近ごろ「類友」というのを言葉をよく耳にします。
「類は友を呼ぶ」を略した、若者言葉なんです。
略して使われるほど、日常生活に浸透しているんですね。
日常生活に浸透している言葉なのに「どういう意味?」と聞かれると答えることができない。
そんな言葉は、意外と多い物です。
今回はそんな言葉のひとつ「類は友を呼ぶ」の意味や語源について紹介します。
「これってこんな意味なんだよ。」「語源はね…」なんて話せるようになるように一緒に見ていきましょう!
類は友を呼ぶの意味・読み方!
「類は類を呼ぶ」や「友は類を呼ぶ」ではないので、ご注意ください!
実は、意外と多い勘違いなんですよ(;´∀`)
では、この言葉はどのようにして生まれたのでしょうか。
次の章で、語源を見ていきましょう。
類は友を呼ぶの語源・由来とは?
「類は友を呼ぶ」の語源は中国にあります。
中国が「周」と呼ばれていた時代(紀元前1046年頃~紀元前256年)に作成された占いの書「易経(えききょう)繋辞伝(けいじでん)に書かれた言葉が語源なんですよ。
語源となった言葉は、「方以類聚、物以羣分、吉凶生矣」です。
日本文になおすと「善人は善人同士で、悪人は悪人同士で、自然と寄り集まるのと同じで、物も良い物・悪い物で集まる。それと同様の形で、吉凶も卦に現れる。」となります。
簡単に言えば「良い物も悪い物も、似た性質のものが集まる。」という意味になります。
この言葉が、江戸時代ごろに日本に入ってきて「類を以て友を引く」「類を以て友とす」という表現で広まったのです。
そして、明治時代ごろには「類は友を呼ぶ」と表現が転じ現在に至ります。
次の章では「類は友を呼ぶ」の使い方を紹介していきますね。
類は友を呼ぶの使い方・例文
早速、例文を見ていくことにしましょう。
こちらは良い意味で「類は友を呼ぶ」を使っています。
「気の合う者」友達がいるというのは幸せなことですよね。
こちらは悪い意味で「類は友を呼ぶ」を使っている例文となります。
ダラダラするもの同士が集まってマイナスの相乗効果を発揮してしまうことを表していますね。
「似通った者同士」が集まっていることを「類は友を呼ぶ」で表していますね。
幼稚園に子どもを送った後や授業参観の時などによく見る光景です。
あら、この人たちよく似た考え方の人たちの集まりだな…と感じたときなどに「類は友を呼ぶ」を使って表現してみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
「類は友を呼ぶ」の意味や語源・使い方を見てきました。
「類は友を呼ぶ」の類語には、こんなものがあります。
- 類は類を以て集まる:同じような性質や趣味を持った者は、自然と集まる。
- 牛は牛連れ馬は馬連れ:地位や身分、または性格などが似たもの同士、同類は自然と集まりやすいことのたとえ。似た者同士で物事を行えば何事も調和がとれるので上手くいくことのたとえ。
- 目の寄る所へ玉も寄る:同類が寄り集まるたとえ。
- 同類相求む:同じ性質の人はたがいに求め合うものだという意味。
- 蓑(みの)のそばへ笠が寄る: 気が合う者は互いに親しみ集まる。 同類のものは自然に集まるという意味。
実は、英語でも同じような意味のことわざがあるんですよ。
- Birds of a feather flock together.
直訳すれば「同じ羽のある鳥は一緒に飛ぶ」なのですが、「同じようなタイプの人は自然に集まり仲間を作る。」という意味のことわざなんです。
残念ながら、あまり使われなくなりつつある言葉だそうです。
ですから、実用的なのはこちら。
- Great minds think alike (優れた考え方は同じように考える。)
- Like attracts like.(似た人が似た人を惹きつける。)
などで表現しましょう。
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