あなたも、ニュースや新聞などで「天下り」という言葉を、見たり聞いたことありますよね。
耳にする機会は多いけれども、「それって正しい意味?」と聞かれると自信を持って答えることができない。
「天下り」もそんな言葉のひとつではないでしょうか?
間違えて使って恥をかかないためにも、失礼なことをしてしまわないためにも、今回は「天下り」の正しい意味や使い方・言葉の生まれた背景を見ていきましょう!
まずは、意味と読み方から紹介しますね(*^-^*)
天下りの意味・読み方!
元々の言葉は「天下る」です。
つまり「天下り」は「天下る」の活用形のひとつというわけですね。
ちなみに、私は、何だか官庁から見下されているイメージを持ってしまいました。
どうしてこんな嫌な言い回しの言葉が生まれたのでしょうか?
次の章を、見ていくことにしましょう。
天下りの語源・由来とは?
「天下り」の語源をたどると、「神道」にたどり着きます。
「神道」とは、古くからある日本の宗教のひとつです。
神道の用語で、神様が天界(神様が住むといわれる、地上から遥か上にあると言われている世界)から地上に降りてくることを、「天降る(あまくだる)」といいます。
こちらがもともとの漢字表記で、歴史は古く万葉集にも「葦原の瑞穂の国を安麻久太利知らしめしける」と記されているんですよ。
ところが、明治時代以降になると「官庁から民間への強制的な命令・おしつけ。」や「高級官僚が退職後、勤務官庁と関連の深い民間企業や団体に優遇された条件で再就職すること。」を天下りというようになりました。
つまり、「官庁」を「天界」、「民間企業」や「団体」を「地上」と比喩している表現なんです。
と、いうことは下ってくる「元高級官僚」のことを「神様」と比喩していることになりますね。
なんだか官庁が、一般企業や団体を見下しているようであまり気分の良い言葉じゃないなぁと個人的に思っていた理由が、この比喩表現だったんですね(;´∀`)
以上が「天下り」の語源になります。
さぁ、次の章では「天下り」の使い方を紹介していきましょう。
天下りの使い方・例文
では早速、例文を見ていきましょう
4つの例文を見ていただきましたが、全て「天下り」を意味通りに上手く使っている表現ですね。
例文を見ていただいてわかるように、「天下り」はあまりイメージの良くない言葉です。
使うときには、注意しないといけない言葉のひとつですね。
それと、もうひとつ。
普通は、民間企業に対して「天下り」という言葉は使用しません。
ただし、グループ企業内などで子会社や下請が管理職として、親会社の重役退職者などを迎えいれる場合に、揶揄として使う場合があるんですよ。
なぜ、こんな例外があるのかというと…
実は、「いやみ」として使っているのです。
これじゃあ、ますます良い意味の言葉ではないことになりますね( ̄▽ ̄;)
まとめ
いかがでしたか?
「天下り」の意味や語源・使い方を見てきました。
使い方が限定されるので、ちょっと日常で使うにはむつかしい言葉でしたね。
「天下り」に似た言い回しには、「コネを使った再就職」や「斡旋を利用した再就職」なんて言い方がありますね。
「コネ」は、コネクション」の略。縁故。親しい関係。
「斡旋」は、交渉や商売などで、間にはいって、両方の者がうまくゆくように取りはからうこと。また、物事を紹介し世話すること。
という意味ですから、どの表現を使ったにしても、あまり良い意味の言葉ではありません。
どちらの言い方も、あまり良い意味の言葉ではありませんので使う場合には注意しましょう。
英語だと、「be parachuted」で表現できますよ。
関連記事(一部広告含む)