「鶴の一声」これだけを聞くと「鶴が声をかけてきた?」そんなイメージですが、そんなわけはありませんよね!
そもそも実際に鶴を見たことがない人がほとんどではないでしょうか?
白鳥ならよく見かけるんですがね…
話がそれてしまいましたが、今回は、鶴の一声についての意味や語源、使い方を解説していきますね!
鶴の一声の意味・読み方は?
どういうことかと言うと、例えば部活でみんながあーでもない、こーでもないと決め事をしている時。
リーダー的先輩が「じゃあこれで決まりだ!」と一言発してそれで決定した、そのようなイメージですね!
しかしこの言葉、なぜ「鶴」なのでしょうか?鳥に限らず犬でも熊でも牛でもいいと思いませんか?
そしてなぜこのように使われているのか、それは「鶴の一声」の語源から読み取っていきましょう!
鶴の一声の語源とは?
さっそく「鶴の一声」の語源について解説をしていきますよ!
まず「鶴」は「ツル」のことです。
日本で一番有名なツルは「タンチョウ」ですよね!北海道の釧路湿原とその近辺に生息しています。
山口県や鹿児島県にも冬には渡り鳥の「ナベヅル」「マナヅル」が飛来するそうで、何れも天然記念物に指定されているんですよ。
色々な種類のツルが世界中に分布しているのですが、特に日本では昔から「タンチョウ」が日本人になじみがありますよね。
昔話にも登場しますし、昔の掛け軸なんかにはよく描かれています。
若い人は知らないかもしれませんが、旧千円札は表が夏目漱石、裏がタンチョウでしたよね!
そんな「ツル」ですが、なぜ「鶴の一声」に使われているのかというと、その鳴き声に秘密がありました。
実はツルはあまり鳴かない鳥なのですが、その鳴き声はとても大きく四方に響き渡るほどで、ものすごい迫力!
よくテレビだと求愛ダンスで踊っていたり、しょっちゅう鳴いていそうなイメージがあったのですが、今回改めて調べてみると決してそんなことはありませんでした!
人間の思い込みとは怖いものです(^-^;
とにかくツルは、ものすごい迫力で鳴くので周りの鳥どころか人間も驚いてしまいますよ
!恐らく実際に聞いたら、あまりの迫力に黙ってしまうでしょう。
つまり、ツルの力強い鳴き声にはそんな風に周りを黙らせて注目させてしまうくらいの力があるのですね!
その様子が転じて「鶴の一声」は「多くの人の議論や意見を押さえつける、力のある人の一言」という意味で使われるようになったのです!
ちなみにツルは英語で「crane」といいます。カタカナに直すと「クレイン」といった感じに読みますよ。
実はこれ、重機のクレーン車と同じスペルなんす!
首を伸ばす様子が似ているからだそうですよ。なんだか面白い発想ですよね!
では次はそんな「鶴の一声」の使い方について勉強していきましょう!
実際にどんな使い方が出来るのでしょうか?
鶴の一声の使い方・例文!
「鶴の一声」の使い方を解説していきます!例文をあげていきますよ!
2つの例をあげてみました。このように「何か相談をしているとき、力のある人の意見で物事が決まる」ことを例えて使うことが出来ますね!
これは自分の意思は関係なく物事が決まってしまう場合もあるので、1つ目のように使うと「勝手に決められちゃったけど、この人は納得いかなかったんだなぁ」というニュアンスも伝わってきますね!
さいごに
では最後に「鶴の一声」の関連語として「鶴」が使われている言葉を紹介したいと思います!
- 「雀の千声鶴の一声」
- 「鶴九皐に鳴き、声天に聞こゆ」
- 「掃き溜めに鶴」
「すずめのせんこえつるのひとこえ」と読みます。意味は「つまらない者がいろいろ言うよりも、優れた者の一声のほうが勝っているということ」です!
「つるきゅうこうになき、こえてんにきこゆ」と読みます。「優れた人物はどんな所にいても、その名声が世間に知れ渡るということ」という意味がありますよ!
「はきだめにつる」と読みますよ。「つまらない所に、そこに似つかわしくないような優れたものがあること」という意味のある言葉です。
3つの言葉をあげてみました!この3つに共通点があるのに気付きませんか?
実はこれらの言葉、全て「鶴」を「優れたもの」という表現をしているんですね!
こういうところからも日本では「鶴」という鳥をとても大切に扱ってきたことがわかりますよね!とても面白い発見でした。
今回は「鶴の一声」という言葉について解説をしてきました!
「鶴の一声」という言葉1つだけでもその人の「力」を感じることが出来る面白い言葉でしたね!
新しい言葉を覚えたところで、是非「鶴の一声」タイミングが来たら活用してみてくださいね!
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