「そんな茶番でごまかせると思うな!」
何かミスをして、お叱りを受けているときなどに聞こえてきそうなセリフですね。
たしか「くだらない言い訳」という雰囲気の意味だったかな?
何となくイメージで使ってしまっているけれど、正しいかと聞かれてたら不安。
そんな言葉は、意外と多いものです。
今回はそんな言葉のひとつ、「茶番」の紹介です。
イメージだけで使って恥をかくことになってしまわないように!
茶番の意味や語源に合わせて使い方も紹介しますね。
それでは、一緒に見ていきましょう(*^-^*)
茶番の意味・読み方
「客のためにお茶の用意や給仕をする人」というのは分かりますが、どうしてその他の意味になったのでしょうか?
「茶」や「番」に、こんな意味があるのでしょうか?
次の章で、言葉の成り立ちを見てみましょう。
茶番の語源・由来とは?
「茶番」のもともとの意味は「お茶の用意や給仕をする人」でした。
こちらの意味は現在もちゃんと残っています。
では、どうして他の意味が生まれたのでしょうか?
「茶番」の他の意味は、江戸時代の歌舞伎に語源があります。
江戸時代の歌舞伎小屋で「茶番」の役目は、芝居がまだまだ未熟な役者たちでした。
この未熟な役者たちは、時間があるときに楽屋にあるものやお茶菓子を使って寸劇をしていたのです。
遊びと練習を兼ねていたんでしょうね。
でも、なんといっても未熟な役者たちが演じる寸劇です。
オチがすぐに読めるような話しか作りれないですし、演技も下手くそ・・・。
熟練した先輩役者から見れば、「滑稽な即興寸劇」「見えすいた、下手くそな芝居」「バカげたふるまい」にしか見えません。
そんなことから、「客のためにお茶の用意や給仕をする人」から「滑稽な即興寸劇」「見えすいた、下手くそな芝居」「バカげたふるまい」へと転じて茶番の語源になりました。
ここまでで「茶番」の意味と語源を知ることができました。
次の章では「茶番」の使い方を見ていきましょう。
茶番の使い方・例文
では早速、例文を見ていくことにしましょう。
「見えすいた嘘」という意味で、「茶番」を使ってます。
「嘘」を「芝居」と比喩し、この言葉を使って表現しているんですね。
この場合の「茶番」は意味を「つまらないもの」というところでしょう。
ちょっと応用的な使い方でしたね。
子どもが演じるものなのですから、「未熟なお芝居」であるはずなのに、決してそうは見えない。
あえて、「茶番」を持ってきて一生懸命さを引き立ててていますね。
と、このように「茶番」を使います。
「みえすいた」「下手くそな」お芝居を見たときや、ウソをつかれたときに「茶番」を使って表現してみましょう!
もちろん、「バカげたふるまい」を見かけたときにも、ぜひ使ってみてください。
まとめ
いかがでしたか?
「茶番」の意味や語源・使い方を見てきました。
「茶番」は、「見えすいた、下手くそな芝居」「バカげたふるまい」を表す言葉でしたね。
では、「茶番」の類語にはどんなものがあるのでしょうか?
- 俄(にわか)狂言:素人が、宴席や街頭で即興に演じたこっけいな寸劇。
- 滑稽劇:人を笑わせる滑稽な演劇のこと。
- 見え透いた芝居:相手の意図・本心が見通せるような芝居。
- 猿芝居 :へたな芝居をあざけっていう語。 すぐ見すかされてしまうような、あさはかなたくらみ。
- 三文芝居:金を払うほどの価値もない程度の低い芝居。底の見え透いた馬鹿げた行為。
などがありますね。
ちなみに、英語では「farce」といいます。
「What a fすsrce.(とんだ茶番だ。)」という具合に使いますよ。
他にも「Stop being such a fool.(バカげたことはよせ!)」なんて表現もできますね。
そうそう、最近は子どもたちの間で「ゆっくり茶番」なるものが流行しているそうです。
ひょっとしたら、大人よりも子どもたちのほうが、「茶番」という言葉を耳にしているかもしれません。
せっかくですから、お子さんに正しい「茶番」の意味や使い方を教えてあげてくださいね!
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