先日、私の家の近所におしゃれなカフェが出来ました。

そこのオーナーが「脱サラから裸一貫でやっとここまでこられたんです!」と素敵な笑顔で話してくれました。


裸一貫


「脱サラでカフェオーナーに!」と驚いたことにプラスして、頭の中には「裸一貫?」という言葉に対して「?」マークが…

「裸?」「一貫?」いったいどんな意味なのだろう…

ということで、今回は、裸一貫の言葉の意味や使い方について紹介します。



裸一貫の意味や読み方は?


「裸一貫」は「はだかいっかん」と読みます。

この言葉は、「自分の身体以外、資本となるものはなくとも、身体を使えばなんとかなる!」という意味です。



財産や地位も、自分以外頼るものが何もなく、ただ、自分の身体だけが頼りという状態のことです。

また、「裸」という言葉から、裸で生まれてきた赤ちゃんのように何もないところからスタートするという意味もあります。


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裸一貫の語源とは?

「裸一貫」という言葉の意味がわかったら、次はこの言葉がどのようにして生まれたのかを見ていきましょう。


「裸」とは、その言葉の通り、生まれたままの姿のことをさし、なにも身につけていない状態です。

「一貫」とは、江戸時代以前の通貨の単位で、一文銭が千枚で一千文のことと、尺貫法の重さの単位でもあります。

この時代、一文銭の穴に紐などを通して1,000枚を一組としていました。

「1,000枚の一文銭を紐で貫く」ということから一千文のことを「一貫」と呼ぶように。

尺貫法の重さの単位として「一貫」は3.75Kgになります。

これは一文を紐でつなげた一千文の重さが3.75Kgであることからきています。


ちなみに、3.75Kgくらいの重さのものと言ったら何を思い浮かべますか?

実はこの重さは赤ちゃんの出生体重を意味していると言われています。

現代では赤ちゃんの出生体重は3Kg前後ですが、この言葉が生まれた時代は3.5Kg前後が平均的な出生体重でした。

「一貫」という言葉には、生まれたままの状態であることと、一千文の価値との両方の意味があります。

ということで、「裸一貫」という言葉は、まさに生まれたままの姿で何も持っていなくても、その身体だけで一千文の価値があるという意味を込めてこの言葉が生まれたわけです。


裸一貫

裸一貫の使い方と例文!

「裸一貫」という言葉の意味や語源が理解できたところで、実際にどんな場面で使うのが正しいのか使用例をもとに見ていきましょう。

「裸一貫」という言葉は人生の中で、再出発をする際に多く用いられます。

  • 「幼いころに両親を亡くし、裸一貫で頑張ってきた。」
  • 幼いころ両親を失い、生活は厳しいものであったが、それを糧に勉強を頑張り一流企業に就職。

    地位と名声を手に入れ、一家の主として家族を支えられる存在になった。

  • 「リストラから裸一貫でやり直す。」
  • 突然のリストラから収入がゼロの状態に。

    地位も失い、精神的にも苦しみ、生活も厳しいものになってしまったが家族を守るために一から出直すつもりで頑張ろうと気持ちを高める。

    今までの仕事とは全くかけ離れた職に就くが、職に就けたことに感謝し、気持ちを切り替え初心に帰って必死に働く。

  • 「裸一貫から財を築く」
  • 多額の資金もなく、企業などとの繋がりもない状態からの起業。

    自分の足でスポンサーとなってくれる企業を見つけ、コツコツと努力を重ねてきた結果、社員100名を雇用できるまでの規模に拡大することに成功した。



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さいごに

いかがでしたか?「裸一貫」の言葉の意味を理解していただけたでしょうか。

仕事に就いていたのにも関わらず、自分の夢を追い求め、「裸一貫」で再出発する。

よほどの信念がないと出来ないことですよね。


また、自分の意志でなくても「裸一貫」で出直さなければならない状況が訪れる方もいるでしょう。

それでも自暴自棄にならず、「裸一貫」で頑張ろう!と思える気持ちはとても大切なことですね。


「裸一貫」の言葉の意味を調べていく中で「資本も地位も何もなくても身体があるだけで一千文の価値がある」この言葉が私の心に深く残りました。

豊かな時代に生まれてきたことで、人として高学歴や、高収入を得ることで自分自身を認めてもらえると思ってしまいますよね。


しかし、昔の人は「丈夫な身体を持っているだけで十分な価値がある」と考えることが出来たのです。

その意味を理解して古くから伝わるこの「裸一貫」という言葉をこれから先の時代にも残していきたいものですね。


慣用句やことわざには、昔の人々の深い思いが込められている言葉が多くあります。

その言葉がだんだんと消えつつあるように思えるのは私だけではないでしょう。

昔の人々が作り出してきた大切な言葉たちを後世にも残していけるよう、あなた自身が正しい意味を理解して積極的に使ってみてください。


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