先日ドラマを見ていたら、怖そうなお兄さん達が「焼きを入れてやろうか?」と睨みを利かせているシーンがありました。
「焼きを入れる…?」まさか、焼き芋でも焼く…?わけはないですよね!
文章を見たイメージで行くと、何かを焼くのでしょうか?
今回はそんな「焼きを入れる」の正しい意味・語源と使い方について解説をしていきます!
まずはその意味から説明していきましょう!
焼きを入れるの意味・読み方は?
冒頭の「焼きを入れてやろうか?」で考えていくと、気持ちを引き締めさせること、というよりは拷問などの「痛い目に合わせる」ような意味合いが強いですね。
しかし、なぜ「焼きを入れる」がそのような意味で使われているのでしょう?
それにはこの言葉の語源を知ると、その理由が見えてきますよ!
早速一緒に勉強していきましょう!
焼きを入れるの語源とは?
「焼きを入れる」の語源を解説していきますね。
実はこの言葉、「鍛冶」から来ているのです!
あまり身近なものではないので簡単に説明すると、「鍛冶」とは鉄などの金属を熱して打ち鍛えて、様々な道具を作ることなんです。
よくゲームで武器とか道具をグレードアップさせるのに「鍛冶屋さん」ってありますよね?
あれをイメージしてもらえると、わかりやすいのではないでしょうか(´∀`)
戦国時代にはたくさんの「刀鍛冶」や「鉄砲鍛冶」が武器の生産に従事しました。
多くは、城下町の一角に集められて、大名や武士の注文を受けていたそうです。その名残で各地に「鍛冶町」という名前が残っています。
そして「鍛治」では、ハンマーを使って、熱くした金属を打って道具をどんどん硬く、強くしていきます。
そのことを鍛治屋さんの言葉で、「焼きを入れる」と言うそうです。
それが転じて「金属を強くする」という意味が、「人のゆるんだ気持ちを引き締めさせることと」いう意味で使われるようになったと考えられているんです!
また、制裁や拷問を加えるという意味も、熱した金属を打つ様子から連想されて使われています。
これが拷問だと考えたら、とても恐ろしい話ですが((( ;゚Д゚)))
では、せっかく「焼きを入れる」という言葉を覚えたので、実際の使い方を勉強していきましょう。
どのような使い方が出来るのでしょうか?
焼きを入れるの使い方・例文!
「焼きを入れる」の使い方を解説していきます!例文をあげてみますね。
例えば、
- 「部下の勤務態度に焼きを入れる」
- 「彼に焼きを入れて、今後の様子を見る」
このように使うことが出来ますよ!
「焼きを入れる」には、「ゆるんだ気持ちを引き締めさせること」という意味がありましたよね!
目をかけている部下や目下の人に対して使ったり、何かを改めるよう促す際や、その様子に使うことが出来ます!
ちなみに、「制裁や拷問をする」の意味としては、ドラマや漫画の世界で登場するようなセリフです。
理も非もないような、少し怖い印象ですよね。
日常生活では使われることはほぼありませんので、これは参考までに覚えておいてくださいね!
さいごに
ではここで、「焼きを入れる」の類義語をいくつか紹介していきます!どんな言葉があるのでしょうか?
- 「てこを入れる」
- 「灸をすえる」
- 「油を絞る」
意味は「うまくいっていない事柄を、外部から手を加え、うまくいくようにすること」です。
「てこの原理」を使って物事をうまくいくようにする、という由来から来た言葉。
「きゅうをすえる」と読みます。「きつく注意したり罰を加えたりしてこらしめること」という意味がありますよ!
昔、悪いことをした子供を懲らしめるためにお灸をすえることがあったそうで、そこから来ている言葉です。
「あぶらをしぼる」と読みます。「過ちや失敗を厳しく責めること、ひどい苦労をすること」という意味があります。
菜種などから油を絞る時、しめ木にかけて押し潰していたそうです。それが転じて、比喩的に人間を絞り上げることを意味するようになりました。
似たような意味のある言葉でも、全てしっかりとした成り立ちがあることがわかりますね!
うまく使い分けられたらかっこいいですよ!
今回は「焼きを入れる」という言葉の意味や語源、使い方について説明してきました!
意外な所から語源が来ていて驚いたのではないでしょうか?
言葉を見るだけでは語源まではわかりませんよね!
今はあまり「鍛冶屋さん」は身近ではありませんが、昔の日本ではとても身近なものだったのでしょう。
このように「言葉」として伝えられてくるなんて、歴史の深さを感じますよね。
さぁ、ここまで読んだことで、あなたの語彙力が確実にアップしました!
更なるスキルアップを目指して「焼きを入れて」これからもどんどん成長していきましょう!
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