「楽あれば苦あり」とある時代劇の主題歌でも歌われていたので聞き覚えがある方も多いことでしょう。
人生の中での浮き沈みや、苦楽の波を表現するときに使われる言葉のひとつですね。
今回は、楽あれば苦ありの意味や語源・使い方を詳しく紹介していきましょう!
まずはじめは、意味と読み方から一緒に見ていきましょう。
楽あれば苦ありの意味・読み方!
「苦あれば楽あり」や「楽あれば苦あり、苦あれば楽あり」と表現されることもありますよ。
「江戸いろはかるた」の「ら」として使われているこの言葉。
どう言った経緯で使われるようになったのでしょうか?
次の章で、言葉の成り立ちをみていくことにしましょう。
楽あれば苦ありの語源・由来とは?
「楽あれば苦あり」に、語源らしい語源はありません。
ということで、今回は「楽あれば苦あり」を単語ごとに区切って意味を掘り下げていくことにしましょう。
まずは「楽」について。
「楽」の意味には、「心身に苦痛などがなく、快く安らかなこと。」「たやすいこと。簡単なこと。」があります。
では、「苦」はどうでしょうか?
「苦」の意味には、「心身につらく感じること」「くるしみ。」「苦労。」があります。
このふたつの意味が合わさった「楽あれば苦あり」の意味は…
「心身に苦痛などがなく、快く安らかなことがあれば、心身につらく感じることもある。」「簡単なことばかりではなく、苦労がばかりでもない。」を指していることになりますね。
生きていくということは簡単であまいものではなく、楽しいことや苦しいことを繰り返しているのだ。という戒めの言葉なのですよ。
戒めの言葉だからこそ、「江戸いろはかるた」の「ら」に採用され、広く広められたのでしょうね。
次の章では「楽あれば苦あり」の使い方を紹介していきます。
どんな使い方ができるのでしょうね(*^-^*)
楽あれば苦ありの使い方・例文!
例文を用いながら「楽あれば苦あり」の使い方を見ていきましょう。
「楽あれば苦あり」を「良いことばかり続かない」という意味で使い、注意を促す言葉として使っています。
「油断大敵」といったところでしょうか。
「楽しいこと」の後に「苦しいこと」がある、でもきっとまた「楽しいこと」もあるはず!と励みにする言葉として使っています。
最後に「苦あれば楽あり」という表現で使用した場合の例文を見ていただきましょう。
前後の順番を入れ替えただけで、「良いことが待っている」という意味の励ましの言葉へと変化しましたね。
単語の前後が入れ替わってしまうと、間違った言葉になってしまうものが多い慣用句やことわざ。
しかし「楽あれば苦あり」は、入れ替わってしまっても誤用にならない、珍しい言葉なんですよ。
と、このように「楽あれば苦あり」を使います。
人生の苦楽の波を表現するときなどに、使ってみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
「楽あれば苦あり」の意味や語源・使い方を見てきました。
最後に、「楽あれば苦あり」の類語と英語表現を紹介しますね。
「楽あれば苦あり」の類語にはこんなものがあります。
- 楽は苦の種苦は楽の種:人生は楽しいことばかりでも苦しいことばかりでもないという意味。
- 苦をせねば楽はならず:喜びを得たいのであれば苦しいことも乗り越えなければならないという戒め。
- 人間万事塞翁が馬:人生における幸不幸は予測しがたいということ。 幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるかわからないのだから、安易に喜んだり悲しんだりするべきではないというたとえ。
- 人生山あり谷あり:人生には良い事もあれば悪い事もある。
- 禍福(かふく)糾(あざな)える縄の如し:幸福と不幸は表裏一体で、どちらも代わる代わる来るものであるということ。
英語表現はこちら。
- take the bad with the good(良いところも、悪いところもぜんぶ受け入れるべきである)
実はこちらは、英語の慣用句です。
日本語で「楽あれば苦あり」を「苦あれば楽あり」と表現する場合があるのと同じように「take the good with the bad」とも表現できるんですよ。
「たまごが先かニワトリが先か」といったところですね。
関連記事(一部広告含む)