「腹が立ったら、癪に障るっていうけど、「癪」って一体なに?」
同僚からの突然の質問に、「ポカ~ン」としてしまいました。
言われてみれば、確かに癪ってなんだろう?
せっかくなので、徹底的に調べてみることに!
きちんと調べてみると、「癪」の正体も同僚の疑問もきちんと解決することができましたよ!
そこで今回は、「癪に障る」の意味や語源や使い方を紹介します。
それでは、まずは意味と読み方から一緒に見ていきましょう。
癪に障るの意味・読み方!
「尺」や「触る」と書くのは誤表示です。
ところで、気になっていた「癪」とはいったい何のことなのでしょうか?
あまり、見慣れない漢字ですよね。
解決するためにも、次の章を見ていくことにしましょう。
癪に障るの語源・由来とは?
結論からお話すると、「癪に障る」には語源はありません。
単語の意味が連なってできている言葉なんです。
と、いうわけで今回こちらの章では、単語ごとに意味を掘り下げてご紹介していこうと思います。
まずは、「癪」から。
「癪」とは、「胸や腹が急に痙攣 を起こして痛むこと。さしこみ。」また「腹が立つこと。不愉快で、腹立たしいこと。また、そのさま。」という意味です。
「癪だけど~」や「癇癪(かんしゃく)を起こした」なんて言葉がありますよね。
この「癪」と同じ使い方ですよ。
胸や腹が急に痙攣を起こすと、じわ~と続くような痛みではなく、急に「キリキリ」とした痛みに襲われるそうです。
これを、腹が立ったっときや不快に思ったときになどに、急に「ムカッ!」とする感情に例えたというわけですね!
ここでやっと、「癪」の正体がわかりました!
お次は「障る」の意味。
「障る」の意味は、「ある感覚器官にふれて、嫌なものとして受け取られる。」です。
「気に障る」や「耳に障る」と同じ使い方ですね。
では、ふたつの意味をつなぎあわせてみると、「急激にムカっとして、嫌なものとして受け取られる」となります。
つまり「気に入らなくて腹が立つ。不快に思う。」状態であるといえますね。
ちょっと、比喩表現の部分はややこしかったかもしれませんが、言葉の意味そのままです。
なんとなく、使いやすそうな言葉という印象を受けたんじゃないでしょうか?
次の章では、例文を使っての使い方を見ていきましょう。
癪に障るの使い方・例文!
では早速、「癪に障る」を使った例文を見ていきましょう。
「不快に思う」という使い方をしている例文です。
正しい使い方なので「癪に障る」を「不快に思う」に置き換えても文章がなりたちますね。
イライラしているうえに、「さらに不快になってしまう」という使い方ですね。
確かに普段は何ともないことまで癪に障ってしまいます。
「気に入らなくて腹が立つ。」とれる表現ですね。
「坊主に憎けりゃ袈裟まで憎い」状態なのでしょう。
と、こんなふうに「癪に障る」を使います。
良い意味で使われる言葉ではありませんから、使うような場面にはあまり遭遇したくありませんね。
まとめ
いかがでしたか?
「癪に障る」の意味や語源・使い方について紹介してきました。
よく間違えて使われる言葉に、
- 気に障る: 感情を害する。不愉快に思う。
- 癇に障る:気に入らないで腹立たしく思う。
があります。
「癪に障る」の意味にとてもよく似ていますね。
類語は、他にも
- 胸糞悪い:胸がむかむかするほど不快である。
- 忌々しい:非常にむかつく。すごく腹立たしい。いらいらする。
- いけ好かない:気に食わない。感じが悪くて嫌い。
などがありますよ。
英語では「annoy」で表現することができますよ。
「人を悩ます・苦しめる・困らせる・いらいらさせる」という意味の言葉です。
・He’s annoying.(彼は本当に癪に障る)というように使います。
ちなみに、「腹が立つことを言う。」ということを「癪を言う」と言います。
この「癪」も、腹が立ったっときや不快に思ったときになどに、急に「ムカッ!」とする感情に例えたものなので、「癪に障る」の比喩のしかたと同じですね。
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