「この仕事、難しすぎて私ひとりではムリー( ̄▽ ̄;)」

あなたも、そんな経験したことがあるのではないでしょうか。


三人寄れば文殊の知恵


実は私も一人では出来ない仕事も、先輩と協力することでなんとか結果を出せた経験がありました。

仕事だけに限らず、勉強やゲームや悩みなど一人で解決が難しいときは、他人に頼ったら一瞬で解決なんてことが良くありますね。

こんな時に使える「三人寄れば文殊の知恵」の意味や語源・使い方を順を追って紹介します!

それでは、意味と読み方から一緒にみていきましょう。



三人寄れば文殊の知恵の意味・読み方!


「三人寄れば文殊の知恵」「さんにんよればもんじゅのちえ」と読みます。

意味は、「特に優秀な人でない凡人でも人は三人集まって相談し、考えれば文殊菩薩(もんじゅぼさつ)様ほどのよい知恵・考えが出てくるものだ。」です。



「三人寄れば」は「三人集まれば」ですね。

先程も言いましたが、人は一人で考えても、なかなか良いアイデアや方法などが出ず行き詰ってしまうときがあります。

そんなときは、一人でで考え込むよりも数人で「ああだこうだ」と話し合いながら考えていけば、思いもよらないアイデアや解決策が出ることが多いです。

会社や町会などで行われる会議がそうですね。


日本では昔から、個々の力で決めるよりも数人が集まりチームワークで物事を行うことが好まれる傾向があります。

そのために「三人寄れば文殊の知恵」という考え方が広まったのですね。

ただ、「特に優秀な人でなくても」という意味が含まれていますので、目上の方に使うのは避けたほうが無難でしょう

ではなぜ「三人寄れば何とかなる!」ではなくて「三人寄れば文殊の知恵」なのでしょうか?

その疑問を解決するために、語源を見ていくことにしましょう。


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三人寄れば文殊の知恵の語源・由来とは?

「三人寄れば文殊の知恵」の語源は仏教に関係しています。

「智慧」をつかさどる菩薩さまである文殊菩薩さまから出来たことわざですね。

「智慧」は仏教用語で、物事の真実はどうなのかを考える頭の動きを示すもの。

頭の回転の速さ・良さを示すものではないんです。


例えば…幸せとは何だろうか?欲とはなんだろうか?と根源をの考えるという頭のはたらきのことです。

もちろん、三人集まったからといってそんな尊い文殊菩薩さまのような考えが簡単に出るわけはありません。しかも凡人な三人なのですから尚のこと…

ということは「一人より三人のほうが、文殊菩薩さまのようによい考えがきっと出るよ。」という比喩表現なんですね。

「知恵」は「智慧」が一般に定着した際に転じでしまったものだと考えられます。


余談ですが、文殊菩薩さまは「智慧」の象徴の菩薩さまです。

ですから、文殊菩薩さまのご利益は学業向上・合格祈願など学問に関係することになります。

受験や資格試験など学問に励んでいる人の強い味方になってくださるはずなので、その折にはぜひお参りしましょうね。


三人寄れば文殊の知恵

三人寄れば文殊の知恵の使い方・例文!

意味や語源を学んだので、「三人寄れば文殊の知恵」の使い方を例文を使って説明します。

F先生の結婚のお祝いどうしようか…

一人で悩んでいても仕方がない!クラスのみんなにも相談して一緒に考えてもらうことにしよう。

三人寄れば文殊の知恵、きっといいアイデアが出てくるだろう


このクロスワードは難題だ!

なかなか解くことが出来そうにもないけれど、三人寄れば文殊の知恵

みんなで協力して順番に解いていけば、きっと答えを導き出せるよ!



二つの例文は、前向きな使い方をしていますね。

このような使い方がもっとも一般的な「三人寄れば文殊の知恵」の使い方でしょう。

しかし、もともと集まっているのは凡人ということを思い出してください。

凡人が三人集まっても、答えが出るとは限りません。

さらに、時間だけがかかってしまうというリスクも抱えているんです。

そんな負の状態を「船頭多くして船山に登る」といいます。

人数が集まったがための弊害ですね。

もっときつい言い方をすれば、凡人がいくらたくさん集まっても「烏合の衆」と切り捨てられる可能性もなきにしもあらず。


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まとめ

いかがでしたか?

「三人寄れば文殊の知恵」の意味や語源・使い方をみてきました。

先ほどは「船頭多くして船山に登る」だの「烏合の衆」だのと凡人の集まりをけなしてしまいましたが、やはり相談することは大切なことなんです。

その証拠に世界各地に「三人寄れば文殊の知恵」と似たような意味のことわざがたくさんあります。

せっかくですので、ご紹介しますね。

  • (英語)Two heads are better than one.
  • 二人で知恵を絞れば、よい思案も浮かぶ。

  • (フランス語)Deux avis valent mieux qu’un.
  • 二人の意見は一人の意見より価値がより高い。

  • (ドイツ語)Vier Augen sehen mehr als zwei.
  • 四つの目は二つの目よりもよく見える。

  • (イタリア語)Due teste sono meglio di una.
  • 二つの頭(頭脳・思考力)の方が一つの頭よりも良い。

  • (スペイン語) un consejo de tres emana la sabiduria.
  • 知恵は3人のアドバイスから生まれる。

  • (中国語)三个臭皮匠,勝過一个諸葛
  • ダメな靴職人でも三人集まれば一人の諸葛孔明に匹敵する。



まだまだありますが、きりがないのでこのくらいにしておきましょう。

私は、スペイン語のことわざが「三人寄れば文殊の知恵」に一番近いと感じましたが、あなたはどのことわざが一番近いと感じかしたか?

日本語では「凡人でも」とちょっとイヤな意味が含まれまれています。

しかし、いまご紹介したものは中国語以外は嫌味を含んでいませんね。

それに、二人だったり三人だったりといろいろです。

それでも、色々な国で協力の大切さを教えることわざがあるというのは、すごいことですね。

意味が転じてしまうことのある慣用句やことわざ。「三人寄れば文殊の知恵」の意味から「凡人の」がとれてしまうほうが、気分良く使えるなぁ…と個人的には思ってしまいました。


では、最後に「三人寄れば文殊の知恵」の日本語の同義語をご紹介しましょう。

  • 一人の文殊より三人のたくらだ:愚かな人でも三人集まったほうが一人の優秀な人より良いアイディアがでてくること
  • 一人の好士より三人の愚者:一人のすぐれた人より愚かな人でも三人集まって考えた方が良いアイディアがでてくるということ

「三人寄れば文殊の知恵」とほとんど同じ意味でしたね。

一人で考えてなかなか答えが見つからず悩んでいる時は、たとえ有能な人でも考かたの幅がせまくなっている場合があります。

そんなときには仲間や友達にぜひ相談しましょう。


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