突然ですが、あなたは「違いがわかる男」というフレーズを覚えてますか?
コーヒーのCMで使われたキャッチコピーなのですが、インパクトのあるCMでしたね。
ここで言う「違いが分かる」とはコーヒーの質を感じ取れる、ということを指しているのですが、人生においてもいろいろな「違いが分かる」ということ。
私の職場でも、仕事内容を理解し的確な指示を出したときなどは、冗談まじりに「さすが!違いが分かるねぇ」などとよく言っていました。
さて、今回のテーマである「酸いも甘いも噛み分ける」という言葉ですが、上の例のようなニュアンスを含んだ言葉であると言えます。
ではさっそく、酸いも甘いも噛み分けるの意味や語源などについて詳しく見ていきましょう。
酸いも甘いも噛み分けるの意味・読み方とは?
その経験があるからこそ「どんな状況でも適切な対処ができる」「人情に精通している」などという意味合いも含まれているようですね。
人間は、年を重ねれば重ねるほど、いろいろな経験をしていくもの。
そのなかで、良い面も悪い面も見てきたことでしょう。
それらの蓄積が、時には人にアドバイスができるほどの知識になっていくものなのですね。
酸いも甘いも噛み分けるの語源とは?
さて、つぎに酸いも甘いも噛み分けるの語源について説明しますね。
「酸い」は一般的に「酸っぱいもの」の意味でしょうが、ここでは「人生において悪い面」。
「甘い」は「人生において良い面」を例えた言葉ということになります。
ということで、全体での意味は「そのものの良さも悪さもよく知っている」ということになります。
例えば「甘い」は「甘い汁を吸う」(自分だけ利益を得る)などで使われますし「酸」という字は「辛酸をなめる」(苦しくてつらい目にあう)などの表現で見ることもあるかと思います。
「甘い」は良いこと、「酸」は悪いこととして使われていますね。
このように分かりにくい表現を別の言葉を例にしてみると、理解も深まるのではないでしょうか。
酸いも甘いも噛み分けるの使い方・例文
このことわざは、他にも「酸いも甘いも知っている」や「酸いも甘いも知りぬく」のような使い方もされるようですが、意味は全く同じものです。
しかし、ここで注意しておきたいのは、「噛み分ける」を「かき分ける」や「嗅ぎ分ける」という言い方は間違いということ。
どちらの場合もなんとなく意味は通じてしまいそうですが、誤った使い方となります。
少しややこしく感じてしまいそうですが「唇を噛む」という残念がるイメージを想像してみると正しい言葉として覚えられそうですね。
それでは、実際に「酸いも甘いも噛み分ける」という言葉を使ってみたいと思います。
例えばTVで見かけるコメンテーター。
的確な意見を「ビシッ」と伝えてくれますよね。
それは長年の人生経験の積み重ねによって、そのような考え方ができるからこそと言えるでしょう。
そんなときは「○○さんはさすが!酸いも甘いも噛み分けているなぁ」と言えます。
他にも、会議の場で上司が、部下の意見も考慮しながら、皆をまとめ上げるような意見を発した場合。
感心するとともに「私も○○さんのように酸いも甘いも噛み分けた大人になりたい!」などと思う場面もあるでしょう。
誉め言葉として使われる「酸いも甘いも噛み分ける」というこのことわざ。
そこには相手に対しての尊敬の念も含まれているのですね。
ちなみに、英語では「to be experienced in the ways of the world」という表現になるようです。
直訳では「世界中のあらゆることを経験している」という意味となり、やはり「尊敬に値するほどいろいろな経験を積んでいる」ということが見て取れます。
まとめ
いかがでしたか。
「酸いも甘いも噛み分ける」ということわざについて見てきました。
長年培ってきた経験値に対して尊敬する、といった意味を込めた言葉であるということが確認できたかと思います。
人生において苦く辛い経験を「酸い」。
良い、役に立つなどの経験を「甘い」に置き換えた表現ということになります。
これらを併せて「世の中の良い面も悪い面も知り尽くしている」ことを表す言葉ということになります。
また、似たような言葉としては「百戦錬磨」
こちらも多くの経験を積んだ強者というイメージがありますよね。
尊敬できる上司や先輩に出会うと「自分もそのようになりたい」と目標や憧れを抱くことも良くあること。
いつかは「酸いも甘いも噛み分けた」人間になりたいものですね。
私はまだまだ自信がないので、コーヒーを片手にイチゴ大福を食べながら、ゆっくりとこのことについて考えてみたいと思います^^
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