待ちに待った一年に一度の昇給の日、あなたは同僚達とのお疲れ様会に参加しました。
同僚A「みんなどれくらい上がった?俺は7000円だった!」
同僚B「おー!俺は10000円だったよ!」
同僚C「俺は雀の涙ほどだったよ…」
同僚Cの、悲しげな表情でみんな黙ってしまいました。
はい、こんな会話の中で登場した「雀の涙」とはどんな意味がある言葉なのでしょう?
なぜ同僚Cは悲しげな表情をしたのでしょう?
今回は「雀の涙」の意味や語源、使い方について解説をしていきますね!
雀の涙の意味・読み方は?
先程のCくん、どうやらあまりお給料に変化はなかったようですね…。
ここで気になることがひとつあります。
「とても少ないこと」がなぜ「雀の涙」という言葉で表情されているのでしょう?
あまりに取り分が少なくて雀が泣いてしまったのでしょうか?そもそもなぜ雀なのでしょう?
次はその語源にスポットを当てて、一緒に考えていきましょう!
雀の涙の語源とは?
「雀の涙」の語源について、解説をしていこうと思います!
まず、「雀」はスズメのことですよね!
スズメは日本中のどこにでも生息しています。恐らく日本人で知らない人はいない!と言えるほど、私たちの暮らしの近いところにいる鳥です。
せっかくなのでスズメ豆知識を1つ。
スズメにも種類があるのですが、「スズメ」というくくりで見ると、西はヨーロッパのポルトガル、東は日本と幅広く分布しており、日本のみならず世界でも身近な鳥ですよ!(日本のように都市部には生息していないスズメもいるので、中にはスズメがいない都市もあるようです)
そんなスズメですが、「雀の涙」というくらいですから「泣く鳥」なのでしょうか?
そもそも鳥は泣くのか?ということですが、一応は泣きます!
ただ、人間のように悲しみの涙、喜びの涙を流すわけではなく、乾いた目を潤したり、病気の時に涙か出ることがあるそうですよ!
その点は人間と同じですよね!
ここで、鳥が泣くなら雀じゃなくてもいいだろう?鳩とか烏とかいるよ?と思いますが、それにもしっかりとした意味がありますよ!
「スズメ」の名前の由来は「スズ」は鳴き声から、もしくは「小さい」という意味の「ササ」から来ているという説があります。
そして「メ」は群れの意味、もしくは「鳥」を表す接尾語で、他にも「ツバメ、カモメ」などに使われていますよ!
「スズメ」のその呼び方自体に「小さい」という意味があったなんで驚きですよね!
そんな「小さい」鳥、雀の流す涙は本当に少ししかありません。
体のサイズ感から見ても到底たくさんの涙が流れるとは思えませんよね。
そんなことから「雀の涙」とは、「とても少ないこと」という意味で使われるようになったのです!
では、この「雀の涙」どんな場面で使う言葉なのでしょう?次はその使い方について考えていきますよ!
雀の涙の使い方・例文!
「雀の涙」の使い方を解説していきます!まず、例文をあげていきます。
- 「今回のボーナスは雀の涙ほどだった」
- 「この雀の涙ほどの年金で暮らしていくのは容易でないよ」
- 「雀の涙ほどのちっぽけなことでクヨクヨしてしまった」
3つの例文をあげてみました。
上2つは「お金」に関することですね!実はこの「雀の涙」、このようにお金に関して使われることがとても多い言葉なんです。
3つ目は「とても少ないこと」という意味を「とても小さいこと」と置き換えて使ってみました。
このような使い方も出来ますので覚えておいてくださいね!
さいごに
最後に「雀の涙」の類義語を紹介して終わりにしたいと思います。どんな言葉があるのでしょうか?
- 「姑の涙汁」
- 「蚊の涙」
- 「猫の額」
「しゅうとめのなみだじる」と読みます。意味は「とても少ないこと」です!
例えば「彼がご馳走してくれるなんて、まるで姑の涙汁だな」なんて使うことが出来ます。
「かのなみだ」と読みます。「わずかな分量のこと」という意味がありますよ!ほぼ「雀の涙」と同じ意味の言葉ですね!
「時給が安くて蚊の涙ほどしか稼げないよ!」なんて使ったりします。
「ねこのひたい」と読みます。「非常に狭いこと」という意味がありますよ!
「猫の額のような庭」などと使うことが出来ます!
いかがでしたか?今日は「雀の涙」の意味や語源、使い方について解説をしてきました!
「雀の涙」と聞くと一見「スズメにも悲しいことが?」なんて思ってしまいそうな言葉でしたよね!
それを「少ないこと」に例えて使うなんてまた新たな発見があったのではないでしょうか?
人間の生活にとても身近なスズメですが、世界的にもここ20年で随分とその数も減ってきてしまっているそうです。
巣やエサなどの環境が変わってきているからこその現象。
日本人にもとても身近な鳥ですから、この言葉と共に「スズメ」のことも大切にしてあげたいですね!
未来の子供たちに「雀の涙の雀って何?」なんて言われるような時代が来ないことを祈ります。
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