先日、友人との会話の中で「私の彼ったらいつも横車を押してばかりでとっても自己中なんだよね…。」と言われました。
その後も会話は続いたのですが、私は「横車を押す」の意味がわからずその後の会話が頭に入りません…。
あなたも友人とほ会話の中でモヤモヤした経験はありませんか?
言葉ってどれも細かく違っていて、正しい意味がすぐに出てこないことがありますよね。
会話の後で意味を調べようと思っても、いつのまにか忘れていることもしばしば(;´Д`)
そこで今回は、横車を押すの意味や語源についてご紹介します!
意外と難しい言葉について一緒に学んでいきましょう!
横車を押すの読み方・意味とは?
聞いたことのない方も多いのではないでしょうか?
あまり良い意味では使われない言葉ですね。
実は「横車を押す」だけではなく、「横車」「横に車」「横に車を押す」とも言うことができ、どれも「横車を押す」と同じ意味になります。
同じことわざ・慣用句でも色々な言い方があるのですね!
では、「横車を押す」には一体どんな語源があるのでしょうか?
語源を知り、言葉の知識をより深めましょう!
横車を押すの語源とは?
「横車を押す」の語源は意外と古いんですよ。
江戸前期にあった古今夷曲集(こきんいきょくしゅう)という狂歌の中にも「横に車」という言葉が出てきていたり、さらに江戸中期からは「横に車は押されぬ」という言い回しもでてきました。
当時、みんなが知る車は荷車のことで、荷車は荷物を上に乗せて引けば前や後ろに簡単に動きます。
しかし、無理やり横に押しても車輪が回転しないので、なかなか動かせません。
このまま無理やり押し続けていると、車輪が外れたりして荷車は壊れてしまいます。
このように前後に動かすという道理を無視して、荷車を横に押すという行為と、無理に事を行うという行為が似ているため「横に車は押されぬ」という言葉が生まれました。
「横に車は押されぬ」という言い回しが時代とともに徐々に変わってきて、今の「横車を押す」という言葉になったのです。
こんな昔から形を変えて使われていたのですね!
ではここまでで、「横車を押す」の意味や語源がわかったところで、次は具体的な使い方や例文、英語表現をご紹介します!
実際の会話の中で使っていけるように学んでいきましょう!
横車を押すの使い方・例文!
先程も紹介した通り「横車を押す」は良い意味では使われません。
相手の行動が道理にあっておらず無理矢理物事を進めようとしているという時に使います。
そこで例文を考えてみると
- 「○○ちゃんはいつも相手の話を全く聞かないで横車を押してるよね。」
- 「あの政治家はいつも横車を押してばかりだ。」
などと使うことができます。
たまに、「横車を入れる」と言う人がいますがこれは間違いです。
第三者が横から口を挟み妨害するという意味の「横槍を入れる」と間違いやすいので注意してくださいね。
では、英語ではどう表現するのでしょうか。
今回は「横車を押す」と同じ意味の「横車」という言葉で説明しますね。
「横車」は英語でperversityと書きますが、文になるとこの英語とは異なる英語を使って、
We’re always put out by his unreasonable behavior.(彼の横車にはいつも泣かされる。)
という風に表されます。
他にも、perversenessやobstinacyなどの単語が「横車」と似たような意味を持ちます。
日常で英語をよく使う方は参考にしてみてくださいね。
では次は最後に類義語を紹介します!
まとめ
「横車を押す」の類義語として、
- 「無理難題を吹っかける」
- 「難癖をつける」
- 「因縁をつける」
などがあります。
どれも到底無理であることを人に要求して困らせることという意味ですね。
ところで、「横」とつくことわざは他にもあることをご存知ですか?
「横車を押す」の他に、「横槍を入れる」「横紙破り」「横の物を縦にもしない」「蟹の横這い」などがあります。
「横」とつくことわざはあまりいい意味でないことが多く、今あげたものもどれもいい意味ではありません(笑)
ちなみに
- 「横紙破り」は「自分の考えを無理に押し通すこと、またそのような事をする人」
- 「横の物を縦にもしない」は「面倒臭さがって何もしないことのたとえ」
- 「蟹の横這い」は「物事が横にそれがちで進行がうまくいかない」
といった意味があります。
それでは「横車を押す」ぜひ活用してみてくださいね!
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