「あの人は面の皮が厚いわね」なんてセリフ、ドラマで耳にしたり、もしくは実際にそんな噂話に出くわした事はありませんか?
この言葉、職場やご近所、ママ友などの集まりなんかの噂話で登場する言葉だったりするんですよね。
そんな「面の皮が厚い」ですが、どのような意味があるのでしょう?
特に面とはなんのことなのか?そして、それが厚いってどういうこと??
今回は、「面の皮が厚い」の意味、使い方や語源を紹介しますね!
まずは、意味と読み方から見ていきましょう!
面の皮が厚いの意味・読み方は?
ずうずうしいだなんて、ちょっと嫌な感じですよね。
しかし、なぜ「面の皮が厚い」でその様な意味になるのでしょうか?
実は、とても歴史のある語源があったんです!
では、早速解説していきますね!
面の皮が厚いの語源とは?
「面の皮が厚い」語源を説明しますね!
この言葉は、とても昔の中国の詩集「詩経」が基になっていると言われています。
中国最古の詩集で、詞が305編収められています。
この中に「巧言くわうの如く、顔の厚きや」とあり、「言葉巧み乗り気って外面を良く見せ、内面の恥を隠す」という意味。
これが平安時代頃に「漢文」を通して、日本に「厚顔」という言葉で伝わりました。
当時は内面の醜さを表す意味で使われたようです。
また、その他にも、進士の王光遠が有力者に近づこうと挨拶回りをし、幾度と門番に門前払いにされても諦めなかったことから「光遠、顔厚きこと十重の鉄甲の如し」光遠の面の皮が厚いことといったら十枚重ねの鉄の甲のようだと例えたという逸話もあります。
面(つら)は「顔」という意味があり、「面の皮」は「顔の皮」です。
人間は恥ずかしくなると顔が赤くなりますよね。
しかし、普通は恥ずかしくて赤くなるようなことも、顔の皮が厚い人は赤くなりません。
もしくは表情が変わらず、読み取れません。
それが「面の皮が厚い」=「恥を恥とも思わない、ずうずうしい」という意味になったと考えられています。
随分昔から使われていた言葉で歴史があることがわかりましたね!
それでは「面の皮が厚い」どんな時にどのように使うことが出来るのでしょうか?
次で使い方を説明していきます!
面の皮が厚いの使い方・例文!
では「面の皮が厚い」の使い方を例文で出しますので、その場面を想像しながら読んでみてください!
- 「約束の度に毎回遅刻をするなんて面の皮が厚いよ」
- 「いつも車を出してもらうなんて面の皮が厚いわよね」
どうですか?なんだか読んでいると少し嫌な気持ちになりませんか?
実は、「面の皮が厚い」は良い意味には使われないんです。
例えば1つ目は「毎回遅刻をする」のでその人は恥を知らないなぁ、というニュアンスです。
2つ目はどちらかというと「人任せにして、ずうずうしい」意味合いが強いです。どちらもその人を揶揄していますよね。
あなたの周りにもこんなが人いませんか?
さいごに
「面の皮が厚い」の意味は「恥と恥とも思わない、ずうずうしい」でしたが、実はほぼ同じ意味で使える言葉が他にもあるんですよ!
「厚顔」は「こうがん」と読みます。
「厚顔無恥」そしてこれは「こうがんむち」と読む四文字熟語です。
この二つはどちらも「面の皮が厚い」と同じで「恥を恥とも思わない、ずうずうしい」という意味!
語源の章でも「厚顔」という言葉に少し触れましたが、成り立ちも恐らく3つともほぼ同じところから来ていると考えられます。
- 「あの人は厚顔なところがある」
- 「私がいくら厚顔無恥でもそんな事は出来ない」
なんて使うことが出来ますよ。ほぼ同じ意味で違う言葉があるなんて面白いですよね!
ちなみに「厚顔無恥」を「厚顔無知」とする漢字間違いが多いので注意してくださいね!
その他に「面の皮が厚い」に似ている言葉を紹介します。
「ポーカーフェイス」
表情を変えずに、心を読まれないようにすること、またその表情のこと
ポーカーフェイスは心を読まれないようにしている表情ですが、「面の皮が厚い」を含む、紹介した言葉と大きな違いがあります。
それは「良い意味でも使うことが出来る」ということです。
「本番では動揺せずにポーカーフェイスで乗り切った」などと使うことが出来ますね!
「面の皮が厚い」の意味や使い方を紹介してきました。とても昔の古い言葉から来ていることがわかりましたね!
その昔から「ずうずうしい人」がいたなんて、いつの時代も同じなのですね!
悪い意味で使う言葉なのでなかなか使うタイミングはないかもしれませんが、自分が言われないよう、戒めとして覚えておくのもいいかもしれませんね!
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