最近、何かツラいことはありましたか?

生きていれば、良いことも悪いことも、たくさんありますね。


辛酸をなめる


良いことばかりが続いて欲しいものですが、もし、ツライ経験をしたとき、それを受け入れて、ちょっと格好良く慣用句で表現してみませんか。

今回は、そんな時にピッタリの言葉「辛酸をなめる」の意味や使い方を、紹介します!

ツライ時こそ、格好良く行きましょう(#^.^#)



辛酸をなめるの意味・読み方とは?


「辛酸をなめる」は、「しんさんをなめる」と読みます。

意味は「苦しく辛い目にあうこと、大いに苦労すること」です。



音だけ聞くと、しんさんって何だろう?と、思いますが、漢字を見ると、その意味が伝わってきますね。

からさと、すっぱさで、いかにもつらそうです(;´Д`)

そして、この場合の「なめる」というのは、経験をするという意味になります。

漢字では、見慣れない字ですが、「嘗める」と書きます。

同じ音の「舐める」という字は、ただ舌ですくい取るような動作を表します。

「嘗める」の方は、よく味わう、試す、経験する、という意味を含む字です。

でも、辛いことを経験するという意味なら、シンプルに「辛苦をなめる」という言葉でも良いのですが、何故、辛いと酸っぱいを使うようになったのでしょうか。

次に語源を見てみましょう。


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辛酸をなめるの語源とは?

「辛」は、味覚のうちの一つですが、身にこたえるつらさ、刺すように心が痛いという意味もあります。

「酸」も味覚ですが、つんと鼻をついて涙が出るようなつらい感じや、わびしい感じも表します。

辛くて苦しいと表すより、味覚に訴えることで、より言葉をリアルに体感できるのです。

状況の説明を加えると、言葉はさらに伝わりますね。


しんさんをなめる

辛酸をなめるの使い方・例文!

例えば、「悪名高いブラック企業に入社してしまい、サービス残業、パワハラ、低賃金、最後には給料未払いと、辛酸をなめてきた。」と、いうように使います。

これは、辛いです。(-_-;)

今回は、歴史に残されている有名な「辛酸をなめる」の使い方も見てみましょう。

どのような辛酸が、あったのでしょうか。


まずは、皆さんご存知、西郷隆盛の言葉です。

「何度か辛酸をなめて、初めて志が固まる。」
(訳:人の信念は、繰り返し辛いことや苦しい目にあってこそ、しっかりと固まる。)

島流しになったり、維新のために同盟を組んだり、戦争をしたり、敗けたり…色々な辛酸があったようです。


次は、阮籍(げんせき)という人の辛酸の使い方です。

中国語の漢詩に、そのまま「辛酸」の文字が出てきます。

中国から伝わった言葉だったのですね。中国から来たものは多いです。

漢詩と聞くだけで、拒絶反応を起こして、寝てしまいそうな方も多いのではないでしょうか。

でも、気に入らない相手には白目で対応するという技を編み出した(白眼視)、ちょっと面白い世捨て人なので、少しだけのぞいてみましょう。

「感慨して辛酸を懐き、怨毒常に多きに苦しむ」(訳:綺麗な景色を見て、この眺めに感動する! しかし、それに比べて人の世の辛酸を思うと、うらみや毒が世の中に常にいっぱいで苦しい。)

「辛酸こそ、志をつらぬくために必要だ」と、思う人あり、「あぁ〜。辛い。世の中が悪すぎて、辛い。」と、嘆く人あり、同じ辛酸な出来事も、それを受け取る側によって、感じ方が違うものですね。

西郷さんも、阮籍さんも、少し両極端過ぎですが、あなたは、どっち派ですか?

それとも、また違った辛酸のなめ方もあるかも知れせんね。


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まとめ

「辛酸をなめる」を使いこなすために、類義語をご紹介します。

類義語には、「煮え湯を飲まされる」「苦汁を味わう」などがあります。

何だか辛そうですね。

「辛いと酸っぱい」と「苦い」は、味の違いはあれど、どちらも、そればかりでは厳しい味覚ですね。

「煮え湯」は、自分が好きで少しづつ冷ましながら飲んでいるのであれば良いですが、「飲まされる」と、なれば話は別ですね。

地味ですが、かなり辛そうです。


外国の方は、どういうのが辛いのでしょうか。

英語の表現では、「go through the mill(ゴー・スルー・ザ・ミル)」という言い回しがあります。

穀物をすりつぶす機械で人がひかれるように、世の辛酸をなめる、つらい体験を積む、という意味です。

「ミルですり潰される」は、辛いどのころか、怖い((´д`))

怖すぎて、「これをバネに、ますます頑張りたい!」と、言いにくい気が…。


辛そうな表現ばかりで、辛いので、対義語も考えたいと思います。

不味い経験ではなく、甘い境遇にいることが正反対の状況ですね。

味で言えば、「甘い汁を吸う」というのがあります。

お湯で言えば、「ぬるま湯につかる」

しかし、どちらもあまり良い意味では使われません。


辛い経験をして、より良い状況を自分で目指すことが、人にとって良い結果をもたらすということなのかも知れません。

もしも、辛すぎる状況にあれば、「世の辛酸をなめた」と、言ってみるのはどうでしょう。

「めちゃくちゃ辛い」と言うより、その辛い状況も何だか格好良く、打ち破るためのステップに見えてきませんか。


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