「今回の契約は、足元を見られた~!」部長がぼやきながら取引先から戻ってきました。

どうやら、不本意な契約になった様子。


足元を見る
「足元を見る」って、確か「つけこまれる」とかいう雰囲気の意味だったはず。

でも「つけこまれる」って部長のイメージじゃないんだけどなぁ…

と、不安になったので意味を調べてみることにしました。


ふとことがきっかけで、言葉の意味を取り違えていないか不安になった経験、あなたにもありますよね。

そこで今回は、「足元を見る」の意味、語源や使い方を紹介します!

まずは、意味のご紹介から一緒に見ていきましょう。



足元を見るの意味・読み方!


足元を見る」「あしもとをみる」と読みます。

意味は、「相手の弱みにつけこむ。」 です。



いったい「誰が」「誰に」足元を見られると、「相手の弱みにつけこむ。」という意味になるのでしょうか?

次の章で確認していくことにしましょう。


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足元を見るの語源・由来とは?

「足元を見る」の語源をたどると、「旅」にたどり着きます。

「旅」といっても、現在のような飛行機や車・電車で行く旅の事ではありません。

江戸時代頃の「旅」がのことです。


この時代の主な交通手段は、「自分の足」

乗り物としてあるものは「駕籠(かご)」や「馬」でした。

もちろん「駕籠」や「馬」がひとりでに動いているのではありません。

駕籠舁き(かごかき)や馬方(うまかた)と呼ばれる、動かす人がいました。

駕籠や馬があるのは、街道筋や宿場などで、現在でいうタクシーのようなものですね。


しかし、現在のタクシーなどのようにワンメーター幾らと、運賃が決まっているわけではありません。

では、どうやって運賃を決めていたのでしょうか?

実は、旅人の履物の汚れ具合や傷み具合を見たり、足取りを見たりして決めていたのです

それが法外な値段だったとしても、疲れていれば仕方なしにその金額で了承してしまう。そんな可能性が高いから足元を見て決めていたのです。

そこから相手の弱みにつけこむことを「足元を見る」と言うようになりました


冒頭部分に出てきた「誰が」「誰の」足元を見たのか?という、疑問点は「駕籠舁きや馬方が」「旅人の」足元を見た。が答えですね。(^_^)


さて、ここまでで意味と語源がわかりました。

次の章では、使い方を紹介しますので、続けて見ていきましょう。


足元を見る

足元を見るの使い方・例文!

さて早速、例文を見ていくことにしましょう。

まずは、ビジネスシーンを想定してみますね。

今回のお客さんは嫌な感じだ。

どうも僕が新人だと知って、足元を見ている感じがして仕方がない

私はどんなお客さんでも、相手の足元をみて話を進めるような仕事の仕方はしたくないなぁ。



ビジネスシーンでは、特に足元を見たり見られたりすることは多くあると思います。

上手に「足元を見る」を使って表現してくださいね。

次は普段の生活を想定した例文のご紹介です。

8月〇日は土用の丑の日!

なんて、スーパーではポスターを貼って宣伝しているけれど、ホント客の足元を見た値段だよね(ー_ー;)


天災続きでスーパーでもディスカウントストアでもミネラルウォーターの品不足が続いている。

一部の業者らしいけれど、足元を見て手持ち在庫を数倍の価格で売っているらしいよ



どんなところにも、足元を見る人はいるものですね…


例文を見ていただくとわかる通り、「足元を見る」はあまり良くない意味で使われる言葉です。

基本的に相手を見下すときに使う言葉なので、使う場合には気を付けてくださいね。


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まとめ

いかがでしたか?

「足元を見る」の意味や語源・使い方を見てきました。


「足元を見る」は、

  • 足元につけこむ
  • 足元につけ入る
  • 足元を見たてる
  • 足元を見てつけあがる

とも表現される場合もあります。

また、「足下」と表記する場合もありますので、覚えておいてくださいね。


英語で表現する場合は、
take unfair advantage of
を使って表現することができます。

He always takes unfair advantage of her and forces her to do what he wants.
彼はいつも彼女の弱みに付け込んで好き勝手する。

というふうに使います。


「人となりを想像するために足元を見る。」や「おしゃれは足元から。」なんて言葉もありますが、語源を知ると納得することができましたね。

「あまり人の目が届かないところにも、気を配りましょう。」といったところですね。


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