「たかをくくる」ビジネスシーン・日常生活のどちらでも耳にすることの多い言葉ではないでしょうか。

でも、あらためて考えてみると「たか」も「くくる」も何を表しているのかわからない・・・。


たかをくくる
曖昧な理解のまま使ってしまっている言葉って結構たくさんあります!

せかっく知っているのに、ちゃんと使えないと勿体ないですよね

そこで今回は「たかをくくる」について詳しく調べてみることにしました!

詳しく調べたので意味はもちろんのこと、語源や使い方についても分かりやすく紹介していきますよ。

特に使い方のところでは、例文をあげて具体的に紹介していきますので必見です!

それでは、まずは意味と読み方から一緒に見ていきましょう。



たかをくくるの意味・読み方!


「たかをくくる」は漢字で表記すると「高を括る」となります。

意味は、

  1. その程度だろうと安易に予測する。
  2. 程度を予測し、大したことはないと見くびること。

です。



間違える人が多いのですが、「鷹をくくる」ではありません。

使われている漢字にも意味がありますので、漢字表記する際には誤表記しないように注意してください。


簡単に言えば「物事を簡単に考えてしまうこと。」「物事を甘く見ること。」ですね。

では、なぜ「たかをくくる」がそんな意味になったのでしょうか?

次の章では、語源を紹介しますので、一緒に確認しましょう!

  

スポンサーリンク


たかをくくるの語源・由来とは?

「たかをくくる」の語源をたどっていくと、物の生産へとたどり着きます。

「たか」とは、もともとは米の収穫量を表す単位でした。

後には、数量や金額を見積もるという意味を持つようにもなります。

「生産高」やお金の「残高」などの使い方がそうですね。

そして、「くくる」は、誰もがご存じの「束ねる」という意味の他に、「予測する。」「見くびる。」「物事を軽くみる。」という意味があります。


ちなみに、「たかをくくる」の「たか」が示しているのは「石高(こくだか)」。

石高とは、畑や屋敷地などの生産高を米の量の表したものです。(一石の米を作るには150坪くらいの広さが必要と考えてください。)

領主の武士の実力を測る指標としての意味も持っていたんですよ。

石高が高いほど、実力があるということになりますね。

主に戦いに挑む前に、「だいたい、兵力はこれくらいだろう!」、勝敗の予想に使われていました。

この予想をする行為が、もともとの「たかをくくる」の意味にあたります


しかし、「たかをくくる」はあくまでも予想。

石高と戦力が必ずしも、イコールとなるというわけではありません。

ときには、予想が外れ戦いに敗れることもあったでしょう。

そんなところから、「たかをくくる」の意味が「大したことはないと見くびる。」という意味に転じていったんですね。



ここまでで、「たかをくくる」の意味や語源を理解することができたかと思います。

次の章では、実際に使えるようになるために、例文を使いながら使い方を紹介していきますね。


たかをくくる

たかをくくるの使い方・例文!

では早速、例文をみていきましょう。

今日の対戦相手は去年のリーグ戦最下位チームだからと、たかをくくっていたら試合開始早々、先制点を取られてしまった

今年のチームは去年のチームとは随分と実力が違うようだ。


今日は近所の小学生チームと合同練習をすることになった。

小学生相手だしと、たかをくくっていたら中学生よりも背の高い子や体格のいい子もチラホラといる

これは練習とはいえ気が抜けないな!



1つ目の例文では、たかをくくることで失敗した!という使い方をしていますね。

王道の使い方と言えるでしょう。

あとの例文では、たかをくくっていたけれど、それを改めようとしています。

こちらも正しい使い方ですよ。

今回の旅行は節約旅行だから、格安の宿を予約した。

格安ホテルだから、たいしたことはないだろうとたかをくくっていたら、部屋はきれいだし食事もおいしいしと、大満足だった



大したことないだろうと見くびっていたら、実はとても良かった!と、良い意味で期待を裏切られたという使い方をしていますね。

「たかをくくる」は、「予想が外れて悪い結果になった。」という使い方が多い言葉ですが、このように「予想が外れてよい結果になった。」という場合にも使うことができます。

ようするに、「結果が予想していたものと違っていれば」使えるということになりますね

「その程度だろうと安易に予測する。」というほうの意味で使うことは比較的少ないようですが、正しい意味ですので、忘れないようにしてあげてくださいね。


スポンサーリンク


まとめ

いかがでしたか?

「たかをくくる」の意味や語源・使い方を見てきました。

「石高」なんていう日本独特の単位が語源に含まれている言葉でしたが、英語で表すことはできるのでしょうか?

  • make light of ~(~を軽く見る。)
  • take ~ lightly(~を軽く見る。)
  • underrate(低く評価をする。)

など、で表すことができますね。


「たかをくくる」を直訳するのではなく、言い回しを工夫して同じ意味にする。

こんなことができるのも、意味や語源をしっかりと学んだおかげですね。


もちろん、類語もありますよ。

  • 甘く見る:物事をたいしたことがないと、軽く見なす。なめる。
  • 見縊(くび)る:軽視する。あなどる。見さげる。
  • くみしやすいと見る:扱いやすい相手とみる。恐れるに足りない相手としてみる。
  • 鼻で笑う:相手を見下して、あざけり笑う。
  • 安く踏む:相手を自分よりも程度の低いものとして見ること侮る ・ 馬鹿にする ・ 軽んじる

などがあります。


類語をみても分かるように、「たかをくくる」基本的には相手をバカにしたときに使う言葉です。

自分自身が、たかをくくられることのないように日々精進していきたいものですね。