あなたも、「風のうわさで聞いたんだけど・・・」って使ったことありませんか?

実は、この言葉間違いなんです!


風の便り


でも、安心してください。

ある調査の間違いやすい慣用句ランキング3位に選ばれるほど、多くの人が誤用しているんですよ。

ちなみに、ベスト3は、
1位 足元をすくわれる → 足をすくわれる 
2位 間が持たない → 間が持てない  
3位 風のうわさ → 風の便り 
だそうです。


実は、恥ずかしながら 私も「風のうわさ」と思っていたうちのひとり。

「風の便り」と「風のうわさ」は別の言葉と思っていたんですが…

まさか、誤用だとは思ってもいなかたったので驚いてしまいました。


そんな「風の便り」の意味や語源・使い方はもちろんのこと、「風のうわさ」と間違われるようになった理由も紹介しますね!



風の便りの意味・読み方!


「風の便り」「かぜのたより」と読みます。

意味は、

  • どこからともなく伝わってくるうわさ。
  • ふとした機会。ちょっとした折。

です。



実は「風のうわさ」と勘違いされるのは、この意味に原因があります。

「風の便り」の意味の中のひとつに、「 どこからともなく伝わってくるうわさ。」とありますね。

そのせいで、「うわさ」+「風のたより」=「風のうわさ」と言葉が混ざってしまったのが、「風のうわさ」と勘違いしてしまう理由だと考えられます。


さて「風の便り」の意味と「風のうわさ」の誤用の理由も分かったところで、次に語源を見ていきましょう。


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風の便りの語源・由来とは?



実は、「風の便り」の本来の意味は「風が伝え手となって何かを知らせてくれる。風そのものが使者である。」でした。

それがやがて、「どこから伝わってきたとも分からない噂」という意味に転じていったのが「風の便り」の語源です。


ちなみに、「風」という言葉には、誰もが知っている「 空気のほぼ水平方向の運動。」という意味のほかに、「その身に感じられる人々の様子。また、世の中の動きやありさま。」という意味があります。

「便り」には、「手紙」という意味のほかに、「知らせ。何かについての情報。」という意味もあるんです。

なので、単語ごとの意味を合わせたものを見ても「世の中の動きやありさまの知らせ」という意味になり、「風の便り」の意味へと通じますね。


そよそよと吹く「風」はいったいどこからやってくるのでしょうか?

「風」も出どころは、はっきりとしませんよね。

そんなことから、出どころのはっきりしない「うわさ」や「情報」を「風」に例えたのでしょう。

日本語らしい、きれいな表現ですね。


風の便り

風の便りの使い方・例文

こちらの章では、例文を使いながら「風の便り」の使い方を紹介していきますね。

「最近、彼を見かけないよねぇ。」なんて友人と話していたら「風の便りに、田舎に帰って実家の家業を継いだと聞いたよ。」別の友人が…

仲が良かった友人の帰郷を風の便りで知るなんて、ちょっと寂しいな…


あんなに毎日、部活で一緒に過ごした仲間たち。

風の便りで、みんな元気にしているとは聞いているものの、社会人になるとなかなか全員そろって会うのは難しいものだね。



「 どこからともなく伝わってくるうわさ。」という意味で、「風の便り」を使っている例文です。

学生時代の友人の現状は、だんだんと「風の便り」が頼りになってくるものなのかもしれませんね。

元旦那が再婚したと、風の便りに聞いた

私とは合わなくて、離婚したけれど悪い人ではないから幸せになってもらいたいな。



「ふとした機会。ちょっとした折。」に聞いたのでしょうか。

「 どこからともなく伝わってくるうわさ。」という意味で使っているとも取れる使い方ですね。


「風の便り」で聞いたものはなんだか、しみじみとした感じがします。

それもまた、日本語特有のものなのかもしれませんね。


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まとめ

いかがでしたか?

「風の便り」の意味や語源・使い方を紹介してきました。

実は「風の便り」は、「風の聞え」「風の伝(つて)」「風聞(ふうぶん)」とも言われるんですよ。

英語では、
A little bird told me(鳥はうわさを広める)
で表されます。

こちらは、聖書の一説が語源となっています。

鳥がさえずっているのが、うわさ話をしているように見えるのでしょうね。


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