが、他の言葉でも言い表すことはできるのでしょうか?
- 能書きをたれる:どうでもいいようなことを長々と得意顔で説明すること。
- 講釈をたれる:だらだらと言葉や文章の説明をすること。上から目線で、物の道理を説き聞かせること。
- 長広舌(ちょうこうぜつ)をふるう:よどみなく長々としゃべりつづけること。
などで表すことができます。
英語では、
to talk tediously(くどくど言う)
で、表すことができますよ。
せっかく頑張って話しているのに、御託を並べているとは言われたくないものです。
要点は簡潔に!そして威張らずに話すときっと大丈夫ですよ!