たくさんのフラッシュがたかれる中、「誠に申し訳ございませんでした。」頭を丸めた彼は深々と頭を下げた。
「頭を丸める」と言う言葉がありますが、意味は丸刈りをして反省することのような気がします。
しかし、最近では丸刈りなどはファッションの一部であって、反省の効果がないように思うですが…。
何となく意味は分かるけど、使い方が間違っているかも?
もし間違った意味で本当に丸刈りにしたら…大変なことになりますよね。
そこで今回は、頭を丸めるの意味と使い方について紹介します。
バリカンを持つ前に一緒に「頭を丸める」を調べてみましょう!
頭を丸めるの意味・読み方とは?
頭を丸めるとは、文字通り髪の毛をカミソリなどで剃ってしまうことです。
髪の毛を剃って丸刈り(スキンヘッド)になることから、僧侶になる(出家する)という意味で使われています。
丸刈りを坊主頭(ぼうずあたま)といいますよね^^
また、仕事で不祥事を犯した部下に対して上司が「頭を丸めてこい!」などと言いますが、これは本当に丸刈りにして来いという意味ではなく、「出家したつもりで猛省して来い!」という意味です。
あくまでも「つもり」なので、本当に丸刈りにしないでくださいね!
ちなみに、「猛省して来い」という意味を「猛省しているアピールになる」と考えている人がいるみたいですが、丸刈りなっても本来の意味を知っている人が見れば、本当に反省しているのか疑わしく思うでしょう。
頭を丸めるの語源とは?
髪の毛を剃り落とした状態を「丸坊主」、「坊主頭」、「坊主刈り」「剃髪(ていはつ)」と呼びます。
「丸坊主」、「坊主頭」、「坊主刈り」はお坊さんを連想させる言葉です。
「剃髪」の意味を調べてみると、髪の毛を剃ること、仏門に入って髪を剃ること。
どの言葉も仏門に由来していますね。
頭を丸めると仏門にどんな関係があるのでしょうか?
古くから仏教では、己への戒めとして「頭を丸める」ことは悟りの境地へ達する「解脱」への第一歩とされていました。
古代インドでは犯罪者に恥辱を与えるために頭髪を剃る刑罰があります。
仏教の祖である釈迦(シャカ)は自らの解脱のため進んで剃髪し、それに弟子たちも従ったのが頭を丸めるの語源です。
ちなみに、日本には奈良時代に仏教が伝来しました。
当時は仏門に入るためには国に申請して僧侶の名簿に登録してもらい。その後に仏門に入る儀式を行います。
この儀式が剃髪式(ていはつしき)ですね。
剃髪式で髪の毛を剃ることで俗世から離れて厳しい修行が始まります。
では、話をもどしまして、次に頭を丸めるの使い方を見てみましょう!
頭を丸めるの使い方・例文
頭を丸めるの使い方と例文をご紹介します。
仏門に入る人に使う場合には、
- 頭を丸めて脱俗する
- 頭を丸めて長い黒髪を落とした彼女は尼僧への道を歩んだ
- 俗世から離れ頭を丸めた彼からは厳しさを感じた
など、仏門に関係する言葉と一緒に使うと修行に入る意味での「頭を丸める」と表現できます。
髪の毛を剃ることに使う場合は、仏門に入っていない一般の人も「頭を丸める」と使います。
例えば
- 大切な試合を前に部員たちは頭を丸めて気合を入れた
- 新曲のイメージに合わせてバンドメンバーは頭を丸めた
など、ヘアスタイルや気持ちが入っている様子を表現する時に使います。
つぎに、英語での使い方を紹介しますね。
【頭を丸める】をshave his head(髪の毛を剃る)と訳します。
shave(動詞)は髪の毛や髭を剃るという単語です。
例文ではshaveの過去形(-ed)にして使います。
例えば、
- He shaved his head as an apology.(彼は謝罪の印として頭を丸めた。)
- He shaved his head and became a Buddhist priest.(彼は頭を丸めて出家した。)
反省するという意味ではregret(後悔する、反省する)を使います。
He deeply regrets what he has done.(彼は自分のしたことを深く反省している。)と使うと、【頭を丸める】より反省していることがより伝わります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「頭を丸める」には反省しているアピールだけではない事がお分かりいただけたかと思います。
厳しい修行を受ける覚悟をすることだとわかると、最近の「頭を丸める」は簡単な意味合いに捉えがち。
何かに失敗した時は、心を入れ替えて鍛えなおす決意の表れだと心掛けて物事にあたりたいですね。
関連記事(一部広告含む)