「一目置く」と言われると何となく嬉しいような気がするけど、本当に褒められているのかな?
なんとなく意味は分かるけど、本当の意味はよく分からない。知っているようで、知らない言葉ってありますよね!
本当の意味を知っていれば、もっと喜べたのに…。
なんてことにならないように、今回は、「一目置く」の意味や使い方について紹介しますね!
一目置くの意味・読み方とは?
要するに、スゴい人を、自分たちよりスゴいなぁ〜と認める事ですね。
それで、「一目」って、なんで「目を置く」のかな?と、思いませんか。
目は「見る」で、いいじゃない!どうして、「一目見る」じゃないの?
どうやってこの言葉ができたのか、引き続き見ていきましょう!
一目置くの語源とは?
一目置くの語源は、実は囲碁(いご)にあります!
と、言っても、囲碁自体が何かよく分からない人も多いのではないでしょうか。
ちなみに私は、さっぱり分かりません。(;´∀`)
囲碁とはざっくり言うと、黒と白の石でマス目状の碁盤(ごばん)の上で、陣地の広さを競って遊ぶボードゲームです。
「一目」という言葉は、一個の碁石、または、碁盤上の一つの目を表します。
そして、囲碁をする時は、弱い方が先に石を置かせてもらうというルールがあり、それが「一目置く」ということです。
ということで、「一目置く」とは、「碁石を、碁盤に置いて」いたんですね。
そこから、優者に敬意を払って、一歩下がるという意味になりました。
「一目置く」を強く言うときは、「一目も二目(にもく)も置く」とも言います。
そんなにハンデをもらうほど、力に差があることを認めているということですね。
とにかく、この慣用句は囲碁の話で、顔に付いてる「目」は、関係なかったようです…(-_-;)
石だから、「置く」だったんですね!
この語源を知らないと、「一目」=ちょっと見る →「一目置く」= 皆が気になって、チラチラ見るぐらいスゴい!と、思ってしまいそう。
ちなみに、「駄目」や「駄目押し」も、囲碁の碁盤が語源の言葉です。
こういう場合の「目」は、マス目のこと。
普段すごく使う言葉だけに、馴染みのない囲碁が語源だとは、意外です。
「一目(いちもく)」には、他にも意味があります。
- 一つの目。片目。
- 一度ちょっと見ること。一見。
- 一つの項目。
- 網の目の一つ。転じて、全体の一小部分。
そして、先程の、一つの碁石や、碁盤上の1つの目という意味ですね。
日本語はバリエーションが多くて、奥が深いですね〜。
一目置くの使い方・例文!
使い方としては、「〜さんは、誰もに一目置かれる存在だ。」というふうに使います。
「優秀な生徒ばかりだが、特に彼の知識の広さには一目置いている。」
というように、「〜の、○○には、一目置いている」優者の技量などを指して使うこともできますよ。
「一目置かれる女性になるには!?」と言えば、雑誌の見出しにありそうですね。
一目置かれる女性には憧れますね(#^.^#)
男性からすると、感情的にならずに話ができる女性に一目置く、というデータがあるそうです。
完全に話がそれましたね!Σ(゚Д゚)
「一目置かれる人」になるために、より、知識を深めていきたいと思います。
まとめ
高い評価を受け、さらに、敬意が払われているという意味ですので、類義語としては、「尊敬の眼差しを浴びる」というのが近い表現です。
優秀であることが、ずば抜けているという意味では、「他(た)の追随(ついずい)を許さない」という表現があります。
追随は、追いかけてくるという意味です。
要するに、「ダントツ」ということですね。
ちなみに、ダントツとは、断然トップの略語だそうです。
トップは、外来語なので、比較的新しくできた言葉だと言うことが分かります。
しかし、新しくても、すっかり世間に浸透して、皆が知っているし、アナウンサーでも使う言葉となっていますね。
慣用句というのも、いつの時代にか誰かが言ったことから、自然とできた言葉です。
できた時代がかなり昔すぎて、今ではその言葉が何のことを指しているのか分からずに、意味だけを汲み取って使っているものが結構あるのではないでしょうか。
例えば、囲碁は清少納言や紫式部もやっていたそうで、「一目置く」を慣用句として使いだしたのは、紫式部かも知れません。
また、戦国大名にも囲碁は大ブームだったので、織田信長が考えた言い回しかも知れません。
慣用句から、その言葉ができた当時の状況を想像するのもなかなか面白いですよ!
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