「玄人はだし」って「どんな意味なの?」「どんな特徴があるの?」などと思わず考えてしまうほどインパクトのある言葉ですよね。
「玄人」と「はだし」という言葉に分けることができそうですが、玄人がはだしになる状況とは、どのようなときなのでしょうか。
一見、意味が分かりづらい言葉でも、語源などを含めて理解すると、意外にも胸にストンと落ちることがあります。
今回は「玄人はだし」の意味や語源について紹介しますね^^
玄人はだしの意味・読み方とは?
プロや専門家でさえも、その実力に一目置く、とも言えます。
例えば、「玄人はだし」という商品は「その道の専門家が驚くほどの効果がある」ということを表したものですね。
ところで、一般的に「はだし」を漢字で書くときは「裸足」という文字で表すことが多いのではないでしょうか。
実はそれ以外にも「はだし」には「跣」という、何やらあまり見かけない漢字もあります。
慣用句「玄人はだし」を漢字で表す時は、こちらの「跣」を使って「玄人跣」と表す場合が多いようです。
玄人はだしの語源とは?
「玄人はだし」の語源は「玄人が、履物を履くことすらも忘れ、はだしで逃げ出してしまう」ことからきているとされています。
例えば、目の前に自分以上の知識を持った素人がいきなり現れたら、きっと玄人は恥ずかしさなどもあり、その場からすぐに逃げ出したいと思うことでしょう。
こういった状況を表す時に「玄人はだし」という言葉が使われます。
また「プロはだし」という表現もあるようですね。
意味は全く同じで「プロでさえもその実力に驚く」様子を表しています。
ここで注意することは、玄人(プロ)がはだしになって逃げるということです。
素人であれば、自分以上の実力のある玄人に出会ったとしても「上には上がいるんだね。」と思うことはあっても逃げ出したりはしません。
なので、その人の技量が優れていることを表現する場合は「素人はだし」ではなく「玄人はだし」となります。
ここを間違ってしまうと、不適切な使い方となってしまうので注意しておきたいですね。
玄人はだしの使い方・例文
次に、使い方を見ていきましょう。
「玄人はだし」は、素人ではあるけれど、誰もが認めるほどの実力を持っていることを表しています。
ですので、例えばプロ野球選手に対して「あの人のプレーは玄人はだしだね」という表現は使いません。
その道のプロに「玄人はだし」だと使ってしまうと「そんなの当り前じゃないか!」と怒鳴られてしまう危険性さえあります。
例えば同じ野球という場面で、突如素晴らしい能力を持った新人がすい星のごとく現れたとします。
その新人は、圧巻のプレーで多くの観客を魅了しました。
こういった場面では「あの新人のプレーは玄人はだしだ。」と使うことになります。
「玄人はだし」を使った他の例文も見てみましょう。
例えば、料理・カラオケ・絵画などの場面で
- 「あなたの料理の腕前は玄人はだしだね」
- 「いい歌声!玄人はだしだよ」
- 「この絵は玄人はだしだ」
このように、誉め言葉として使われる言葉です。
似たような状況で「プロ顔負け」という言葉もよく見かけますね。
プロではないけれどプロ並み、またはそれ以上の能力に対して誉める場合に使います。
また「素人」という言葉を使って「素人ばなれ」という表現も。
「素人とはかけ離れている存在」という意味ですので、実際に使う場合は「素人離れした能力の持ち主」などという使い方をします。
最後に英語の表現を紹介します。
例えば例文で紹介した「この絵は玄人はだしだ」を英語で表すならば
- This picture would put even a professional to shame.
- This pictures outdoes a professional.
補足しますと「shame」は「恥」という意味で「outdo(es)」は「~をしのぐ」という意味になります。
「professional」は「プロフェッショナル」という言葉もあるように「プロ」を表す言葉なので、なんとなくイメージはつきやすいのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか。
「玄人はだし」の意味や語源などについて見てきました。
「玄人はだし」という言葉を目や耳にしたときは「玄人がはだしで逃げ出してしまうほど」というあの場面をイメージすると、正しくこの言葉を理解できるのではないでしょうか。
また、素人に対して「玄人はだし」という言葉を使うのだ、ということも重要です。
「素人」「玄人」「プロ」などいろいろな言葉が出てきたので「どれがどうだったっけ?」と思ってしまいそうです。
そんな時は、言葉の成り立ちや語源、使い方なども含めて知ると正しい理解につながるのではないでしょうか。
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