「どうしよう!どうしよう!」と同僚のMちゃんがさっきから、右往左往しています。
課長に「会議の資料を今日中に用意しておいて!」と言われたのを忘れていたんだって(;゚Д゚)!
それは、大変!あと1時間くらいあるし、私も手伝うよ!
あれ、Mちゃんひとりに対して「右往左往」って使ったけど、「右往左往」ってひとりに対して使っても良かったんだったっけ?
良く耳にする言葉だし意味はわかっているつもりだったんだけど、それが正しいかと聞かれれば何だか不安…
そんな経験、あなたにもありますよね。
よく耳にする言葉だからこそ、きちんとした使い方を知っておきたい!
そこで今回は、右往左往の意味や語源、使い方について紹介します。
それでは、まずは意味と読み方から、一緒に見ていきましょう!
右往左往の意味・読み方
実際にあっちへ行ったりこっちへ行ったりしていない場合に使っても大丈夫ですよ。
「右往左往」は文字を見ているだけでも、あわてふためいてる様子が目に浮かんでくる言葉ですね。
では、なぜあわふためいている様子を右往左往と呼ぶようになったのでしょうか?
語源の章を見ていくことにしましょう。
右往左往の語源・由来とは?
いきなり結論から言うと、「右往左往」には、語源らしい語源はありません。
では、どうやって「右往左往」という言葉が生まれたのでしょうか?
それ探すために。まずは「右往左往」の文字の持つ意味を掘り下げて説明していくことにしようと思います。
まずは「右」と「左」から。
もちろん、「みぎ」と「ひだり」という意味です。説明はいりませんね(*´▽`*)
では、「往」はどうでしょうか?
「行く」「向かう」という意味ですね。
お医者さんが診察に行くことを「往診」、行きと帰りのことを「往復」と言いますね。
それに使われている「往」と同じ意味です。
では「右」と「往」・「左」と「往」をそれぞれ組み合わせてみると、「右に行ったり、左に行ったり」になります。
ちなみに、私が慌てたときは…
片手を頬か耳あたりにあてながら、右へ2・3歩行き左は2・3歩戻る。
それの繰り返しです(^-^;
あなたも、右へ行ったり左へ行ったりするのではないでしょうか。
この様子がまさしく「右往左往」の文字が表す行動ですね。
実は、「右往左往」は意味が先にあって、そのときの様子を文字で表した言葉なんです!
こんな生まれかたをする言葉もあるなんて驚きですね。
もう、「右往左往」がどんなときに使われる言葉かは理解できましたね。
と、なると次の目標は「実際に使えるようなること」です。
と、いうわけで次は例文を使って使い方の紹介しますね!
右往左往の使い方・例文
では早速、例文を見ていくことにしましょう。
3つの例文でひとつ仲間はずれがあることに気が付きました?
実は、最後の例文が仲間はずれなんです。
理由は、実際に、右へ行ったり左へ行ったりしているわけではないですね。
「どうしよう…ああしようかな?こうしようかな?」と気持ちがあちこちへ行っていることを「右往左往」で表しているのです。
このように、実際に体が動くのではなく心の動きも「右往左往」で表すことができます。
ちなみに、一つ目の例文は、「一人」で右往左往しています。
実は、辞書によっては、右往左往の意味が、「多くの人が右に左に慌てふためく様子。」になっているものがあります。
しかし、「多くの人」と条件をつけていない辞書もあるのです。
語源を見ても、「多くの人」という条件はありませんでしたね。と、いうことは「一人」の場合でも右往左往を使っても大丈夫!
むしろ、一人のほうが何かトラブルが起きた場合、心細くて右往左往するものですね。
まとめ
いかがでしたか?
「右往左往」の意味や語源・使い方を見てきました。
人は誰も、予期しないことが起こったとき・時間がないときは慌てたり焦ったりしまうものです。
だからこそ、慌てたり焦ったりした様子を表す言葉は「右往左往」の他にもたくさんありますよ!
ここで、一例をご紹介しますね。
- 狼狽する:非常に慌てて正常な判断ができなくなること。シドロモドロになる。
- 目を白黒させる:思いがけない物事に慌てるさま。
- うろたえる:思いがけない事に驚き、どうすればよいかが分からず、まごつく。
- アワをくう:ひどく慌てる。驚き慌てる。
- 頭が真っ白になる:思いがけない事に驚き、どうすればよいかが分からず、まごつく。
「おろおろ」や「あたふた」もそうですね。
英語でも表現できますよ。
- run around in confusion(混乱して走り回る。)
- wander back and forth (あちこちを行ったり来たりする。)
慌てたり焦ったりすることは万国共通ですからね。
普段よく耳にする言葉も初めて聞く言葉も、じっくりと調べてみると面白い発見があったりするものです。
慣用句やことわざ・四字熟語などを使って、自分の言いたいことを上手に表現していけば「知的な人」と言われるかもしれませんね。
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